『神功皇后論』発売記念 小林よしのりインタビュー
第5回「『神功皇后論』に仕掛けた罠!」
(インタビュアー・にしやん)
ー具体的な話に戻るのですが、「神功皇后論」は三韓征伐の場面から始まり、神功皇后が腰に石を当てて出産を遅らせたという話が描かれていて、初めからいきなり度肝を抜かれる展開でした。
小林「冒頭に三韓征伐の話を出しているけれど、三韓征伐をやったからこそ、明治初期まで、日本では神功皇后がすごく有名で、英雄であったわけですよ。
でも結局戦後に、朝鮮を攻めたからという理由で、神功皇后を消してしまっているんだ。
そもそもそれこそが自虐史観だよね。
あと三韓征伐を行うときに、神功皇后は身籠っていて、この子供は本当なら仲哀天皇と神功皇后の子供で、応神天皇ということになるのだけれども、三韓征伐を終えて船で戻ってきて産んだということは、その期間が20ヶ月も経ってしまっているんだよね。
どう考えても計算が合わないでしょう?
だとすると、この子供は仲哀天皇の子供ではないのではないか、と考えてしまうよね。別の男の子供じゃないかと。
すると、もうそこで途絶えてしまっているよね、男系が。
実はこれは、わしが仕掛けている罠なんだ。
だから、そこはわざとまだ描いていない。敢えて場面転換をしているんですよ。この描き方は」
ーええっ、そうだったんですか!!
小林「うん、そうなんだ。だからまたこの話に戻ってこなきゃいけない。三韓征伐の場面はもっと詳しく描かなければいけないんだ。その為にはもう一度場面転換して、、、という構想が実はあるんだ。
作家として、罠を仕掛けてしまおうと思っているわけですよ。全部を!」
ーそれは…インタビューで言ってしまってもいいのでしょうか…?
小林「だからそれはネタバレになるけれども、それでも構わないんだ。どうせそうするつもりなんだからさ。それに三韓征伐の話は、これだけじゃ全然足りないから!
神功皇后の物語はもっと続くんだよ、本当は。だってこの人はめちゃくちゃ長く生きてきてるからね。
今は神武天皇のこと描いているけど、またその話に戻ってくるから、「神功皇后論」のタイトルのままいかせてくれって言ってるんですよ。」
ーこれからどうなっていくのか、ますます楽しみになってきました!
バックナンバー
第1回「古代史から現れたフェミニズム」
第2回「『日本書紀』にも捏造がある!」
第3回「漫画だから描ける、古代人の感覚」
第4回「コンプラ気にして古代が描けるか!」
今後の『神功皇后論』連載に関わる、爆弾発言!
…の、はずだったのですが、このインタビュー収録後に起きた急転直下の事情により、その「罠」を含む展開が、SPA!の連載で描かれることは永遠になくなりました。
しかし! とはいっても、このまま『神功皇后論』が消えていくことは決してありません!
必ずや、「ここでよしりんが言ってたことは、こういうことだったのか!」と思う時がやってきます!
どうかご期待のうえ、なるべく気長にお待ちください!!