今、中国の東莞市に来ています。
とあるプロジェクトの進捗確認のため。
中国の景気後退のニュースを見聞きしていたので、さぞかしヤバい事になっているのでは?
日本人が歩いていたら殴られるんじゃないか?
と心の中でビビりつつの渡航でした。
(全く気乗りしないけど仕方ない)
んで、行ってみると拍子抜けしました。
取引先工場は前年比60%増の受注でご多忙な様子で、
「フヂイさんに頼まれた部品、もうちょっと時間もらえないですか?頑張って作ります!」てな具合。
工場も手狭になり、人も足りないから次の手を考えているとか、仰っていました。
「日本のニュースで見聞きしている中国とはずいぶんと違いますね」と取引先の社長に言うと、
「確かに不動産系企業はダメージ受けていますね。でも、ものづくり系は力強く成長を続けているところも多いですよ!」と。
その理由は、特殊製品や高付加価値製品、国際認証が必要な製品、そういったプロダクトは、トランプ関税やイラン戦争の影響で向かい風であったとしても、そう簡単に生産拠点をベトナムとか新興国に移す事が出来ないのだとか。
確かにそうですね。
ものづくりはエコシステム、サプライチェーンが機能している場所じゃないと上手く行きません。チタンやカーボンの特殊な素材や加工、表面処理がすぐに手に入る環境が構築されている深セン、東莞はとっても便利です。
例えば医療機器で国際認証が必要な製品だと、新製品の申請から認証まで3年かかるそうです。(そのルールメイクをしたのは西側先進国)
東莞には、その製品を作る為の素材業者、加工業者、認証機関それぞれが揃っているので、全てが効率的なわけです。
それらの工程を他国に移すには、起案から手続きで3年は掛かってしまう、そしてものづくりのエコシステムも不十分、その間に彼らは技術投資をしてトライ&エラーを重ね、より競争力のある製品を作ってしまう。そう簡単には負けませんよ、という中国の生産現場の人たち。たくましい。
おそらく深センや東莞の人たちは、北京の政策に対して、色々と思うところはあるのでしょう。
しかし、自分たちのビジネス、ファミリーがより繁栄出来るように、知恵を絞り機会を最大化をするだけ、とシンプルです。
相変わらず「やってみようぜ」の精神でグイグイと前に進み続けている印象を受けました。
まぁ、私が見たのは全体の中のほんの一部分ですから、その小さな視点から全体を語るのは危険です。
しかし、日本のニュースを見て中国の全体を知った気になるのも危険だと感じました。
このバカでかい国ですから、上手く行っている人たちもいれば、谷底に転落しつつある人たちもいる。
そして、そのデカさゆえに、一部分と言えど巨大なパワーを持っている。
日本に観光に来て迷惑を撒き散らす成り金中国人もいれば、
100年先の一族の繁栄の為に高度な精神性と思考をもって世界を相手にビジネスを展開する超絶賢い中国人もいる。
それを肌身で体感出来たのは収穫でした。
あと、私の体験の範疇ですが、街は安全でしたよ。
香港から東莞へ行く新幹線に乗り込んだ際に、私は大きな荷物を持っていて、ドコに置くかな?と困っていたところ、座席に座っていた若者が立ち上がって自分の荷物を動かして「ここに置いたらどうですか?」と言ってくれた、と思う。
(中国語ワカラナイ)
とか、タクシーで「日本人か?」と聞かれて(あ、ヤベ、降ろされるかな?)と思ったけど、「そうかそうか」と鼻歌まじりで運転してくれたり、この短い滞在で危険を感じたり不快な思いをする事はありませんでした。
(まぁ、中国語で「バーカ!バーカ!」と言われていても判らないけど(笑))
というワケで、海外出張する度に日本の新興没落ぶりが確認できて、生粋の日本人としては多少、気分が落ち込むといういつものヤツです。(苦笑)
取引先の社長も
「日系企業からの仕事は減り続けています。中国工場を撤退した日系企業もあります。代わりに米国とドイツが増えていますね。」と仰っていました。
はぁー。
私がやっているのは日本でものづくり、という普通に考えたらオワコンな取り組みですが、
超絶賢い中国の方々に学んで、
与えられた環境を分析し、最も効果的な戦略を練り、機会を最大化して行こう!
と思います。
92件の返信を読む