日仏首脳、中東情勢で連携確認 レアアース調達多角化で協力合意
高市早苗首相は1日、フランスのマクロン大統領と東京・元赤坂の迎賓館で会談した。中東情勢を巡り、ホルムズ海峡での航行の安全の確保や原油など重要物資の安定供給、事態の早期沈静化が重要として、両国で緊密に意思疎通することで一致。法の支配や多国間主義、自由・民主主義など「自由で開かれた国際秩序」の堅持も確認した。約3年ぶりに日仏外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を東京都内で開催した。
首相は共同記者発表で、「両国は価値や原則を共有する特別なパートナーだ。安全保障環境が厳しさを増す国際情勢で、同志国連携が両国、地域の平和と繁栄にかつてなく重要だ」と述べ、さらなる連携を呼びかけた。マクロン氏も「世界で紛争が起きる中、両国や主要7カ国(G7)の協力を強くすることが重要だ」と応じた。
両首脳は「特別なパートナーシップの深化・強化」と掲げた共同声明に署名した。声明では、エネルギーや重要鉱物など戦略物資の供給網の重要性を確認。中東情勢で化石燃料依存のリスクが顕在化する中、次世代原発の小型モジュール炉(SMR)の開発協力などの原子力、人工知能(AI)、保健に関する個別の共同声明もまとめた。
両首脳は、中国を念頭に、国際的な供給網に重大な悪影響が出る重要鉱物の輸出規制などの措置への「深刻な懸念」を表明。共同でレアアース(希土類)の調達多角化に取り組むため、工程表を策定することで合意した。
日本が「自由で開かれたインド太平洋」構想を提唱してから10年の節目で、両首脳は主権が尊重され、強じんで安定したインド太平洋の重要性で一致した。日仏は両国の防衛工程表で防衛装備・技術協力や共同訓練を進め、相互運用性を強化する。
マクロン氏の訪日は約3年ぶりで、国際会議出席が目的でない訪日は2017年の大統領就任後初めて。国賓に次ぐ公式実務訪問賓客で訪日した。首相との会談も初めて。マクロン氏には外務、防衛、経済・財務、文化など5閣僚と電力、資源関連など50超の企業が同行した。一連の日程で約60の覚書(MOU)を結ぶ。【田所柳子、高良駿輔】
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日仏首脳会談に臨む高市早苗首相(右手前)とマクロン大統領(左中央)=東京・元赤坂の迎賓館で2026年4月1日午後5時57分、和田大典撮影