「トランス女性」と「女装・男の娘のメイク」何が違うのか? 「トランス女性編」
今回は「トランスジェンダー女性編(トランス女性編)」です。
カバー画像は相変わらず私です。前回と反対で左がトランス、右側が女装メイクにしてみました。おんなじような角度あんまりない。
子供の頃のバイブル「北斗の拳」1コマにトランスジェンダー女性のメイクで最も大事なことが詰まっています。
トランスジェンダー女性、また女装する方でも一部の方は「日常」にメイクをしています。つまり「日常」で女性の中に溶け込むことが一番になります。
そう、カバー画像右側のような(私と同じ)46歳はほとんどいません。当然これで外出は勇気がでません💦
「その辺いるおばさんになりたい」
メイクでよく言われるのが「その辺にいるおばさんになりたい」という要望です。
「その辺にいる」=「外から見た違和感をなくす・減らす」ということです。
違和感がないということは女性として埋没している状態ということです。
目指すのは最もマジョリティである「偏差値50」の女性です。
*「その辺にいるおばさん」この例えがいいか悪いか、「偏差値50」という表現どちらも語弊があるかもしれませんが、本稿ではあえてその表現を使います。
「偏差値50」とは?
たまに勘違いする人がいるのですが、必ずしも女性=メイクがうまいでも詳しいでもありません。
特に若いうちは意識しても、年齢が上がってくるとアップデートしない人も多く…。
さらにいえば、日本人全体の傾向として中学校ぐらいまでで教えてくれないことは、あんまりレベルが高くありません。
私のようにプロになると、ベジータよろしく「スカウター」がついた状態で街を歩いているようなものです。「この人ファンデの色、合ってないな」とか、勝手に感じてしまう。
たまに綺麗に巻いている人見ると、「美容師なのかな?」とか感じます。一人だけ巻きが違うので。
つまり、良いでも・悪いでも「目立つ」ということです。美人は目立つから美人なわけです。埋没にはこの技術はいりません。
攻めるべきは肌・髪・体型・動き
意外に簡単そうに見えたらすみません。ヘアやメイクを極める必要がないというだけで実際は総合力が求められるので結構大変です。
では、どうしたらいいのか?
それは面積が多いところから「肌」「髪」「体型」「動き(仕草や表情)」をそれなりに仕上げることが大事となります。
勿論、「声」や「ファッション」「社会性」などまだまだ大事なことはあります。私の専門である「メイク領域」に絞って話しているだけです。
つまり、前回女装メイクで大事と話した「つけまつげ」「二重」がどうとかは、オプションになります。
「肌」
「色の白いは七難隠す」ということわざがありますが、肌はパスに置いてとても重要です。
ただ、白いファンデを塗れ、綺麗な肌を作るために厚塗りせよという意味ではなくて。顔の中で肌の面積が大きい=変な状態をなくす方が大事です。
肌が他のパーツより白すぎない、フェイスパウダーで粉まみれになっていない、髭隠した場所がオレンジになりすぎていない、といった当たり前のことができることが何より大事です。
自然なベースメイクの量って意外と難しいです。例えば、フェイスパウダー塗りすぎな人はとても多いです。
「髪」
「髪はちゃんととかす」これがまず大事です。もんじゃらみたいなウィッグで完パスはありえません。
髪はメイクよりも後に手を付けることが多く、一朝一夕で理想の長さにはなりません。
しかも、髪はまぐれあたりがないんですね。
メイクは下手なときでもうまくいった奇跡回があるし、上手くなっても肌荒れやら天気やらで調子が悪い日があります。
でも、髪は割と練習量と仕上がりが一致します。だから、髪のセットは本当は早くから手を付けたほうがいいです。
ヘアセットでいえば、根元から毛先までオイルでべたべたな髪の人を良く見ます。
「絡んだ毛」と「オイルでべたべた」この2つめっちゃもったいないです。
また、骨格で嫌な箇所を隠す役割も髪は担います。エラや眉骨を隠すことが多いでしょうか。ただ、まずはそれ以前の話です。
「体型」
歩いている人を遠くから見て男性か女性化を判定するのは全体のシルエットだと思います。
