毎月1億円の赤字だった病院の秘策は「外国人患者の受け入れ」 旅行中に透析を受ける外国人を取材 課題は
【課題】言語対応の手間とコストが参入の壁に
--逆を言えばそういう外国人患者の受け入れをしなければ、かなり経営は苦しいということなんでしょうか。 医療法人偕行会 山田理事長: 「最近医療ツーリズムを、われわれはかなり早くから取り組んできたため、どうやったら同じことができるんですかといった問い合わせや講演を頼まれることも多いのですが、皆さんすごく関心はあるんです。 ただ、ハードルが高いんです。一言で言うと手間がかかることになります。言語が違うため、言語対応の通訳を入れると、職員の労力は通常の1.5倍から2倍ほどかかります。これは厚生労働省や自治体の調査でも明らかになっています。 費用も通訳の費用が、2倍から3倍ぐらいかかると言われています。よって実際やりたいんだけど、なかなかやれないという病院が多いのが現状だと思います」
【対策】トラブルや未収金を防ぐ独自のノウハウ
--トラブルなどはないんでしょうか。 医療法人偕行会 山田理事長: 「文化や宗教、習慣が違います。よって、そういった違いから生じるトラブルは、最初の頃ありました。ただ、われわれは外国人職員を常勤職員として揃えているため、その国の文化、言語だけでなく文化が分かっている職員が対応します。そこがかなり強みになります。 あと、これは厚労省も出していますが、未収金の問題があります。つまり医療を受けたけど費用を払わずに国に帰ってしまうことです。受診前に、どのような治療を行い、どの程度の費用が発生するかを明確に提示しています。 これは医療本体の値段だけでなく通訳とかいろんな値段を含めてこれだけですよ、このようなことですよ、というのを最初にきちんとすり合わせをしてやれば、ゼロとまではいきませんが、かなり防げます。そういうノウハウの蓄積というのが、われわれの強みだと思います」
--外国人患者受け入れに伴うトラブル防止やノウハウについての話は他の病院からの問い合わせなどに含まれているんですか。 医療法人偕行会 山田理事長: 「この辺についてはかなり問い合わせを受けることが多いです。ただこれについては我々も試行錯誤しています。6ヶ国語対応できる職員を揃えるのも大変です。常勤職員、外注ではありませんので。 ここまで力を入れてやれるかというと多くの医療機関が参入をためらう要因となっています。そういう意味では我々はパイオニアとしてやってきましたので、その辺についてのノウハウは聞かれたらお教えはするのですが、実際にそこに取り組むというところまでは行けてないのが現状だと思います。 実際コロナが明けて、愛知県で外国人患者を受け入れしているところはありますが数としては減ってきています。減ってきている限られた医療機関が多くの方が外国人患者さんを受け入れているというのが現状だと思います」
愛知のニュース