前線に343日、とどまり続けた将校 長期配備が物語るウクライナ軍の人員不足
兵士の配備が長期化する実態は、ここ数カ月で地元メディアも伝えている。第30機械化旅団のイワン・カブン上級中尉は、所属部隊によると、前線に486日間配備されていた。
「補給物資はドローンで投下された。車両が来た時は1カ月分の食料が届いた」。カブン中尉は所属部隊が公開した動画の中でそう語った。「面白い話と、面白くない話があった。塹壕(ざんごう)の中で1匹の猫が生まれた。そいつはその塹壕の中で、戦車の砲弾の破片に当たってけがをした」
オレクシーさんは所属部隊がSNSに投稿した声明の中で、ロシアに攻撃されて兵士を失うことがどれほど恐ろしかったかを振り返り、悪天候に阻まれてドローンで攻撃を阻止できない時は、絶え間ない攻撃が一層激化したと証言した。
「指揮官としての私の任務は人的損失を最小限に抑えることにある。理想的には人的損失は一切出したくない。だが戦争の中で、しかも歩兵として、残念ながらそれは不可能だ」「個人的には、自分の家族や自分の娘に、私が見ているもの、つまり爆発や飛んでくるミサイル、破壊された村や死を見せたくない。だから私はここにいる」
オレクシーさんはカラジン・ハルキウ国立大学で生物学の学位を取得した科学者でもある。所属する大隊の隊員は全員が元民間人か予備役で、ロシアがウクライナに全面侵攻したことを受けて入隊した。
1年近くに及んだ前線配備の間は、毎日家族と連絡を取ることで、自分や隊員の士気を保ったという。
2025年4月1日から2026年3月8日まで343日間に及んだ前線配備の後、オレクシーさんは短い休暇を与えられた。この約1カ月の休暇の間に娘の10歳の誕生日を祝って自転車の乗り方を教え、その後、部隊に復帰した。