社会福祉法人「三重ワイエムシイエイ福祉会」が自己破産の申請準備
帝国データバンクによると、四日市市阿倉川町の社会福祉法人「三重ワイエムシイエイ福祉会」が事業を停止し、自己破産の申請準備に入ったそうです。負債額は約1億7700万円にのぼる見込みです。
支帝国データバンクによると、三重YMCA福祉会は1995年11月の設立。
ホームページによると、通所介護事業や短期入所生活介護、居宅介護支援事業、訪問介護、訪問給食事業などを四日市市内で展開しています。
三重ワイエムシイエイ福祉会の2021年度から2025年度までの財務諸表を見てみると、次のような経営状況が浮かび上がってきます。
1.高い人件費率
人件費率が70%を超えています。特に2025年度は、事業活動収入が約1.79億円なのに対し、人件費が約1.38億円に達し、人件費率は77.0%となっています。収入の伸びが人件費の増加に追いつかないという「構造的な赤字」が大きな原因です。
2.事業活動資金収支差額(稼げない事業構造)
事業活動による資金収支差額は、2021年度に約70万円の赤字となって以降、2023年度を除きずっとマイナスです。特に2025年度は約1,608万円もの赤字となり、本業で現金を稼げない状況が一段と深刻になっています。
3.借入金にによる自転車操業
運営資金をまかなうために何度も多額の借入を行い、2023年度には長期運営資金として約4,646万円を調達しましたが、その結果負債が増加しました。負債総額は2021年度の約8,550万円から、2025年度には約1億7,735万円と2倍以上に膨らんでいます。
4.設備投資の失敗?
2025年度は、約6,143万円の固定資産売却収入を計上して資金を確保し、さらに6,350万円を設備資金として借入れ、約8,500万円の固定資産への設備投資を行いました。
しかし、事業活動収入は前年度比で645千円減少し、事業活動収支差額も1,600万円の赤字となり、短期的な効果は見られませんでした。
5.内部留保金の枯渇
2021年度末に約8,695万円あった次期繰越活動増減差額(内部留保)は、毎年の赤字補填で減り続け、2025年度末には約1,202万円まで大幅に減少しています。経営のバッファ(余裕)がなくなり、資金ショートに耐えられない危険な状況です。
結局、三重ワイエムシイエイ福祉会は、売上が伸びない中でコストを抑えられず、設備投資も成果を出せず、資金繰りがかなり厳しくなったと考えられます。やはり、介護事業の経営では、適切な人件費率の管理と本業でのキャッシュフロー維持がどれほど大事かを示す事例ですね。
社会福祉法人三重ワイエムシイエイ福祉会法人詳細情報(決算データ)は以下を参照



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