「首相は神経質に」高市政権の明暗はカルビーの白黒化が握るか?
一企業の包装変更が、高市早苗政権の神経を逆なでしています。
カルビーはインク用溶剤の原料にあたる原油やナフサが不足しており、今後の調達が不透明だとして、ポテトチップス」など主力商品の包装を白黒にすると発表しました。
一方、政府は「印刷用インクあるいはナフサについて、現時点で直ちに供給上の問題が生じるとの報告は受けていない」(佐藤啓官房副長官)と、カルビーの対応に対して否定的な発言をしています。
「営業的にうまくやった」官邸の不快感
「カルビーは世論の関心を高めて営業的にうまくやった」
官邸幹部は、水面下ではそんな趣旨の発言をしています。
つまり、カルビーの対応に強い不快感を持っているのです。その背景には、高市氏の焦りもあるようです。
官邸関係者はこう言います。
「首相はカルビーのニュースに非常に神経質になっている」
高市氏の焦りはよくわかります。子供から大人まで身近な食品のパッケージがわかりやすい変化は、多くの国民の関心を呼びました。
日ごろは、原油不足や、その原因となった中東情勢にそれほど関心がなかった人たちも、白黒のパッケージをみれば「ああ、なんか、ヤバいんだな」と感じ、ニュースに関心を持つようになるでしょう。
ポテトチップスが可視化した「供給不安」
原油やナフサのような見えにくい供給不安が、売り場で一気に可視化されるからです。かつてオイルショックでトイレットペーパーが消えた時のように政府がいくら「問題はない」と訴えても、生活実感のレベルでは不安のほうが先に広がりかねません。
そうなると、その不安は、高市政権に向かいます。「首相はどう対応してくれるのだろうか」と。不安の可視化で「政府がうそを言っているんじゃないか」と思う人が増えてくるでしょう。
「ふわっとした支持」を直撃する白黒パッケージ
高市内閣は高支持率を維持していますが、その内実は「初の女性首相」「これまでの首相の中では、なんだか明るくてよい」という、ふわっとした民意だとされてきました。
最近になって、高市氏を積極的に支持してきた人たちの意識も変わり、「ほかの人よりはマシ」という消極的な支持が増えているとの見方もあります。
つまり、高市氏の支持構造は以前より、「ふわっと感」が増しています。
そこでポテトチップスの白黒化です。ネット上では「お葬式みたい」との言葉も広がっており、「これまでの首相の中では、なんだか明るくてよい」という首相を支えてきた気分も変わってくるかもしれません。
そうしたことがわかっているから、高市首相は神経質になっているのでしょう。
高市首相は、これまでの政権運営で、中身以上に見せ方にこだわってきたように見えます。その政権が、ポテトチップスのパッケージの変化で揺さぶられているように見えるのは少し皮肉な気がします。
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