ロシアは第二次大戦の対ナチス・ドイツ戦勝記念日とする9日、首都モスクワの「赤の広場」で毎年恒例の軍事パレードを行う。対独戦勝を「国家的偉業」と位置付けるロシアはパレードを国威発揚の場としてきた。ただ、戦勝81年の今年は約20年ぶりに地上兵器の参加を見送り、2022年から続く対ウクライナ侵略に伴う軍事的・経済的な余力低下を示唆した。
パレードに先立つ式典ではプーチン露大統領が演説し、ロシアの前身・旧ソ連が対独戦を勝利に導いたとアピールする見通し。また、ウクライナ侵略を改めて正当化する可能性もある。
式典には、ベラルーシのルカシェンコ大統領やマレーシアのイブラヒム国王、ラオスのトンルン国家主席らの出席が見込まれている。
露国防省は先月28日、今年のパレードには兵士ら人員のみが参加し、戦車や装甲車などの地上兵器は参加しないと発表。「現在の作戦状況」を考慮した決定だとした。航空機による空中パレードは例年通り実施される予定。露メディアによると、地上兵器が参加しないパレードは07年以来となる。
ロシアは今月4日、パレードに合わせて8、9両日にウクライナとの一時停戦を実施すると一方的に発表。ウクライナがパレードを攻撃すれば、首都キーウ中心部に報復攻撃を行うとも警告した。(小野田雄一)