高市さんがぶち壊した日本経済を時系列で整理して規模を試算した
経済がなにもわからない人たちは「高市さんはよくやっている」というのだが、実際には総裁就任からたった半年で日本経済や日本に大きな損害を与えた。
円ドルレート
2025年10月:政権発足と「高市トレード」始動 ― 円安進行
💰 円安によるダメージ試算
- 為替の振れ幅:10月3日に1ドル147円台半ば → 11月12日に154円79銭 → 12月時点で1ドル155円台。就任後わずか1〜2か月で約8円の円安。
- GDP影響(10%円安の試算):第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストは10%の円安による実質GDPの押し上げは0.5%と試算。ただし、現在は輸入比率が上がり、家計負担増のマイナス効果が増大している局面なので、押し上げ効果はさらに小さい。
- 家計負担増:1ドル=147円から155円への約5%超の円安だけで、輸入物価上昇を通じて1世帯あたり年間数万円規模の負担増。物価高での実質賃金マイナスが継続。
- 企業収益:輸入企業(食品・小売・電力・住宅資材)はコスト増を価格転嫁できなければ利益圧迫。輸出企業のメリットも、国内供給能力の制約や海外生産シフト(製造業の海外生産比率上昇)でかつてほど大きくない。
2025年11月:台湾発言 ― 中国による経済的「制裁」
11月7日 衆院予算委で「台湾有事は存立危機事態になり得る」と答弁。
💰 中国制裁によるダメージ試算
① 訪日消費の減少(試算が複数)
- 中国からの訪日客数が2012年の尖閣問題の際と同様に1年間の平均で前年同月比25.1%減少する場合、旅行消費額は1.65兆円となる。渡航自粛要請がなかったベースケース3.15兆円との差が、渡航自粛要請の影響と考えると、その規模は1.49兆円。香港分も合わせると約1.79兆円、名目GDPを0.29%押し下げ(野村総研・木内氏試算)。
- 日本総研:中国政府が長期にわたって渡航を禁止する場合、向こう1年間の訪日消費額は▲1.2兆円減少し、3年間での損失総額は▲2.3兆円。
② レアアース輸出規制(顕在化したらのリスク)高市発言以前から中国は輸出管理を強化しており、台湾発言で日本への規制適用リスクが現実化。
- 野村総研・木内氏試算:レアアース輸出規制が3か月続くと仮定すると、生産減少額は6,600億円程度、年間GDPを0.11%押し下げ。1年間続けば損失額は2.6兆円程度、GDPの押し下げ効果は▲0.43%。
- 影響産業:自動車(EV用ネオジム磁石)、電子部品、風力発電、医療機器(MRI)、航空宇宙。EV用モーターのジスプロシウム、テルビウムなど重希土類はほぼ100%を中国に依存。
④ 水産物輸出停止:足元の対中水産物輸出額は近年すでに小規模だが、回復期待が消失。
2025年11〜12月:21.3兆円経済対策と国債金利急騰
12月26日 **2026年度予算案(122.3兆円、過去最大)**を閣議決定。
💰 国債金利急騰によるダメージ試算
- 想定金利の引き上げ:金利急騰を受け、利払い費の算定に使う想定金利は3.0%と、今年8月の概算要求時(2.6%)からさらに引き上げ。財務省は28年度にかけて金利が2.5%まで上昇した場合、利払い費は約16兆1000億円まで増え、その後の金利が横ばいでも34年度に約25兆6000億円まで膨らむと試算。
- 長期予測:金利が1%上昇しその水準で推移したとしても、2034年度には利払い費が34.4兆円となる。2024年度と比較すると10年で3倍以上、25兆円程度増加。これは2025年度予算の消費税収と同じ額。
2026年1月:衆院解散と「円安ホクホク」発言
1月23日 通常国会冒頭で衆院解散。
1月31日 川崎市の街頭演説で**「円安ホクホク」発言**。「円安だから悪いと言われるが、輸出産業にとっては大チャンスだ。外為特会の運用もホクホク状態だ」。発言以降も円安・債券安継続。
💰 「ホクホク発言」前後の円安加速ダメージ
- 為替:12月時点155円台 → 1月9日158円台 → 2月以降も155円前後で高止まり。
- 上記の通り、家計負担は1世帯年間数万円〜十数万円規模。輸入物価指数の上昇を通じてインフレが長期化、実質賃金低迷の主因に。
2026年2月:第2次内閣・予算審議遅延
💰 26年度当初予算に「即効性のある対策」がないことのダメージ
- 当初予算(122.3兆円)の中身は社会保障費39兆円、国債費31兆円、防衛費9兆円、AI半導体1.24兆円などが中心で、足元の物価高に効く即効施策はほぼ皆無。
- 対策は補正側に集約されるが、補正成立は11年ぶりに4月以降にずれ込み、1〜3月の景気下支え空白期間が生まれた。
2026年3月〜:ナフサ/ガソリン危機 ― 初動遅れと予備費枯渇
💰 ナフサ初動遅れによるダメージ試算
ホルムズ海峡が事実上封鎖。日本への影響:原油輸入の約90%、ナフサ(建材原料)輸入の約82%がここを通過。
