記事の内容には概ね賛同だけど、製造業DXの真の課題は「IT人材の不足」ではなく「ソフトウェア的な運用文化が無い」という「文化」の問題なんだな。
なので、設備を導入する段階で既に勝負が付いちゃってる。
少し局所的な話になるが、
多くの工場では、PLCは「電気屋さんのツールの延長線上」として設計される。ラダー図で制御シーケンスを書き、安全に動かすことが主目的。勿論これ自体は間違いではない。
ただ、その発想のまま仕様書を書くと、次のような設計が入りにくい。
・この制御サイクルにAIの推論結果をどう反映するか
・上位システムからのフィードバックをどう制御に戻すか
・ライン全体の統括制御をどう設計するか
・設備導入前にシミュレーション環境で何を検証するか
・後から改善できる余白を、個々の設備のインターフェースとしてどう設計するか
設備仕様を決める時点で、その設備のデジタル的な可能性はかなり決まる。
後からAIを載せることはできても、制御サイクルに割り込める設計になっていなければ、監視や異常検知どまりになってしまう。上位システムとの連携も、インターフェース仕様に入っていなければ、後付けの橋渡しどまりになり、保守性も拡張性も落ちる。
製造業DXで問われているのは、電気脳・機械脳で個々の設備や生産ラインを設計している文化であって、ソフトウェア脳が入っていないことだと思う。なので、仮にIT人材が足りていたとしても、彼ら彼女らを有効に活用できないと思う。