都道府県や政令市ごとに実施している教員採用試験の一次試験を共同実施することについて、文部科学省は4月30日、51自治体で構成される自治体協議会の検討状況を公表した。2027年度に行われる教員採用試験から導入され、5~7月の3日程で実施される。

 4月30日に開かれた中教審教員養成部会の教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループ(WG)第7回会合で示された。

 協議会に参画している51自治体では、日程ごとに一次試験の教養試験と教科専門試験の問題を作成することや今年度中に作問事業者に委託して問題を作成すること、その費用は各自治体で等分負担とすることで合意。

 教養試験と教科専門試験はいずれもマークシートで実施する。教養試験の試験時間は60分を目安とし、一般教養で10問、教職教養で30問程度とする予定だ。教科専門は60分で25問程度とする。小学校は試験区分を1種類とし、各教科の専門に関する内容をバランスよく出題する。

 教科ごとの試験区分となる中学校・高校では、基本的に高校レベルの専門性が確認できる共通問題を使用する。社会、理科、数学などは共通問題に加えて選択問題を設ける。

 社会と理科の選択問題は10問で、社会は▽中学社会▽倫理▽政治経済▽地理▽日本史▽世界史――から、理科は▽中学理科▽高校物理▽高校化学▽高校生物▽高校地学――から選ぶ。

 数学の選択問題は5問とし、指導法に関する内容や高校の「数学Ⅲ」に関する内容など、中・高それぞれに固有の内容を問う。

 27年度に行われる教員採用試験の一次試験は5月8日、6月12日、7月10日の3日程で実施する。各自治体で試験問題や試験時間を含む時程の改編は自由だが、時程の改編は問題の漏えいを防ぐため、試験・教科専門試験それぞれで「コアタイム」を設け、その時間帯は外さないようにする。

 一次試験を共同実施することで自治体の問題作成の負担が減って問題の質が向上し、二次試験での面接などで人物重視の選考をより丁寧に行えるようになる。試験実施日程がまとまることで、日程が重ならない自治体を併願しやすくなるなど、受験者にとってもメリットがあるとされる。

 協議会に参画している自治体は次の通り。

 ▽北海道▽札幌市▽青森県▽宮城県▽仙台市▽秋田県▽山形県▽福島県▽茨城県▽栃木県▽新潟県▽新潟市▽富山県▽石川県▽福井県▽山梨県▽長野県▽岐阜県▽静岡県▽静岡市▽浜松市▽愛知県▽名古屋市▽三重県▽滋賀県▽京都府▽京都市▽大阪府▽大阪市▽堺市▽大阪府豊能地区▽神戸市▽奈良県▽和歌山県▽島根県▽山口県▽徳島県▽香川県▽愛媛県▽高知県▽福岡県▽北九州市▽福岡市▽佐賀県▽長崎県▽熊本県▽熊本市▽大分県▽宮崎県▽鹿児島県▽沖縄県。