【ファクトチェック】兵庫県の防犯対策に物価高対策交付金は不適切?→誤り
■ はじめに
兵庫県では、物価高対策として国から交付される「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」を活用し、県民の安全・安心に関わる施策を実施している。
例えば、特殊詐欺対策として、高齢者世帯に対する固定電話の自動録音装置の無償配付などが行われている。詳しくは斎藤知事の以下の発信を参照されたい。
特殊詐欺対策として、65歳以上の高齢者がいる世帯を対象に、固定電話の外付け録音装置14,000台の無償配付を開始します。昨年度は7,680台を配付しましたが、設置者の約8割から「不審な電話が減った」との声をいただき、大きな効果が確認できました。今年度は配付台数を倍増いたします。特殊詐欺の手口は… https://t.co/fOWgCgjb51 pic.twitter.com/vWsSlipQ6A
— 兵庫県知事 さいとう元彦 (@motohikosaitoH) April 22, 2026
こうした防犯対策に対し、「物価高対策の交付金を使うのは不適切ではないか」という疑問がSNS上で複数見られる。
本記事では、この指摘が制度上正しいのかを、国の公式資料に基づき検証する。
■ 結論
結論から言えば、
兵庫県の防犯対策への交付金活用は制度上問題ない。
むしろ、国のQ&Aにおいて明確に想定されている使途に含まれている。
■ 根拠資料
以下は、内閣府が公表している公式資料である。
「令和7年度補正予算物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金(推奨事業メニュー)地方公共団体職員向けQ&A(第2版/令和8年1月9日)」
■ 該当箇所(全文引用)
1-30 地域防犯力の強化のための取組について、対象となる内容はどのようなものか。
物価高騰の影響を受けた、地域を犯罪から守る活動を行う生活者に対して、安全・安心な地域の構築に係る費用の負担軽減のための支援も可能。
具体的には、消費下支え等を通じた生活者支援として、防犯意識の高まりを踏まえた防犯性能のある建物部品(ドア、錠など)・固定電話機、防犯カメラ等の設置など防犯対策強化のための取組(青色回転灯等装備車(青パト)の整備(車両の購入を含む)への支援、防犯ボランティアへの支援(資器材の購入)、地域社会における闇バイト対策の取組への支援を含む。)に対するプレミアム商品券、マイナポイント又は補助金による支援などが対象となる。
ただし、生活者への支援であることから、上記の車両等については、自治会などの防犯活動など住民が直接使用するものに限られることに留意されたい。
■ 解釈
上記の記述から明らかな通り、以下は明確に対象に含まれる。
防犯カメラの設置
固定電話(詐欺対策機能付き)の導入
防犯ボランティアへの支援
青パト整備
闇バイト対策
つまり、防犯対策は制度上「想定内の使い道」である。
■ よくある誤解
誤解①:物価高対策=現金給付や商品券(電子商品券含む)
→ 誤り。
本交付金は「生活者支援」であれば幅広く対象となる制度であり、 現金給付や商品券に限定されていない。
誤解②:防犯は関係ない
→ 誤り。
物価高騰により生活不安が高まる中で、 安全・安心の確保も生活支援の一環として位置付けられている。
■ まとめ
兵庫県の防犯対策に対する交付金の使用について、
制度上の適合性 → 問題なし
国の想定 → 明確に含まれている
したがって、
「交付金の使い方としておかしい」という指摘は制度理解としては誤りである。
一方で、政策の優先順位についての議論は可能であり、そこは切り分けて考える必要がある。
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