伊藤沙莉いとうさいり
俳優
連続テレビ小説 ひよっこ(2017)
安部米子(さおり)役
インタビュー
初めての朝ドラでしたが『ひよっこ』は本当に楽しくて、ようやく苦手だったNHKの建物も好きになれました(笑)。というのもオーディションというのが苦手で、朝ドラのオーディションを受けて落ちた時の記憶が残っていたからなんです。
私は、ほとんど米屋から出ることがなかったので、他のみなさんの空気感まではわからなかったけれど、スタッフさんから全体の温かさが伝わってきて、『ひよっこ』メンバーだということを意識することができました。
米屋のシーンは、父親・善三役の斉藤暁さんが「ここを見る人の楽しみにしよう」「笑ってもらおう」と意気込んでいらっしゃったので、いつも誰からともなくセリフ合わせが始まるなどチームのバランスがすごく良かったんです。それに、米子はたたみかけるようにしゃべることが多かったので、そこは事務所の先輩でもある三男役の泉澤祐希さんに相当助けてもらいました。私が待機していると「やっとく?」と言ってセリフ合わせをしてくれるなど、すごく頼りになる先輩、ドラマの米子と三男の関係とは逆でしたね(笑)。
出演が決まった時点で、相手役が泉澤さんだということは聞いていたのですが、「キスシーンとかないから」と言われていて(笑)。朝ドラだし「そうですよね」なんて言っていたら、がっつりあって、おまけにリプレイまでされていた(笑)。それも面白かったし、印象に残っています。
米子といえば「米だ、パンだ」と父親と言い合いをするなど「どっちでもいいじゃん」(笑)と思うこともありましたが、素直になれない感じや、強がってしまうところには共感しました。自信がないから、ひねくれたようなことを言ってしまう。でも意外と嫌みがないというか、嫌みのつもりで言っていることが素直な言葉に聞こえる。そこが米子の良いところで、すごくピュアな女の子で、台本を読むたびにかわいいなと思っていました。
伊藤沙莉いとうさいり
俳優
1994年生まれ、千葉県出身。2003年、9歳でドラマデビュー。以来、映画、舞台、ドラマなどで活躍。近年の主な出演作に、映画『獣道』『パンとバスと2度目のハツコイ』『寝ても覚めても』『ペット2』(声の出演)『ブルーアワーにぶっ飛ばす』『生理ちゃん』、ドラマ『TRANSIT GIRLS』『この世界の片隅に』『獣になれない私たち』『全裸監督』など。NHKでは、『もしもドラマ がんこちゃんは大学生』、連続テレビ小説『ひよっこ』、ETV特集『反骨の考古学者 ROKUJI』、ドラマ10『これは経費で落ちません!』、よるドラ『いいね!光源氏くん』シリーズ、特集ドラマ『ももさんと7人のパパゲーノ』、正月時代劇『いちげき』など。2024年度前期の連続テレビ小説『虎に翼』ではヒロインの猪爪寅子(ともこ)を演じた。