母子支援施設で姉妹死亡、長女殺害容疑の母らは3年間ひそかに夫と施設で同居…DVから逃れたはずが侵入を手引きか
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だが、容疑者は料金未払いで通話できない状態のスマホを長女らの写真を撮るために持ち込んでいたという。夫が料金を支払って連絡をとり、防犯カメラの死角などの手引きを容疑者から受けて施設に潜り込んだとみられる。
施設職員による月1回の部屋の点検時、夫は押し入れに隠れるなどしていた。外出も3年間で1度のみ。母子の不在時は電気をつけず、トイレも流さなかったという。
「意図的に隠された場合は見抜くのが難しい」
事件を受け、県は4月下旬、所管する7施設に対し、居室内の確認や来訪者の管理の徹底を求める通知を出した。一方、国がまとめた施設運営のハンドブックでは、職員による無断での室内への立ち入りや、居室の出入り口を防犯カメラの映写範囲にすることなどは入所者の権利の侵害にあたるとしている。
県内の別の母子生活支援施設の関係者は「人ごとではない」と危機感を募らせる。害虫駆除や消防設備の点検で部屋に入るなど随時確認しているが、「押し入れを勝手に開けるわけにはいかず、意図的に隠された場合は見抜くのが難しい」と明かす。
こども家庭庁の担当者は「施設で子どもの命が失われたことは大変遺憾で重く受け止めている。県や施設に第三者による検証を求めている」としている。
容疑者のみ姉妹の死亡に関与か
福岡県警はこれまでの捜査で姉妹の死亡に関わったのは、現場の状況や夫の「寝ていた」という供述から容疑者のみとみている。
捜査関係者によると、容疑者は、事件直前に夫に言われた「嫌い」との発言について、「初めて言われた。これまで尽くしてきたのは何だったのか。死にたくなった」と供述。長女に対する殺人容疑を認め、次女の殺害もほのめかす一方で、動機については曖昧な説明をしているという。
DV当事者の人間関係などに詳しい広島大の相馬敏彦教授(社会心理学)は「夫を部屋でかくまったことで誰にも相談できない特殊な環境が築かれ、夫の言動が妻の精神状態に大きな影響を与えるようになっていた可能性がある」と話す。
◆事件の概要 =3月10日朝、母子生活支援施設の一室で、自分で首に傷を付けたとみられる母親と長女、次女の3人が倒れているのを施設職員が発見。姉妹は搬送先の病院で死亡が確認された。福岡県警は4月22日、長女の首を絞めるなどして殺害した疑いで、母親を逮捕した。
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