国民の病歴が中国のネット上で売られてる! 50万人分の医療データが流出、匿名化の神話は通用せず
データセットを「無料の貸出図書」のように扱ってきたツケ
「過去には検索者が誤ってデータセットをオンラインのコード共有プラットフォームに繰り返しアップロードしており、これらのファイルの多くが現在ウェブ上で複製されている。先月、英紙ガーディアンは容易に判明する2つの事実から参加者を正確に特定した」(ロシェ准教授) ビッグデータの時代において「名前を消せば安全」という匿名化の神話は通用しなくなっている。 キングス・カレッジ・ロンドン情報学部のエレナ・シンペル教授は「国家のデータインフラについて真剣に考えるべき時だ。今回起きたのは複雑なサイバー攻撃の結果ではなくインフラの問題。データ管理プロジェクトのインフラ維持にかかる費用は後回しにされがち」と指摘する。 今回の事件は世界最高峰のデータセットを「無料の貸出図書」のように扱ってきたツケが回ってきたとも言える。 今後、(1)研究者の善意を前提とした運用を改め管理された環境内でのみ分析を許可する仕組みに移行(2)「懸念国」の研究機関に対するアクセス権の制限、物理的なダウンロードの禁止(3)法的責任の明確化が対策のポイントになりそうだ。