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【仏教的視点】「人のせいにばかりする人」への対処法と、人生を好転させる心のあり方

いつも人のせいにばかりする人、あなたの周りにもいませんか? 明らかに自分の責任なのに他人のせいにして、周りに迷惑をかけたり、ストレスを与えたりする人が職場にいると、本当に疲れてしまいますよね。ただの友達なら避ければ済むかもしれませんが、職場の上司や部下となると避けて通ることはできず、余計に心身が削られてしまいます。

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さらに、その責任転嫁の矛先が自分に向いてきたり、あるいは家庭内で夫や妻が「お前のせいだ」と責めてきたりすると、受けるストレスはさらに強烈なものになります。

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このような「人のせいにばかりする人」とどう接し、これからの人生をストレスなく、疲れずに生きていくためにはどうすればいいのでしょうか。大切な心得として、今回は仏教的な視点から「人のせいにばかりする人への対処法」をお話ししたいと思います。少しでも皆さんの人生の参考になればありがたいです。


あるお悩み相談:すべてを周りのせいにする30代の息子さん

今回このテーマを取り上げたのは、あるお母さんからいただいた切実なお悩み相談がきっかけです。

現在、ニートや引きこもりのような状態になっている30代の息子さんのことで深く悩んでおられます。息子さんは20代の頃からいくつか仕事に就いたものの、どれも長続きしませんでした。その理由として、息子さんは「あの上司はバカだったから」「あの会社は将来性がないから」と、口癖のように職場の連中をバカ呼ばわりし、人のせいにしていたそうです。

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また、20代の頃に交際していた女性たちに対しても、別れるたびに「相手がバカだった」と相手を悪く言い、お母さんとしても聞いているだけで嫌な気持ちになっていたとのこと。

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さらに30代になった今では、「自分が仕事に就けないのも、結婚できないのも、すべて親の育て方のせいだ」と、お母さんを責め立てるようになり、大変手を焼いているというご相談でした。

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仏教が教える「愚痴」と「智慧」の違い

この息子さんのように、何でも人のせいにする思考のことを、仏教では「他因自果(たいんじか)」と呼びます。自分が受けている結果を他人のせいにするという、非常に愚かな考え方だとお釈迦様は教えられました。

これは「愚痴」の心から出てくる思考です。ちなみに「愚痴(ぐち)」という漢字の「痴」は、「知(ちえ)」が「やまいだれ」の中に入って病気・入院している状態を表しており、まさに「アホ」という意味になります。

一方で、仏教で「智慧(ちえ)」のある人というのは、計算が早い人や記憶力が良い人のことではありません。自分が今受けている結果は、自分のどんな行い(原因)が引き起こしたものなのかを見つめることができる、「自因自果(じいんじか)」の発想ができる人のことを指します。


【自因自果・他因自果とは】


「自業自得」は人から言われても響かない

何でも人のせいにする「愚痴」の発想に凝り固まっている限り、人生が好転することはなかなかありません。

しかし、「それは他因自果だよ」「お前の今の運命は自業自得だ」と、周りがガツンと正論を言ったところで、本人は受け入れないでしょう。それどころか余計に腹を立てたり、「自分のことを分かってくれない」と心を閉ざして遠ざかろうとしたりします。

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私たち自身も、不幸なことや辛いことが起きたとき、すぐ人のせいにしたくなる気持ちがありますよね。そんな時に頭ごなしに「自業自得だ」と言われたら、反発したくなるものです。

結局のところ、「本当に自因自果だったな」と本人が腑に落ちるように、自分で理解し、気づくしかないのです。とはいえ、嫌なことから逃げてすぐ人のせいにするのは、長年染み付いた「心のクセ」のようなものです。体のクセ以上に、心のクセは他人の目にも見えにくく、自分自身でもなかなか気づけないため、簡単に直せるものではありません。しかし、どこかで本人が気づき、「他因自果」から「自因自果」へと心を“回れ右”できるかどうかが、人生を切り拓けるかどうかの最大の分かれ道になります。

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「自因自果」は泣き寝入りではない:因と縁の法則

ここでよく誤解されるのですが、「人のせいにせず、すべて自分のせいだと思いなさい」と言うと、「悪い人に対しても我慢して泣き寝入りしろということですか?」「自分ばかりを責めて、余計に苦しくなってストレスを抱えてしまいませんか?」と反論される方がいらっしゃいます。