官の対応の遅れ:
- 3月:境野氏が「6月に詰む」と警告 → 4月5日:高市首相がXで「4か月分確保」「事実誤認」と反論。
- 3月30日:医療優先の供給順位を決定。
- 4月10日:追加20日分の備蓄放出決定。初動から最低でも3〜4週間のロス。
具体的な被害:
- TOTO:4月13日、ユニットバスなどの新規受注を停止。影響を受けたユニットバス、システムバス、トイレユニットなどの総売り上げは2025年3月期通期決算ベースで約1,107億円。TOTO全体の売上高7,245億円のうち約15%、日本事業(4,813億円)で見ると約23%を占める。
- LIXIL/パナソニックも納期未定、受注制限。
- 資材値上げ:日本ペイントは建築用シンナーを75%程度値上げ。カネカも住宅用断熱材の価格を40%引き上げ、積水化学工業も塩化ビニール管やポリエチレン管などの価格改定。ナフサ価格は4月の1.9倍、125,103円/kLという歴史的高値。断熱材40〜50%値上げ、ルーフィング40〜50%値上げ、塩ビ管12〜20%値上げ。
- 住宅価格全体への影響:大東建託が資材メーカーを対象に行った調査では、混乱が長期化した場合「全体的には15〜20%程度のコスト増が見込まれる」。新築住宅120㎡で原価だけで約56万円のプラス(建築費全体の3〜5%増)。外壁塗装100㎡で工事費全体で約38万円の増額(5〜8%増)。
- 黒字倒産リスク:受注は積み上がっており、現場も動いている。しかし、最後の一節が入らないために現金が入ってこない。一方で、職人の賃金や既存資材の支払いは待ったなし。このタイムラグが中小企業の資金繰りを一気にショートさせる懸念。
ナフサ初動遅れ被害の概算:建設業界全体のコスト増15〜20%という大東建託試算をベースに、年間建設投資(約70兆円)の5〜10%が値上げ部分とすると年間3〜7兆円規模のコスト増。住宅着工遅延・キャンセルによる経済損失も別途上乗せ。
💰 ガソリン補助金バラマキ・予備費枯渇のダメージ
IMFの警告無視:
- IMFは「ガス、電気、燃料に関する的を絞らない補助金の段階的廃止は、移行を後押しするであろう」と提言。
- IMFは「繰り返し編成される補正予算は予算の透明性を損なう」と批判。
- 日本経済研究センターの調査でも、ガソリン補助金縮小・撤廃が望ましいが86%(重みづけ後90%)に達する。
- それでも高市政権はバラマキ継続。
枯渇のスピード:
- 標準シナリオ(39.7円/L補助継続)では予算枯渇は6月29日、悲観シナリオ(50円/L補助)では6月19日。1兆800億円規模の財源を約3か月で使い切る予定。
- ガソリン補助は2022年だけで3.2兆円もの予算が投じられている。2025年度の新たな補助再開でも、電気・ガスで年5,500億円、ガソリンで年5,300億円規模の支出。
バラマキの構造的問題:
- 公平性の欠如:10円/ℓのガソリン代補助で、所得上位2割の世帯が年5,477円、下位2割が年2,607円。地域別では鳥取市6,640円、東京23区1,318円と5倍の差。
- 補助金財源の積み増し→国債増発→円安加速→輸入物価高→補助金延長…の悪循環。予算額を積み増せば、財政悪化懸念などから円安が進み輸入価格がまた上昇する恐れ。
まとめ:累積ダメージ概算表
・円安進行(10%)によるGDP影響押し上げ効果は0.5%程度に縮小、家計負担は1世帯年数万円超第一生命研
・中国の渡航自粛による訪日消費減(1年)▲1.49〜1.79兆円、GDP▲0.29%野村総研・木内氏中国渡航禁止が長期化なら3年で▲2.3兆円日本総研
・レアアース規制(3か月)▲6,600億円、GDP▲0.11%野村総研レアアース規制(1年)▲2.6兆円、GDP▲0.43%野村総研レアアース・レアメタル規制(最大)GDP▲1.3〜3.2%(10〜20兆円規模)大和総研
・国債利払い費の増加(2026→29年度)+10兆円(31兆→41兆円)財務省
国債利払い費の長期増加(→2034年度)+25兆円(消費税収相当)第一生命研
・ナフサ不足による建設コスト増全体15〜20%、年数兆円規模大東建託
トヨタ単体の中東影響減益▲6,700億円時事通信
・ガソリン補助金(予備費投入)▲約1兆800億円(基金+予備費)、3か月で枯渇予定エネ庁・野村総研
これらの試算を控えめに合計するだけでも、1〜3年スパンで「数兆円〜十数兆円」レベルの経済損失が見込まれ、レアアース規制が本格発動すればGDPの数%(10兆円超)が吹き飛ぶシナリオも複数の民間試算で示されている。さらに利払い費の中長期的な累積増加(10年で約25兆円)は次世代へのツケとして残ります。
なんでこうなった?
・経済に疎いのに変な人たちの洗脳を受けてインフレなのに積極財政という念仏を唱える
不用意な発言がどういう事態を招くのか想像力に欠ける
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