Photo by Gettyimaegs
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最新技術を駆使してイラン高官を追い詰めた

――8200部隊は、どのような組織なのですか。

攻撃を受けて炎上するテヘラン(Photo by Gettyimages)
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山田「イスラエル軍のサイバー諜報部隊です。ハッキング、通信傍受において、世界で最も優れた組織のひとつです。今回の作戦ではモサドと一緒に行動していたとみられています。

ハメネイ師が目撃された地域では、周辺すべてで電波・通信をハッキングして関係者の動向を分析していました。警備員や関係者の電話番号もすべて特定しており、作戦前には彼らに対して妨害工作も実施。スマートフォンを遠隔操作して、警備員に電話がかかってきても、通話中になるように工作し、ほかの警備員に連絡ができないようにしていました。

さらに、幹部たちが集まることを裏付けるため、ドライバー、秘書、側近など、すべての関係者のスマートフォン、自宅周辺の監視カメラまでハッキングして、AIを使い、動きを逐一監視していた。確証がとれたところで、作戦を実行に移した――。モサドは情報収集能力に長けているだけでなく、最新のテクノロジーも駆使します。対象者は逃げる余地はありません。

現在、イラン国内はインターネットが遮断されているため、正確な情報が出てきていませんが、国民にも“ある仕掛け”をしていたという話があります。

イランは今、ラマダン(断食)期間中で、ラマダンに関する情報を提供するアプリを使用する人が多い。500万人ほどが利用するあるアプリを、モサドがハッキング。利用者に対して『立ち上がれ』といったメッセージを送った、という話もあります」

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――まるでスパイ映画さながらのような状況ですね。

山田「映画で“監視カメラが人物を追うように動く”というシーンがあるじゃないですか。あれに近いことはすでに行われていたようです。

監視カメラで対象となる人物を監視して、カメラをつなぎ合わせ関係者の動向を分析、ハメネイ師の邸宅に誰が集まっているかは事前に把握されていました。

爆撃で遺体の損壊が激しくても、そこに誰がいたか分かっていたので、すぐに公表できる。

こうした傍受やハッキング、監視を『シギント』といいます。『シグナル・インテリジェンス』です。8200部隊が担ったとされる非常に重要な任務です。

さらに、工作員や協力者による一般的なスパイ活動『ヒューマンインテリジェンス』、『ヒューミント』も組み合わせる。モサドの諜報員は足でイランの政府関係者の情報を稼ぐ。

最新技術と諜報、心理戦の合わせ技で、イランの高官たちは完全に丸裸状態にされました。そのため、現在のイランでは誰がリーダーになっても、生きた心地はしないと思います。

世界最強の諜報機関はCIAと言われていますが、モサドもトップクラスです。諜報機関は戦争が起きてから動くのではなく、“平和な時に動く”のが任務です。何も起きてないときに準備をしているからこそ、“何か起こせる”のです」

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