決してそういう意味ではありません。仏教には、「因(原因)」と「縁(環境や条件)」が揃って初めて「結果」が起きるという教えがあります。私たちの身の上に起きる幸せや不幸といったすべての結果は、自分自身の今までの行い(因=タネまき)と、周囲の環境や他者(縁)が結びついて生み出されています。

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【ケース別】「人のせい」を「自因自果」で乗り越える方法

これを、先ほどの息子さんの例に当てはめて具体的に考えてみましょう。息子さんは、今の自分のひどい人生を以下の3つの「縁」のせいにしています。

  • 1. 「職場の連中がバカだから」仕事が続かない場合 確かに、職場の連中や上司が本当に愚かだった(悪い縁だった)のかもしれません。しかし、その職場を一度辞めたのなら、次に就職する時は「気持ちよく働けるかどうか」を考えて、そのような愚かな人がいない職場を選ぶべきです。 それなのに、何度仕事に就いてもその都度「職場の連中がバカだから」と辞めているのだとしたら、それは学習能力がなく、自分自身の仕事を選ぶ力がないということになります。その仕事(縁)を選んだのは誰ですか?ということなのです。

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  • 2. 「交際相手がバカだったから」恋愛が続かない場合 交際相手が例えば浮気をするようなひどい女性だった(悪い縁だった)としましょう。傷ついたのは事実ですが、「あんな女のために俺はひどい目に遭った」と相手のせいにする前に、「そもそも、そのような悪い女を好きになって付き合い始めたのは誰ですか?」と自分自身の行い(因)を振り返る必要があります。 たくさんいる女性の中から、他の人は選ばずにその人を選んだのは自分自身です。一度失敗したなら、次はそういう人を選ばないようにすればいいだけなのに、何度も長続きせず相手のせいにばかりしているなら、相手以上に自分自身に人を選ぶ力がないと言えます。 さらに言えば、相手が浮気したのも、自分が「この人とは将来性がないな」と感じさせてしまうような環境を作ってしまった(自分の行いが原因だった)可能性すら推測できます。浮気させてしまうような環境を作ったのは誰だったか、ということです。

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  • 3. 「今の自分があるのは親のせいだ」と言う場合 親の育て方(縁)が悪かったと言うのなら、さっさと親元を離れて自立し、新たな人生をスタートさせればいいだけの話です。 いつまでも文句を言いながら実家を出ずに、親という「縁」に頼り続けているからこそ、今の苦しい結果を受け続けているのです。「親との関係をどう見直すか」という、自分自身のタネまき(因)に全く目が向いていない証拠です。

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悩んでいる「あなた自身」も他因自果になっていませんか?

さて、ここまで厳しいことを書いてきましたが、実はこの問題は息子さんだけの話ではありません。

「子どものことで悩んでいる」という結果を受けているお母さんご自身の悩みは、お母さん自身の行いを変えることでしか解決できません。もしお母さんが、「息子(縁)が変わらない限り、私のこの苦しみは変わらないんだ」と思っているとしたら、実はお母さん自身も「自因自果」ではなく「他因自果」の発想になってしまっていると言えます。他人(縁)はなかなか変わらないものです。

しかし、自分自身の行いを変えることはできます。息子さんが愚痴ばかり言っても言い訳が許される環境を作り出しているのは誰なのか。自分に責任を感じたり、子どもへの愛情があるからこそ関係を変えるのは難しいものですが、息子さんとの関係性を自分のタネまき(行い)によって変えれば、お母さん自身の受ける結果も変わってきます。

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おわりに:自因自果へ「回れ右」をした瞬間から人生は変わる

一言で言えば、「自分の悩みを解決するのは自分」ということです。相手が自分の悩みを解決してくれるのではありません。自分のタネまき(行い)だけが、自分の今の状況を変えることができるのです。この「自因自果」の智慧の視点に立って、現状を見つめ直すことが非常に大切です。

「他因自果」から「自因自果」へと心を回れ右するのは、本当に難しいことです。しかし、見事回れ右ができたその瞬間から、人生は好転し始めます。自因自果の智慧に生きる、輝かしい人生が始まるのです。

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今回はいただいたご相談をもとに、仏教の教えからお話しさせていただきました。もしご質問やお悩み相談がありましたら、今後、noteなどでお答えできればと思います。最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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