防犯カメラの映像。手には結希くんの捜索願のチラシを持っていた(読者提供)
「結希くんの同学年の親の間で『警察に通報し、捜索願は出していますが、(SNSなどで)大きく拡散はしないでほしい』という話が共有されたんです。学校からの指示とかではなくて、結希くんのご家族がママ友とかに”お願い”したというふうに聞いています。
そこからどんどん話が広まり、別の学年の親にも共有された。子どもがいなくなったのなら、すぐにでも情報を拡散して、いろんな人に協力を仰ぐべきじゃないのかと当時は思っていたのですが……」
この時を振り返って、複数の保護者が「なぜ情報をストップさせるのか、不思議に思った」などと話している。しかし単に、家族が“かん口令”を敷いたというわけでもないようだ。安達家と親しく、捜索にも当初から関わっていた男性はこう言う。
「行方不明の翌日にはもう情報提供を呼びかけるポスターができていて、地元の消防団にもお願いして捜索を始めていました。府警は初期の段階で我々が独断で動いたことを、あまりよく思ってはいなかった。聞くところによれば、かなり早い段階で事件性を考慮していたのか、無用に情報が広がるのを避けようとしていたみたいです」
このポスターについても当時、「犯人」と事件を結びつけるような話が出回ったという。捜索に関わった別の人物の話。
「消防団や捜索に関わった人たちの間で、『(失踪した)次の日に、こんなすぐポスターが作れるのか』とかなりウワサになったんです。当時からすでに周りでも『学校に送った父親が怪しい』という話にはなっていたので、そんなウワサが広まるのも仕方ないとは思いましたが、まさか本当に逮捕されるとは……」
容疑者に対して強い疑念を抱いていたのは、地元の関係者だけではなかった。安達家を
よく知る人物は、かつて取材班に匿名を条件でこう明かしている。
「当初からご家族も『単なる行方不明』とは思っていなかったようです。結希くんを特に可愛がっていた祖母は、早い段階から『あんたがやったんじゃないか』と優季容疑者のことを疑っていました。また同居する結希くんの伯父も消防団の人などに『あいつが怪しいんや』と漏らしていたと聞いています」
これまで、京都府警から安達容疑者のはっきりとした動機の発表はない。事件の全容が明らかになるのはまだ先か──。