ニヒリズム
ニーチェのニヒリズムとは、日本語では虚無主義と翻訳される。巷では、無意味な事柄を無意味と扱う面と、価値のあると思われるものは本当は価値がない、と扱う面に分類される。無意味な事柄を無意味と正見することは何も悪くはない。しかし、価値のあると思われるものが本当は価値がないと捉えてしまうことは、価値のあるものであった際に誤りである。価値のあると思われるものが本当は価値がない際に、本当は価値がないと解釈することは正見に繋がる。価値のあると思われるものの集合の中にひとつくらい価値のないものがある、という意気込みやイメージも面白く感じる。価値があると思われるものが実は価値がないとき、価値があると思われるものを価値がないと転換することを無意味への転換と称する。この無意味への転換というのは、価値がない事柄を無意味とみる転換であるが、価値がない事柄を求める人にとっては無意味とは映らない。明らかに無意味である無意味状態の事柄から刺激を加えて意味を見出すことを何というか。いわば無意味からの有意味といったものであろうか。無意味状態の事柄から意味を見出すことはそもそも難しいかもしれない。しかし無意味自体に意味を見出すという無意味の意味というものはどうだろうか。


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