中国は、韓国と台湾がこの問題をめぐって摩擦を繰り返す間、「台湾は中国領土の不可分の一部である」、「『一つの中国』原則は国際関係の基本準則であり、国際社会の普遍的な合意である」、「我々(中国)は、韓国側が引き続き中韓国交正常化共同声明を遵守し、『一つの中国』原則を堅持して台湾問題を適切に処理するものと信じている」といった発言を通じ、韓国政府に圧力をかけてきた。

 結果として、韓国が台湾の要求を事実上受け入れる形となり、中国としては韓国を舞台にした台湾との外交戦で面目を失った格好だ。

中国政府、王毅外相の韓国訪問に難色か

 韓中関係の気流の変化を示す最も可視的な兆候は、王毅外相の訪韓延期である。

 今年1月の北京での韓中首脳会談において「韓中シャトル外交」の復元に合意し、王毅外相の早期訪韓と後続合意に対する共感帯を形成したが、第1四半期内の実現を目標としていた政府の構想は事実上、白紙となった。

 特に、王毅外相が韓国を差し置いて北朝鮮を先に訪問したにもかかわらず、依然として訪韓の日程すら決まっていない状況について、韓国政府は否定しているが、外交界ではこれを台湾の表記問題と結びつける見方が少なくない。

4月10日、北朝鮮の平壌を訪問し、金正恩総書記と会談した中国の王毅外相(写真:新華社/アフロ)

 実際に進歩系中央紙の『ハンギョレ』は外交筋を引用し、「韓国政府が電子入国申告書から『中国(台湾)』という表記を削除したことに対し、中国政府が王毅外相の訪韓に難色を示している」と分析している。