北海道新幹線の札幌延伸、2030年度末の開業目標を断念…複数の工区で3~4年の遅れ
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延伸工事が行われている北海道新幹線の新函館北斗―札幌間について、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構は8日、2030年度末とする開業目標を断念する考えを示した。複数の工区で遅れが生じているためで、新たな目標は示さなかったが、数年単位の遅れとなる見通しという。
鉄道・運輸機構の藤田耕三理事長が斉藤国土交通相と面会し、「30年度末の開業目標の達成は極めて困難」と伝えた。斉藤氏は、有識者の意見を踏まえて工程を精査するよう指示した。面会後、藤田理事長は報道陣の取材に応じ、新たな開業時期は示せないと説明し、「あえて言えば、数年単位の遅れ」と述べた。
札幌延伸の工事は12年に着工した。トンネルの掘削工事で硬い岩塊群が見つかって一時中断するなど、複数の工事で3~4年程度の遅れが出ている。最近も新たな岩塊のような障害物により、4月以降の掘削を見合わせている区間がある。4月に始まった建設業の残業時間規制の強化も遅れの要因となるという。
札幌延伸の遅れは、国から財政支援を受けてきたJR北海道の経営にも影響する。JR北海道は、札幌延伸に合わせて「経営自立」する構想を掲げている。
延伸を見込んで、札幌駅前の再開発も進めており、開業時期の遅れは経営に打撃となる。JR北海道の綿貫泰之社長は「札幌駅周辺の再開発事業は、新幹線のスケジュールによらずに着実に進める。札幌延伸を機に経営自立を目指す」とコメントした。