財務省「私立大学の約4割減」案を公表 地域格差が拡大する恐れも?
いま、政府が私立大学をおよそ4割減らすことを検討しています。
私立大学は、2024年の時点で、全国に624校あるのですが、これを2040年までに、250校ほど減らす必要があるという数値目標を含む案を財務省が初めて公表しました。
4割ということで、大規模な削減となりますが、なぜその必要があるのか、小栗泉・日本テレビ報道局特別解説委員の解説です。
財務省は、大きく2つのポイントをあげています。まず、「教育の質の低下」です。
財務省が、定員割れしている私立大学で行われている授業の例としてあげたものがあります。
数学では、足し算や引き算といった四則演算から始め、数の取り扱いの基本を身につける、英語では、文型の基本とbe動詞の基本的な整理、現在形と過去形の違いを学ぶなど、義務教育で学ぶような内容の授業が行われているとしています。
財務省は、大卒の資格を持つ人の一定の質を確保するためにも、大学の規模の適正化を進めるべきだとしています。
こうした“質の低下”が起きている背景にあるとしたのが、2つめのポイントである「人口の減少」です。
少子化に歯止めがかからず、18歳の人口が右肩下がりとなるなか、私立大学の数はいまも少しずつ増えています。そして日本では、定員割れしている私立大学がおよそ53%と、半数以上にのぼっているのです。
――定員割れが起きていることと、教育の質の低下はどう関わっているのでしょうか?
大学事情に詳しいジャーナリストの石渡嶺司さんに、話を聞きました。
定員割れによって、本来ならその大学に入れない学力でも入学できるようになり、大学側は、学生に合わせて授業のレベルを落とさざるを得なくなっているといいます。
ただ一方で、学生のレベルに合わせて、義務教育から学び直しをさせていくことは、教育の質が低下しているとは言えないとも指摘しています。