#097 本を要約「ウォール街のランダム・ウォーカー」その2
今日は11月に書いた本の要約の続きを書きたいと思います。
原著「A Randome Walk Down Wall Street」バートン・マルキール
冬休みの宿題にとっておきました。
私の目から見て重要と思うポイントで要約していきます。
リスクの定量化
投資の話をするときにリターンは利回りと理解できるのでわかりやすいのですが、
「リスクとはなんだろうか」と思ったことはないでしょうか?
リスクとはその投資商品のリターンのばらつきのこと。
(一般人の言うリスクとはちょっとイメージが違います。)
株価の変動を理解するために遊んでスプレッドシートで描いてみました。
以下は実際の株価”毎月の変動率30年分”をそのままヒストグラムにしたもの。
これをみるとかなり綺麗なベル型分布。
平均値は+0.08% ばらつきは-29%〜+50%
つまり長期保有した場合
・利回りが0.08%
・リスクとしては月によっては−29%まで下がることがある
(50%上がるリスクもある)
※私の勤める会社の株価で試してみた
現代ポートフォリオ理論は魔法の杖
次にハリー・マーコビッツ氏が発明したポートフォリオを説明します。
上記の通りリスクとは変動のこと。
リターンがどれくらい下振れるかをリスクということ。
全ての金融商品にリスクはあります。インフレを勘案すればリスクゼロは存在しません。
しかし、リスク資産を組み合わせて、それを構成する個別株式よりもリスクが低くなる組み合わせが存在するのです。
例を示します。
例えばある島には2社の会社がある。
一つはリゾートホテル 晴れた日が続けば年間30%のリターンをもたらし、雨の日なら-10%。
もう一つは傘の会社 雨の日が続けば同様に年間30%、晴れの日なら-10%リターンをもたらすという前提なら。
仮に一年の半分は雨、半分は晴れとするとリゾートホテルの1年を均らした期待値は120%/2+90%/2 = 105%つまり5%となる。傘の会社も同様に期待値5%。
もしリゾートホテル1社だけの株を100万円買ったとしたら、1年後には105万円。
ある年、天候が雨ばかり(年の75%が雨)だったらどうだろう、リターンは-10%になってしまう。
では両方の株を同じだけ(例えばそれぞれ100万円づつ計 200万円)所有したらどうなるだろうか?
雨の日はリゾートホテルが-10%、傘メーカーが20%で平均5%。晴れの日はその逆。常に期待値は5%なので1年後には210万円になる。
変動幅はどうか。
片方だけ買った場合はワーストで-2.5%(運が良ければ11.5%)
両方を同じだけ買った場合は限りなく5%に近くなる。
両方買った場合、期待値は維持しながらリスク(予想を裏切る確率)を小さくすることができる。
値動きが異なる金融商品を組み合わせると、リスクが低減する。
(ただし、リターンも若干下がることが多い)
ということ。
複利効果
ジェレミー・シーゲル教授の研究を引用して
本書では1802年から2021年で主要の金融資産の時価がどのように増えたかを示しています。
それによると
1802年に1ドルを株式に投資していれば2021年には5400万ドル。
同期間のインフレ率は94倍。。。株式のリターンはとんでもなく上回っている。
つまり、市場に出ていた株式を全て買っていたら、、、複利なので計算しづらいけれどおしなべると7%弱の利回りということになる
複利の力は強い。
理論的には分散投資をして、長い期間放っておくだけでとてつもない資産になる。
コストに目を配れ
複利の効果を理解するとコストの重要性がわかります。
もしも、投資信託を買ってその信託報酬率(経費率)が1%だったとするとそれも複利で効いてきます。
100万円を30年運用するとします。
①利回り5%・・・411万円
②利回り5%だけど信託報酬率が1%の商品・・・311万円
リターンは著しく変わってしまいます。つまり金融商品はコストが重要ということ。車や工業製品は安いものを買うと品質が悪いものはありますが、金融商品にそれはありません。怪しい金融商品でないかぎりコスト重視が重要です。
ラップ口座もは手数料がバカ高なので敬遠するのが吉(f0.6〜1.5%程度取られます)。
結果としてS&P500指数に連動するインデックスファンド、手数料の安いものとして本書ではETFをすすめています。(私も実は購入しています。)気になる方は本書を見てください。
まとめ(私の意見含みます)
重要な注意
過去の投資利回りは未来リターンを裏付けるものではありません。投資はご自分の判断でされてください。
本書は短い時間で一攫千金を目指す人には役に立たない本ですが、少ない投資額でも早いうちに始めて、時間を味方につけることで資産形成ができることが示されています。初版から50年を経て理論を検証し続けた第13版は信頼をおけると考えています。
本書の途中に「株式市場はプレーヤーに有利なカジノ」という言葉が出てきて印象的です。
20世紀の株式市場の年平均リターンは実に9%程度。
21世紀が過去の平均リターンと一緒という保証は全くないのですが、資本主義と株式会社のチカラをデータで示されると納得感があります。
私の投資スタイルは
本書から学んだことと山崎元さんの書籍がベースに、20年ほど前から取り組んでいます。当時は手数料の低いインデックス連動ファンドは殆ど無く、選定に苦労しました。その際に非常に参考になったブログを紹介しておきます。その名も「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」ズバリですね。著者は山崎元さんと共著で投資本を出版しています。
私にとって梅屋敷商店街が聖地になって久しのですが未だ訪問に至っておりません。
インデックス投資はアクティブに売り買いする投資家にフリーライドするスタイルは批判されること多かったのですが、昨今の新Nisaの大躍進。十分に手数料の安いインデックス連動投資信託などのおかげで認知が広がってきたように思います。
骨太ですが手にとって読む価値のある本だと考えていますので一家に一冊いかがでしょうか。資料集としても大変使えます。
そろそろ、自分の投資スタイルについても書いておかねばですが
今日はこのあたりで。
でわ、今日も頑張りましょう。
ばいちゃ!
著者に敬意を表してリンクを貼っておきます。(アフィリエイトありません)
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