日EU、ネット上の未成年者保護で「重要性を認識」 閣僚級会議開催
【ブリュッセル=佐藤初姫】日本と欧州連合(EU)は5日、デジタル分野の閣僚級会合を開いた。「オンライン上の未成年者保護の重要性を認識する」と記した共同声明をまとめ、協力を深めることで一致した。
日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合をブリュッセルで開いた。日本からは林芳正総務相や松本尚デジタル相らが出席した。
会議後の記者会見で林氏は、未成年者を巡るインターネット上での身体的・精神的健康の確保などは「日EUの共通認識だ」と強調した。会議をふまえてまとめた共同声明では「ユーザーの基本的権利が保護される安全なオンライン環境を確保する」との目標を盛り込んだ。
今後、規制を担当する機関どうしの協力を進める。違法コンテンツ対策でも連携を探る。日EUで「ビデオゲームや映像コンテンツ戦略、ならびに関連産業の実務レベルの情報交換を積極的に推進する」ことでも一致した。
地政学リスクが高まる中、デジタル分野での協力は「経済安全保障とレジリエンスの重要な柱」であるとも明記した。EUのビルクネン上級副委員長は記者会見で「高いレベルの経済安全保障を維持するには国際的なパートナーと緊密に連携することが極めて重要だ」と述べた。
「信頼性のある自由なデータ流通」を打ち出し、企業間データの融通や、個人情報保護での連携拡大を検討する。大量のデータのやりとりに必要な海底ケーブルの防護強化で連携する。北極海の北米側を経由して日欧を結ぶルートの新設も話し合いを進める。
人工知能(AI)や量子技術など先端分野での協業も進めるほか、次世代通信規格「6G」をはじめとする次世代通信ネットワークの共同研究にも取り組む。