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283P料理を振る舞う~アルストロメリア編~/Novel by shame

283P料理を振る舞う~アルストロメリア編~

4,323 character(s)8 mins

第二弾です。結構がっつり前作の料理シリーズの流れを汲んでいるので、今回から見ると少しわかりにくいかもしれませんが、まぁ何とかなります(適当)

フォロワー100人超えありがとナス!
拙い作品ばかりですが楽しんでいただければ幸いです。

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「ひ・・・ひぃん・・・た、高い」
「甜花ちゃん!あまなも飛べたから大丈夫だよ~」
「甜花ちゃん!ファイトよ!」

 すでにバンジージャンプを飛び終えた甘奈と千雪が甜花を大きな声で励ましている。なかなかあと一歩が踏み出せないでいたが、2人の応援に後押しされる形で涙目になりながら飛ぶ甜花の様子が撮影され、今日のロケは終了となった。



「うぅ・・・まだ体がふわふわする・・・」
「甜花ちゃんめっちゃ頑張ったね~」
「よく頑張ったわね、甜花ちゃん」
「皆お疲れ様。今回のことは数日後に動画であがる予定だよ」

 アルストロメリアが様々なことにチャレンジする企画を初めて動画配信サイトにアップロードした結果大きな反響があり、今回のような少し遠出したロケを行うことができるようになった。もともと内気気味な甜花を、前向きで行動力がある甘奈が引っ張り、その二人を優しく見守る千雪といったアルストロメリアのメンバーそれぞれの個性が強く出たこのチャレンジ企画は、ファンにも高く評価されており、再生数や高評価も順調に増え続けている。

「今日は3人ともこれで仕事は終わりだな。皆頑張ったし、最近の動画の調子もいいからどこかに食べに行こうか?」

 待ってましたと言わんばかりの空気がアルストロメリアに流れ始めた。プロデューサーに気づかれないように3人はアイコンタクトを送り合っている。先日のプロデューサー手料理事件の衝撃が283プロアイドル内に駆け巡ったことは記憶に新しく、プロデューサーに手料理を振舞われるにはどうすればよいかアルストロメリアで入念な打ち合わせがあったことなど朴念仁なプロデューサーは知る由もない。

「そういえばプロデューサさん、機会があればストレイライト以外にも料理を振舞うって言ってた・・・」
「も~ストレイライトの子たちだけずるいよ!あまなもプロデューサーさんの手料理食べたいな~」
「あ~・・・でもなぁ~・・・ちょっとくらい高いところを食べに行ってもいいんだぞ?」

 予想通りプロデューサーはお店に食べに行く方を推奨してきた。どうせ食べるなら店の方がおいしいからよいというプロデューサーの意見も他のアイドル達は理解している。しかし、あのプロデューサーから真心を込めた手料理を振舞ってもらうという事実が何よりも価値があるからこそ、プロデューサー手料理事件は瞬く間に283プロアイドル内のホットワードになったのだ。アルストロメリア的にも、じゃあお店で食べに行きましょうというわけにはいかず、何としてでもこのチャンスをものにしたいと考えている。

「プロデューサーさん、アルストロメリアの挑戦企画に料理はまだでしたよね?もちろん上手くいかなくても一生懸命頑張る姿はいいと思います。でも身近にいる料理上手な人の手際を学ばせてもらうのも勉強になるんじゃないでしょうか?」
「う~ん・・・そんなもんかな?」

 なかなか首を縦に振らないプロデューサーに甘奈も千雪も苦戦しているようだった。2人に支えられている甜花としては、何とか力になりたい一心で口を開くことにした。

「プロデューサーさん、甜花、なーちゃんにも千雪さんにもいっぱい支えられてる。もちろんプロデューサーさんにもだけど・・・今日甜花がバンジージャンプを飛べたのも2人が応援してくれたおかげ。プロデューサーさんの料理で2人をおもてなししてほしいんだけど・・・だめ?」
「甜花・・・そうだよな、俺も皆をねぎらいたい気持ちは変わらないよ。よし!精一杯気持ちを込めて料理を振舞うよ」

 甜花の思いが後押しとなりプロデューサーは3人に料理を振舞うことを決めた。甘奈と千雪は甜花にお礼をいいつつプロデューサーの手料理が食べられることを大いに喜んでいた。そんな2人を見て、甜花にも自然と笑顔がこぼれた。




「結構卵を使う数多くない?」
「あぁ、俺は半熟とろふわが好きだから卵液は多めにするんだ」

 千雪の意見を取り入れ、作る料理は人気もあり定番なオムライスとなった。さらに手作りドレッシングを使ったサラダにデザートまで作ると言っていた。甜花は興味深そうにプロデューサーに質問をしている。

「プロデューサーさん、それは?」
「あぁ、デミグラスソースを煮込んであるんだ。本当ははもっと時間をかけたいところだけど充分おいしくできるはずだよ。こっちはオリジナルのドレッシングで—」
(すごいわ・・・あさひちゃんが教えてくれた通りすごく手際がいいのね。将来ふたりで並んで料理してみたり・・・)
(かっこいいな~・・・家に帰ってきたら~こんな風におもてなししてくれたらな~)
(な~ちゃんも千雪さんも・・・て、甜花がしっかりしなくちゃ)

 純粋にプロデューサーの料理の手際に興味がある甜花とは違い、他の2人はなんだか目にハートマークでも浮かべているような気がしたのは気のせいではないだろう。もともと2人がプロデューサーに対して好意を抱いてることを気づいてはいたものの、ここまでわかりやすく彼に見とれている様子は初めてであり、自分は陥落するわけにはいかないと甜花は気を引き締めたのだった。




