「危険球と同じ」「打者が萎縮」 危険スイング罰則に識者ら賛否
プロ野球で、打者がスイング途中にバットを投げ出す「危険スイング」をした場合の罰則規定が導入されたことについて、識者からは賛否の声が聞かれた。 【写真で見る】社会人野球でも球審がヘルメットを着用 賛成するのは元ソフトバンク球団取締役の桜美林大・小林至教授(スポーツマネジメント)。「ボールもバットも凶器になることがある。(即退場の)危険球と同じように、打者の手からすっぽ抜けた時点で退場とすべきだ」と語る。 スイングの際に片手を離さず最後まで両手で振り切る意識を持てば、バットが飛んでいく可能性は大きく減ると強調。「即退場とすることで、打者は両手からバットを離してはいけないという意識を強く持つ。バットがすっぽ抜ける現象は以前からあった。これを機にきちんと対策を講じるのが望ましい」と主張した。 一方、野球の動作分析も専門とする仙台大・宮西智久教授(スポーツ生体力学)は罰則を設けることには反対の立場だ。「打者が萎縮してフルスイングできなくなってしまうかもしれない。そうすると長打が減り、試合の価値が損なわれてしまう恐れがある」と指摘する。 投手の危険球が即退場となることに関しては「投手は日々ストライクゾーンに投げる練習をしているのに対し、バットがすっぽ抜ける現象はコントロールできない事故」と説明。罰則より、打者に近い審判員(球審)を守るため、頭や肩、腕などを覆う防具を着けることが必要だと説く。【黒詰拓也】