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【法廷ルポ】ネット漫画「脳外科医 竹田くん」モデル兵庫・赤穂市民病院の脳神経外科医裁判 脊髄の神経をドリルで切断し重度障害 事故の背景に横たわる‟医療現場の現実”とは…

2026年5月6日 10:00
【法廷ルポ】ネット漫画「脳外科医 竹田くん」モデル兵庫・赤穂市民病院の脳神経外科医裁判 脊髄の神経をドリルで切断し重度障害 事故の背景に横たわる‟医療現場の現実”とは…
法廷に向かう松井宏樹被告(神戸地裁姫路支部 今年3月)

 『200例以上の手術を執刀した経験がある』自信たっぷりに豪語していた目の前の担当医師が…実は執刀経験が‟ほとんどなかった”としたら…。そんな恐ろしい出来事が「現実」に起こりました。

 6年前、兵庫県赤穂市の赤穂市民病院で、高齢女性の腰の手術中に適切な処置を行わず、ドリルで神経を切断するなどした47歳の執刀医の男。今年3月、神戸地裁姫路支部は男に対し、禁錮1年、執行猶予3年の判決を言い渡しました。手術によって、女性には重度の障害が残り、いまも車いすでの生活を余儀なくされています。その時、手術室で起きた‟異様な光景”を女性の家族が漫画化した「脳外科医 竹田くん」が話題となり、そのモデルとなった医師の男の裁判は、大きな注目を集めました。

 法廷では、執刀医の男の耳を疑う「技量不足」や「判断ミス」が次々と明らかにされ、またそれを事前に見抜けなかった「病院側の責任」も厳しく問われました。その一方で、取材を進めていくと、事故の背景には、決してこの医師と病院に限られたものではない、現在の医療の現場が抱える‟様々な問題”が横たわっていました―。(読売テレビ 報道局:中野颯大・瀧本怜佳・山口杏奈)

■同じ病院で計11件の医療事故に関与…2人の死者も 一連の問題はネット漫画「脳外科医 竹田くん」で話題に

 検察官「あなた自身に‟手術に見合う”技量はあったのか?」

 松井被告「結果論で言うと、なかった」「(執刀を)辞退するべきだった」

 執刀した本人が、自らの「技量不足」を認める。問題の医療事故が起きたのは、2020年1月のことです。赤穂市民病院の脳神経外科で勤務していた医師の松井宏樹被告(47)は、当時70代の女性の腰痛を改善するための手術中、ドリルを使用して誤って女性の脊髄の神経を切断しました。

 手術前までは自分の足で歩き、家族とともに趣味のライブ鑑賞や温泉巡りを楽しんでいた女性の生活は、手術を機に一変しました。足には重いまひが残り、自分で立ったり歩いたりすることが不可能な状態となりました。さらに、「足を切り落としてほしい」と感じるほどの耐え難い痛みに苦しめられるようになり、尿意や便意も感じることができず、排せつのコントロールも満足にできない状態がいまも続いています。

 松井被告は赤穂市民病院で担当した手術で、ほかにも10件の医療事故に関わり、うち2人が死亡していたことも明らかとなりました。一連の問題は、被害者女性の親族によって「脳外科医 竹田くん」というタイトルで漫画化され、インターネット上に公開され話題となったことで、初公判は大きな注目を集めました。

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