「めっちゃおいし~い!」
「すごいです!卵もとろとろで、ソースとよく合いますね」
「にへへ・・・オムライスおいしい」
「満足してくれたようでよかったよ」

 具がたくさん詰まったケチャップライスの上に、形が整えられて盛り付けられたオムレツを包丁で裁くとあっという間にライスの上に広がりとろふわオムライスに早変わりした。その上にお手製のデミグラスソースをかければ、何とも食欲がそそる見た目になり一口食べた後全員がそのおいしさに感動していた。

「甘奈、いつも前向きな姿に俺も頑張ろうって思えるよ。これからもプロデューサーとして甘奈を支え続けていくよ」
「あ、ありがとうプロデューサーさん・・・」
「千雪、大人として他のアイドルを支えてくれてありがとう。たまには俺にも甘えてくれて構わない、千雪は俺にとって大切なアイドルの1人なんだから」
「そ、そんな私の方こそいつもありがとうございます・・・」
(あ、アルストロメリアが攻略されてる)

 さらっとこのようなセリフを恥ずかしげもなくいうプロデューサーに、好感度が高かった2人は陥落間近である。その様子を見せつけられた甜花は、せめて自分だけは冷静でいられるよう自分に言い聞かせる。

(大丈夫、強キャラ相手でも対策法はある。たとえプロデューサーさんが高スペックでも冷静でいられれば—)
「甜花、口元にソースがついてるぞ?」

 プロデューサーは甜花に優しく微笑んで口元を拭いた。その瞬間、アルストロメリアの大勢は決した。





「うぅ・・・圧倒的強キャラのプロデューサーさんの前に、甜花は所詮モブキャラ・・・・」
「か、顔が暑いわ・・・」
「ば、ばれてないよね?」

 3人が机に突っ伏して顔を赤く染めていることなど、デザート作りに夢中なプロデューサーが気づくはずもない。幸いなことに気持ちを落ち着かせて立て直す時間はまだありそうだ。

「ストレイライトの皆が秘密にしようとした理由がわかった気がする・・・」
「破壊力抜群・・・」
「あさひちゃんは純粋に料理を楽しんでたみたいだけど・・・愛依ちゃんと冬優子ちゃんはどうだったのかしら?」
「・・・いつかさ、プロデューサーさんは1人のためにこんな風に料理を作ってあげるのかな?」

 甘奈の口からこぼれた言葉に自然と緊張が走り、2人はその言葉の意味をすぐに理解した。今はアイドル達を労う為に料理を作っているが、近い将来それがプロデューサーにとって最も大切な人だけに向けられる可能性があるかもしれない。当たり前だがプロデューサーは大人であり、結婚していてもおかしくはない年齢である。今は仕事が一番で常日頃からアイドル達の夢を支えるために頑張りたいとは言っているが、今後どうなるかは誰にもわからない。

「今あまなが感じているプロデューサーさんへの気持ちはなんなのか、ハッキリはわからないけど・・・そのときあまなはおめでとうって笑えるのか・・・正直自信ないな」

 この気持ちが年上の男性に対しての信頼なのか、敬意なのか、親愛なのか恋なのか、甘奈自身もはっきりそうですとは言えなかった。ただ、口から洩れた言葉が偽りのない本音であることは彼女自身も理解していた。

「ゆっくりでいいのよ甘奈ちゃん。自分の気持ちがはっきりわかるまでよく考えてもいいと思うの。プロデューサーさんの普段の様子から考えてまだまだ時間はあると思うわ」
「それでいいのかな・・・もしあまなが千雪さんの気持ちと同じだとしたら・・・千雪さんはプロデューサーさんのこと—」
「うん、だけど私は甘奈ちゃんにも誠実でありたいと思うから」
「千雪さん・・・」
(2人とも、幸せになれたらいいな・・・)

 アイドルである以上、千雪も甘奈もプロデューサーに対して思いを伝えることはないだろう。ただ、どうかプロデューサーの隣に立つ人は2人のどちらかであってほしい。そんなことを願いつつ甜花はこの後運ばれてくるであろうプロデューサーお手製のデザートを待つのであった。




「すごく美味しかったです。ババロアなんて作れるんですね」
「サラダのバジル?のドレッシングもすごく美味しかったよ、プロデューサーさん!」
「オムライス・・・また食べたいな」
「喜んでもらえてよかったよ」

 帰り道の車でプロデューサーの料理に対して会話が弾んでいる。3人とも英気を十分に養えたことは言わずもがなであり、笑顔があふれていた。各々が帰宅した後、料理とプロデューサーが合わさった時の破壊力は何たる威力かを思い知らされたことにより、他のアイドル達に覚悟を決めておくように伝えておこうという意見が3人のグループ会話でひっそりと決定していた。




「あれは、ヤバいよ!」
「注意するべき・・・」
「心構えだけでもしておいた方がいいわ」
「なーちゃんにてんちゃん、 千雪姉さんまでそんなこと言っちゃって~。まぁ確かにプロデューサーのことだけど、三峰はそう簡単にはいかないよ~?」

 後日事務所に来ていた結華に対して同じく事務所に来ていたアルストロメリアの面々が忠告する形で先日の食事会のことを伝えていた。この時真剣に話を聞かず大げさだと思い込んでいたことを後悔することになるのだが、この時の結華が知るはずもなかった。

 

 

 

Comments

  • hati

    俺もこんな料理が出来るようになればめちゃくちゃ楽しいんだろうな~!面白かったです!!!

    April 20, 2022
  • りょうすい

    実際料理って楽しいですよね。想像してたより味が良かったりダメだったりして試行錯誤するのが面白い。

    April 12, 2022
  • よ~

    続編やったぜ。 全ユニット+はづき天井待ってます(ニッコリ

    April 11, 2022
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