廃業を余儀なくされる…銭湯の入浴料金、値上げ相次ぐ 燃料費高騰や物価・人件費上昇で

銭湯こぼれ話

湯を沸かすための燃料費の高騰をはじめ、物価や人件費の上昇に伴って経営が厳しい銭湯が増えていることを受け、入浴料金の引き上げが相次いでいる。

神奈川県は3月1日に料金を改定。大人は3年連続の値上げで、20円増の570円となった。県公衆浴場業生活衛生同業組合から要望があり、昨年11月に学識経験者や銭湯の経営者、利用者らで組織する県公衆浴場入浴料金等協議会を開催。その結果「引き上げが適当」との意見が取りまとめられ、改定に至った。

いわゆる「スーパー銭湯」と異なり、銭湯の入浴料金は経営者が自由に価格を決めることはできない。戦後のインフレ対策で出された物価統制令に基づき、都道府県知事が上限額を定めているからだ。かつては約1万件が物価統制令の対象だったが、現在は銭湯のみとなっている。

約20年ぶりに料金を改定したのは沖縄県。3月25日から大人の入浴料金は130円アップの500円となった。4月に料金を改定した愛媛県薬務衛生課は「現状のままでは、かなりの数の銭湯が廃業を余儀なくされ、適正な衛生水準と住民の入浴機会の確保に支障をきたす恐れがある」として引き上げに理解を求めた。(吉田智香)

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