祇園発祥「ぬか床」製造 事業引き継ぎ京都から独立開業「つむぎ」社 ECショップで全国販売/兵庫・丹波市
「京料理祇園ばんや」の屋号で、明治時代の京都の花街、祇園の茶屋をルーツとする無農薬の熟成ぬか床を製造、販売する会社が、兵庫県丹波市氷上町御油で事業を始めた。ECショップで全国の顧客に販売しているほか、地元客は店頭対応もする。なるべく地元のものを使いたいと、他府県から仕入れている米ぬかを、近所で調達できないか考えている。地元の野菜農家とコラボしたぬか漬けの商品化や、ゆくゆくは発酵レストランを開くことも視野に入れている。 つむぎ株式会社、社長の宮階葉月さん(44)が、父が京都府宇治市で営む会社からぬか床事業を引き継ぎ、丹波市で独立開業した。宮階さんの高祖母が祇園・白川界隈の茶屋で、旦那衆の飲み終わりに出していたぬか漬けが起こり。茶屋を廃業した後も代々受け継がれ、京都大学で発酵学を学んだ父が経営する飲食チェーンでメニュー化。12―13年前にぬか床を商品化し、ネットで販売している。
無農薬熟成ぬか床「ぬかの花」と、ぬかの水分調整、補充用の足しぬか「ぬかの素」、手持ちのぬか床を活性化させる「ぬかの母」を販売する。 米ぬかに、天然酵母、米こうじ、実山椒、トマト、干したミカンの皮、カツオ節、昆布、干しシイタケ、しょうゆなど14種類の食材、調味料などを加え、半年以上熟成させる。 「野菜を漬け込み、月に何回か、しゃもじでかき混ぜるだけ。香りもきつくなく、お手軽に本格的なぬか漬けを味わってもらえる」と宮階さん。「ぬか漬けは、酪酸菌が豊富で腸活に良い。漬けておくだけで野菜の栄養が増す。火も使わず、ほったらかし。朝漬けたら夜には食べられる」と利点を説く。 米ぬかは、京都時代と同じ岐阜県や滋賀県の農家から仕入れている。「こちらでフレッシュな米ぬかが見つかればうれしい」と言い、「材料にこだわり、より洗練させたい」と話している。