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総裁選で「進次郎の誹謗中傷動画を手がけていた」

投資トラブルを引き起こしてきた松井氏と高市事務所の蜜月関係も問題だ。

複数の関係者によれば、松井氏は周囲に「'25年の自民党総裁選で高市総理を応援するため、(ライバル候補だった)小泉進次郎氏の誹謗中傷動画を手がけていた」と吹聴していた(高市事務所は「松井氏が勝手連として支援をしていたことは承知している」とした上で、「具体的な活動内容や、松井氏の活動アカウントも把握していない」と回答)。

残された謎もある。奈良の高市事務所と同住所に、昨年12月設立された「Veanas合同会社」(以下、ビーナス社)の問題だ。「サナエ愛用」歯ブラシセット(6600円)などのグッズ販売を手がけてきたが、会社登記の目的欄の一番上には「投資」や「コンサルティング」とある。ビーナス社はサナエトークン絡みのビジネスを検討していたのだろうか?

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一連の事実関係について詳細な質問状を送付すると、高市事務所は「ノーボーダー側から営業資料の提供や説明を受けたりしたことは一切なく、承認もしていない。(松井氏が投資を集めていたことは)全く認識していない。Veanas社は、高市早苗をより身近に感じる事で、政治に関心を持ってもらうため、グッズの作成及び販売を行う会社を設立。将来的に政治への関わりについて支援活動を行うことを想定し、地元で事業を営むメンバーが多いため、資金面も含めたコンサルティングを事業内容に入れた。暗号資産に関わる計画は一切なかった」と回答した。

松井氏と溝口氏からは回答がなかった。

スパイ防止法の制定などインテリジェンス強化を訴える高市総理だが、その足元では、怪しげな人物が蠢く。ノーボーダー・ダオが運営する政治系YouTubeチャンネル「NoBorder」も配信を続け、自民党議員が出演している。

コンプライアンス意識の低さに、一強状態の「高市自民」の驕りが透ける。

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かわの・よしのぶ/'91年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、「サンデー毎日」「週刊文春」の記者を経てフリーに。主に政治を取材している

情報提供は【yo.kawano91@gmail.com】まで

「週刊現代」2026年4月27日号より

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