質問に答えます:「贈ったファンアートに反応がないと、相手を嫌いになってしまう」
こんにちは。商業作家のエージェント兼ノンフィクションライターの遠山怜です。今回は、匿名質問箱マシュマロにお寄せいただいた質問に回答します。今回のお悩みは?
Q:ファンアートに相手からの反応がなく、ネガティブな感情を抱いてしまう。ファンアートをやめるべき?
***
A:ファンアートは「相手に渡す」までが作品。贈り物に付けるのし紙にもこだわってみよう。
ご質問、ありがとうございます!
好きな相手に向けて、自分の腕を振るうのって、本当に楽しいですよね。
相手のちょっとした癖や特徴を作品にささっと取り入れて、「気づいてくれるかな?」なんてニヤニヤするのも楽しい。言葉では伝えきれない「ここが好き!」を、イラストならストレートに表現できます。制作する過程そのものも、すごく楽しいですよね。
作品には、相手への思いも込められています。プレゼントしたかったのはイラストだけでなく、相手への好意でもあるんです。だから、反応がないと「自分の気持ちを受け取ってもらえなかった」と感じて、ひとりで盛り上がっていた自分が虚しくなってしまったり。
特に、絵や動画、音声、文章などで自分のセンスや発想を表現できる人は、「作品で意図を昇華させるべき」と考えがちです。言葉で補足するなんて、野暮にも思えます。お互いプロ同士なら、前提知識が共通しているので、作品を見ただけで「あー、そうきたか」「うわ、大変なものを作ったな」と意図は伝わるでしょう。
でも、ファンアートは事情が少し違います。ファンと作者の共通点は「同じ世界観を支持している」という一点だけ。お互いが持つ文化や価値観は異なるので、同じ行為ひとつとっても、意図通りに伝わらないことがあります。
今回の相談で少し気になったのは、「反応がなくてネガティブな感情を抱いてしまう」という点。
おそらく質問者さんは、SNSで日頃の言動を見ている分、相手をまるで身内のように、親しく感じているのではないでしょうか。相手を好ましく思うあまり、「こう来たら普通こうだよね」と自分の常識を相手にも当てはめてしまうことがあると思うんです。
だからこそ、思ったような反応がないと、相手が非常識に思えてショックを受けてしまう。
そこでおすすめしたいのが、「作品に想いを込めるとき、言葉という“のし紙”を添える」ことです。
制作過程のあれやこれを、少しだけのし紙に書いて渡してみましょう。
「あなたのここが好きで、もっと自信を持ってほしくて描きました」
「最近お疲れかなと思って、元気づけたくて描きました」
事前に「イラストを描いてもいいですか?」とひとこと声をかけるのもおすすめです。
あとは、受け取った後、相手にどうしてほしいのかにも触れておくといいですね。
「もし良かったら、いいねだけでも押していただけたら!」
「忙しいようでしたら、後でゆっくり見てもらえたら」と、断りを入れておくと相手もリアクションしやすいと思います。
人って、いきなり豪勢な贈り物をもらうと、何か気の利いたお返しをしなきゃと身構えたりもしますから。
長々と自己紹介する必要はありません。「こんなふうに考えてあなたにこれを送りたいんです」と伝えるだけで十分。作品を理解する手がかりを相手に残しておくことが大切です。
ファンアートの利点は、作品で完結しなくていいところ。送る前のひとことや贈るときのメッセージも含めて、ひとつの作品にしちゃっていいんです。
締切もなく、何度でも修正できるファンアート。
ネガティブに思ってやめてしまうのはもったいない。まずは“お歳暮フレンズ”くらいの気軽さで続けてみましょう。フレンズでいられれば、ファンアートの楽しみは無限大です。
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