【辺野古から】オール沖縄会議に平和賞 「不撓不屈の闘争」と称賛
沖縄県にある米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する政党や団体でつくる「オール沖縄会議」が国際的な平和賞を受賞した。幅広い勢力が結集し粘り強く反対する活動が「不撓(ふとう)不屈の非暴力闘争」と称賛された。国による移設工事が着々と進む中、移設反対派は「主張が世界的に認められた」と国際的な連帯に期待を寄せる。
賞は「ショーン・マクブライド平和賞」で、贈ったのはドイツ・ベルリンに本部を置く「国際平和ビューロー」(IPB)。IPBは1910年にノーベル平和賞を受賞している。会長を務めた故ショーン・マクブライド氏の功績をたたえ、平和や軍縮などの分野で活躍した個人・団体を対象に「マクブライド平和賞」を92年に創設した。
日本関連では、2003年に日本原水爆被害者団体協議会が、06年には平和市長会議(現・平和首長会議)が受賞している。
スペイン・バルセロナで11月24日に開かれた授賞式には、オール沖縄会議の高里鈴代(たかざと・すずよ)共同代表(77)が出席した。メダルを授与された高里さんは英語でスピーチし、繰り返す米軍機事故など基地負担に苦しむ沖縄の戦後史を紹介。「世界中のより多くの人々が沖縄の現状を知るようになることを願う」と訴えた。
式でIPBは、市街地に囲まれた普天間飛行場を「世界で最も危険な軍事基地の一つだ」と指摘した。式に出席した同会議の安次富浩(あしとみ・ひろし)さん(71)は「われわれの草の根運動が国際的に注目されたことは、これからの沖縄にプラスになるのではないか」と話した。
オール沖縄会議が受賞した背景には、IPBの副会長を務める土田弥生(つちだ・やよい)さん(60)の推薦があった。原水爆禁止日本協議会の事務局次長も務め、平和運動に長く携わってきた土田さんは、反米軍基地運動の新たな潮流をオール沖縄会議に見いだした。
オール沖縄会議は2015年12月に結成。共産党や社民党といった革新勢力だけでなく、自治体首長や企業経営者も加わった。土田さんは「右から左までの勢力が集まり、沖縄の今の状況を許すまいと闘っている」と評価した。
IPBは授賞式で、オール沖縄会議の平和賞を満場一致で決めたことを明らかにした。土田さんによると、米国を盟主とする軍事同盟の北大西洋条約機構(NATO)解体を訴えるIPBの運動と重ね合わせて評価する声もあったという。
オール沖縄会議の平和賞に土田さんは「国際的な連帯が強まるだろう。幅広い人のサポートがあると思って元気を持ってもらいたい」とエールを送った。
辺野古移設阻止を掲げる沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事は「辺野古新基地建設に反対する非暴力の取り組みが評価された。沖縄県民にとって大きな励みになる」とコメントを出した。(共同通信=那覇支局・星野桂一郎)