地元2紙には批判が殺到
琉球新報社は、この日のフィールドワークに関する記事を約1週間後に掲載したが、浦島氏については触れなかった。講演の経緯、参加者に情報が伏せられた理由などを琉球新報社に問うと、
「受講費を収めた受講生らが参加する閉じた勉強会であり、その中で内容についてはお答えは差し控えさせていただきます」と回答した。
反対協に講演内容について問うと、浦島氏本人から「私は主催者ではないのでお答えする立場にありません」との返答があった。
元毎日新聞記者でノンフィクションライターの石戸諭氏は、報道機関としての問題点を指摘する。
「仮にこれが民間企業の起こした事故だった場合、その経営者が地域の経済団体の講演など閉じた場で弁明発言をしていたら、報じるのが報道機関の使命です。講師として浦島氏を招いた是非も問われるべきだが、こうした発言を報じない姿勢こそが問題でしょう」
一方、ライバル社の沖縄タイムスは転覆事故に関し、〈天国から二人の声が聞こえてくる。『誹謗中傷にめげず、抗議行動を続けてほしい』と〉とする読者投稿記事を掲載。「死者の声を勝手に代弁している」などと批判が殺到し、削除している。石戸氏が続ける。
「浦島氏の発言や2紙の問題から見て取れるのは、抗議活動や平和学習が右派的なイデオロギーを持った人たちに攻撃されているという、“被害者”であるかのような姿勢です。誤った批判も見受けられますが、事故そのものに対する批判は常識的なものがほとんどです。浦島氏の発言がおかしいと声を上げたのも、平和学習にシンパシーを抱く人でしょう。思想とは切り離して事故の原因を鋭く追究することが報道機関には求められます」
この指摘をどう受け止めるか。関連記事では、琉球新報のイベントの講演で浦島氏が事故について弁明した内容の詳細を報じ、その音声データも公開している。
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※週刊ポスト2026年5月22日号