米国立公園局は23日までに、東部ペンシルベニア州フィラデルフィアにある大統領公邸跡地から米国の奴隷制度の歴史的経緯を伝える展示物を撤去した。米メディアが伝えた。フィラデルフィア市は展示物の返還を求め、連邦地裁に仮処分を申し立てた。撤去と申し立ては22日付。
フィラデルフィアは建国ゆかりの地でかつて首都が置かれていた。トランプ大統領は昨年3月に出した大統領令で、公の場の展示物から米国民を「不当におとしめる内容」を除外するよう内務長官に指示。撤去はこれを受けた措置とみられる。
大統領公邸跡地は初代大統領ワシントンらが住んだ場所で、観光客が訪れる。撤去された展示物は、ワシントンが働かせていた奴隷や、米国における奴隷制の経緯を紹介する内容だった。
フィラデルフィア市は政権側から事前通知や理由の説明はなかったとしている。市議会のジョンソン議長は声明で「不快さを理由に歴史を消し去ることはできない」と政権の対応を批判した。(共同)