村上宗隆が本塁打量産 地元メディアで高まる“トレード反対論”「ホワイトソックスに不可欠」
ホワイトソックス・村上宗隆の本塁打量産が止まらない。5月8日(現地時間)のマリナーズ戦で初回に15号ソロを放ち、この時点でア・リーグの本塁打王争いでアーロン・ジャッジ(ヤンキース)に並んでトップに立った。 【写真】メジャー関係者が「バウアーとイメージが近い」と話すのがこの人 パワーと技術が凝縮された一撃だった。マリナーズのエマーソン・ハンコックが投じた153キロのシンカーを振り抜くと打球は左中間スタンドへ。日本でこの球速のシンカーを投げる投手はなかなかいない。データを事前に分析し、逆方向に打った一撃に球場からどよめきが起きた。この本塁打で村上は、「8カード連続初戦本塁打」というメジャー史上初の快挙も達成した。 メジャー移籍1年目から、ここまでの活躍をするとは誰も想像できなかっただろう。開幕から3試合連続アーチを放った後、相手バッテリーのマークが厳しくなって一時的に快音が止まったが、すぐに息を吹き返す。日本人最長タイの5試合連続本塁打を放つなど、3、4月で計12本塁打をマーク。5月に入っても7試合で3本塁打と量産ペースは落ちていない。 日本人の長距離砲がメジャーでスタイルを変えずに結果を残したケースは皆無に近い。メジャー1年目の本塁打数を見ると、大谷翔平が日本人最多で22本塁打。他には20本塁打に達した例はなく、巨人で球界を代表するホームラン打者として活躍した松井秀喜でもヤンキース移籍1年目は16本塁打。吉田正尚(レッドソックス)は15本塁打、鈴木誠也(カブス)は14本塁打だった。故障さえなければ、村上が大谷の記録を抜くのも時間の問題だろう。 ■「体が絞れてスイングスピードも上がった」 メジャーで現役時代にプレーした選手がこう振り返る。 「米国や中南米の選手と身体能力の高さが全然違いましたね。160キロ近い球に詰まってもスタンドに叩き込む強打者たちを見て、本塁打では勝負できないと感じました。そう考えると、村上は凄いですよ。本塁打になった打球もギリギリではなく、余裕でサク越えしている。日本でプレーしていたときより、体が絞れてスイングスピードも上がった感じがします。スランプの時期は来ると思いますが、本塁打を打つコツをつかんでいる感じです」 ヤクルト時代の2022年に令和初の三冠王に輝いた村上だが、メジャー球団の評価は決して高いわけではなかった。昨オフ、ポスティングシステムでメジャーに挑戦し、ホワイトソックスと2年総額3400万ドル(約53億7000万円)で契約を結んだが、セ・リーグで同じ長距離砲としてしのぎを削った岡本和真がブルージェイズと結んだ4年総額6000万ドル(約94億円)の契約と比べて格安感があった。だが、あるメジャーリーガーの代理人は「当時の判断としては難しいですよね」と振り返る。