首都高速道路の課長2人、入札情報を漏洩 官製談合、7年ぶりに認定

長妻昭明
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 首都高速道路の建設、維持管理を担う会社「首都高速道路」(東京)が発注した清掃業務の入札で、社員2人が維持管理業者に価格情報を漏らしたとして、公正取引委員会は22日、官製談合防止法に基づき改善措置を同社に要求し、発表した。業者4社による談合も認定した。

 首都高速道路は道路公団民営化で2005年に発足し、国と1都3県などの自治体が全株を保有する。官談法は対象について、国や地方公共団体が2分の1以上を出資する法人と規定。公取委による官談法の改善措置要求は約7年ぶり。

非公表情報、再就職した元同僚に伝える

 公取委によると、工事などを担当する課長を務めていた2人は17~23年、隔年で発注する清掃業務の一般競争入札で、談合を繰り返していた維持管理業者4社の一部の社に、非公表の予定価格や予定価格のもとになる基準額を伝えていた。うち1人は、首都高速道路を退職後に4社のうちの1社に再就職した元同僚に伝えていたという。

 談合を認定された業者はスバル興業東京都千代田区)、京葉ロードメンテナンス(同中央区)、日本ハイウエイ・サービス(千代田区)とその子会社の首都ハイウエイサービス(横浜市)。公取委は同日、4社の独占禁止法違反(不当な取引制限)を認定し、排除措置命令を出した。

2社に課徴金計5億円 他の2社は免れる

 4社のうちスバル興業と京葉ロードメンテナンスには課徴金計5億2825万円の納付命令を出した。他の2社は課徴金減免制度(リーニエンシー)を使って調査開始前に違反を申告し、納付命令を免れた。

 4社は遅くとも17年から、事前に決めた業者が受注できるように調整していた。一部の職員は公取委に、談合と認定された17年よりも前から4社で入札情報を共有していたと説明したという。

 談合が認定された6年間の清掃業務の落札価格は計約255億円。その原資は利用者の通行料が多くを占める。談合によって清掃費用が不当につり上げられれば、通行料として利用者が負担させられる恐れがある。

 首都高速道路の寺山徹社長は22日、記者会見を開き、「このような事態を招いたことを極めて重く受け止めております。皆様の信頼を損なう結果となり、深くおわび申し上げます」と謝罪した。

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