そう、男性と女性の体型の違いというと、やたらめたら胸ばかりに注目が集まりますが、それをやめましょう。やたら巨乳にしたがるんですが例えばGカップって貴重だから見られますよね。それ逆効果です。
胸なんてティッシュでもつめとけば表面上膨らんで見えるわけだし。
くびれ(ウェストの位置が違う)、骨盤、お尻を合計して出るところは出る、出ないところは出ないようにする方が大切です。ただ、ハンコックやナミになれというわけではありません。
ヒップパッドやコルセット、ボディスーツを併用して少しだけメリハリをつけようということです。
あとは手足のごつさを隠すことは地味に大事です。
「動き(仕草や表情)」
身体は置いておき、メイク領域である顔の動きに話を限定します。
例えば、顔でいえば「肌」と重なる部分であるのですが、「上司っぽさ」を消すということを一番大事にしています。
なので、眉間のシワ、頬のコケ、鼻翼基部の陥没、クマなど暗くなりがちな影の部分を明るくすることで、柔和さを作ることを大事にしています。
女の人の多くは表情豊かなんですよ。あと笑顔がとても綺麗。
でも、男性として社会人を過ごすと笑顔を厳しく指摘されたり、険のある表情をすることがあります。
その「うろこ」を1つ1つ剝いで行くイメージです。これはコンシーラーを使います。
それだけで5歳から10歳若返りますし、本当の表情も次第に明るくなります。
日常に落とし込むには「時短」が大切
「肌」「髪」「体型」「表情」この4つがトランスジェンダー女性にとって大事な「4大要素」と感じています。
ところが、ここで問題があります。トランスジェンダーの場合は「日常」に落とし込まないといけません。例えば理想の肌を作るのに毎日2時間かかっていたら、生活になりません。
ですから、そのうち自分の「得意」を伸ばし、「苦手」を平均点手前ぐらいまで持っていく。私の場合は、苦手は「体型」、得意は「肌」でした。
得意を伸ばす
得意を伸ばすことは自分の売りになります。女性としての売りを作ることは、時短になります。
例えば、肌が綺麗で脱毛が済んでいたらクッションファンデやBBクリームでベースメイクが終るかもしれない。
さらに苦手も隠します。
例えば、顔がちょっと男っぽくても声が可愛かったら女性なんだな、とか。合わせ技で平均点にもっていく印象です。
褒められる得意を作っておくことはとても大事です。
私の場合は「肌」でした。なので、初手で「脱毛」、同時に最初に「ホクロ」・「シミ」をあらかた消しました。普段は修行僧のような食生活で肌を維持するようにしています。
苦手をつぶす
もう1つ大事なのが苦手をつぶすということです。潰すと言っても100点を目指すのではなくあくまで60点を目指すということです。60点目標で50点とれれば、他の得意科目で後はカバーできますね。
私の場合は体型の悪さはダイエットをした後に医療の力で手術をしています。
大事なことは「医療は自分の怠惰をカバーする道具」ではないということです。今回でいえば、ダイエットをしても落ちない部位をせめるためのあくまでサブウェポンという考え方がとても大事です。
肉体改造しなくても、私はボディメイクでコルセットやヒップパッドでそれなりの体型を作れていました。しかし、ダイエットして医療の力を借りればその工程を丸々飛ばせます。つまり、時短になります。
まとめ
こう考えると「偏差値50」の「その辺にいるおばさん」を目指すのは、自分の得意も苦手も合わせての総合得点なので、その言葉と裏腹に大変です。「その辺にいるおばさん」って女性を40年も50年もやっているわけで。
(もしかしたら馬鹿にされている?と感じてしまう女性もいるかもしれませんから、それだけすごいということは改めて伝えておきます。)
しかも、だいたい、みんなの視線の先に入っているおばさんは無意識にちょっと可愛いおばさんなんですね。だから、みんな「偏差値50」になっても納得いかない。
でも、それでいいんです。欲が出る。もっと綺麗になりたい。もしくはパスじゃなくて個性派路線に行く。次のステップですね。
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