朝鮮人強制連行説の論拠とされる韓国の「日帝強占下強制動員被害真相糾明委員会」等の調査を巡り、韓国人学者の李宇衍(イ・ウヨン)氏が旧佐渡鉱山(新潟県佐渡市)の部分について独自に検証している。11月29日に東京都内で講演し、当時の朝鮮人労働者について「戦争末期の徴用期を除き、自分の意思で佐渡に渡った移民労働者だった」と解説した。実態と異なる形で強制労働の被害性が主張される背景に、同委が認定した「強制動員被害者」に支払われる慰労金や支援金への金銭的動機を挙げた。
韓国人被害者「一部は真実も、大半はウソを語った」
講演は歴史認識問題研究会(会長・西岡力麗沢大特任教授)のシンポジウムで行われた。
日帝強占下強制動員被害真相糾明委員会は左派の盧武鉉政権下の2004年に韓国国会で発足。05年から10年までの戦時中、内地に渡った半島出身者と遺族の申告内容に基づき強制動員の有無などを認定し、15年まで慰労金や支援金を支出した。
佐渡鉱山を巡っては、世界最大級の金産出を誇った江戸時代までの文化的価値がユネスコに評価され、24年7月に「佐渡島の金山」として世界文化遺産に登録されている。
一方、韓国政府は「強制労働」を理由に登録に反対し、国家記録院は同委員会の作成資料から佐渡鉱山に動員された147人分(提出者は家族含む)を抽出し、「被害申告書綴(つづり)」をまとめている。
佐渡鉱山は「半島労務管理ニ付テ」(佐渡鉱業所、1943年)などの一次史料から、半島出身者に対し、内地(日本)出身者と同等の基準で対応する指針を定めていたことがうかがえる。韓国側は制度面ではなく、旧朝鮮人労働者の申告に重きを置いて登録に反発した形となる。