「パパ、どうして僕は死んじゃったの?」朝食抜きでインスリン注射し運転…9歳息子を奪われた父親が訴える「これは事故ではなく犯罪」禁固2年6か月の判決は「経費横領と同等」命の軽さに問う日本の交通司法【後編】
もし、ドライバー本人が医師の指示に従って定期的に受診していたら。 もし、周囲の人間がきちんとした食生活を送っていない彼に注意していたら。 もし、職場が安易に自動車の運転を認めず、休暇を取って医療機関を受診するよう指示していたら。 もし、運転免許の更新制度が、正常に運転できる技能と健康状態を厳しく評価する仕組みを持っていたら。 息子は今も元気に過ごしていたのではないか。そう思うと、本当に無念でなりません。 ■「パパ、どうして僕は死んじゃったの」 息子を失ったあと、私は生きる意味を失いました。どう日々を過ごしていいのか全く分からなくなりました。 そこで私はとにかく息子の遺影の前に座り続け、「パパ、これからどうしたらいいのか」と何度も何度も問いかけ続けました。 すると、倖から2つのメッセージが届いてきたような気がしたのです。 1つは「パパ、どうして僕は死んじゃったの」というメッセージ。 そしてもう1つは「友達に同じ思いをさせないでほしいな」というメッセージです。 この2つのメッセージを胸に秘めて、私は今日も生きています。 講演活動を始めた理由を聞かれると、いつもこう答えます。 息子が「友達に同じ思いをさせないでほしい」と言っているような気がしてならないから。 そして、同じような事件や事故が起きてしまうことが被害者遺族として本当につらいから。だから自分のためでもあると。 もちろん、息子がいないという現実の中で話をするのはつらいと感じることもあります。でも、そういった場でしっかり自分を表現していくことは、私にとって大事なリハビリだと思っています。 生徒の皆さんの真剣な表情がこちらに伝わってきます。その感覚が、私にとって、これからも生きる勇気をいただけているということなのだと思います。 ■息子を奪ったドライバーへ ここで私がはっきり申し上げたいのは、糖尿病という病気が悪いのでも、インスリンという薬が悪いのでもないということです。
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