我慢しすぎて壊れた人の話
どーも、西村です。
今回は、『我慢しすぎて壊れた人の話』というテーマで話を掘り下げていきたいと思います。
誰かに迷惑をかけないように。
空気を乱さないように。
いつもニコニコ、感情を抑えて。
どんなに苦しくても、「大丈夫」って笑って。
あなたも、そんなふうにずっと我慢してきませんでしたか?
ですが、我慢って、ある日突然、限界を迎えるものです。
それまで“うまくやっていた”つもりだったのに、ある日ポキッと音を立てて、心が折れてしまう。
今回は、そんな「我慢しすぎて壊れてしまった人」の話をさせてください。
数年前、ある女性とお会いしました。
仮に名前を「美咲さん」としておきましょう。
美咲さんは、誰から見ても「ちゃんとした人」でした。
清潔感のある服装。丁寧な言葉遣い。まわりへの気配り。
仕事も完璧にこなし、遅刻も忘れ物も一切しない。
彼女の職場での評価は非常に高く、上司にも信頼されていました。
でも、ある日を境に突然、出社しなくなったのです。
何かあったのかと心配した同僚が連絡をすると、返信はこうでした。
「…すみません。全部、もう無理です」
そのあとしばらくして、彼女は心療内科に入院しました。
「我慢強い人」ほど、壊れ方は深くなります。
美咲さんは、何か特別な事件があったわけではありません。
誰かからひどい言葉を浴びせられたとか、目立ったパワハラがあったわけでもなかった。
ただ、日々の小さな“違和感”を飲み込み続けた結果、少しずつ心のキャパシティが削られていったのです。
具体的には、
・本当は納得していない仕事でも、断れなかった
・疲れていても「手伝いましょうか」と言ってしまった
・理不尽に怒られても「すみません」と頭を下げた
・休日も職場のLINEに即返信し、「やる気ありますアピール」を忘れなかった
などなど。
どれも大したことないように見えるけれど、積み重なると、立派な“自己犠牲”になります。
我慢の一番怖いところは、「我慢できてるうちは、自分が無理していることに気づかない」ことです。
そしてそれが、ある日突然、“何もかもが怖い”“起き上がれない”“誰にも会いたくない”というかたちで表に出てきます。
そもそもなぜ、人はそんなにも我慢してしまうのでしょうか?
ここで少し、脳科学や心理学の視点も交えてみましょう。
人間の脳には、「報酬系」と呼ばれる仕組みがあります。
これは、褒められたり、認められたりしたときにドーパミンが出る回路です。
・誰かに感謝される
・上司に「助かるよ」と言われる
・SNSで「すごい」と言われる
こうした「外からの承認」は、短期的には快感を生みます。
その快感が欲しくて、自分のことよりも他人を優先してしまうのです。
でも、それが繰り返されるうちに、“自分の心の声”を後回しにするクセがついてしまいます。
たとえば、
・本当は疲れているのに、無理して笑う
・納得していないのに、同調する
・「やりたくない」と言えずに引き受ける
というように。
そうして、自分の感情を抑え込んでいくと、やがて“我慢がデフォルト”になってしまう。
そして、それが“良いこと”のようにすら思えてくる。
「私って、我慢強いし、耐性があるから」
でも、それが一番危ない状態なんです。
ここまで読んで、「私はそんなに我慢していないかも」と感じた人もいるかもしれません。
でも実は、我慢って、目に見える形で表れないことが多いんです。
たとえば、
・「空気を読む」のが習慣になっている
・「迷惑をかけるのが申し訳ない」と何でも一人で抱える
・「頑張っていないと存在価値がない」と感じている
・「自分の感情より、他人の気持ちが最優先」になっている
こういう傾向がある人は、日常の中で無意識に我慢している可能性があります。
そしてそれが、いつか限界を超えると、
「急に泣けてくる」
「無気力になる」
「誰とも話したくなくなる」
といった症状として出てくる。
心は、サイレントに壊れていきます。
音を立てずに、静かに、確実に。
たしかに、壊れてからでは遅い。
けれど、遅すぎることもありません。
美咲さんは、退職後しばらく療養し、少しずつ自分のペースで働ける仕事を始めました。
「今は、自分を守ることを最優先にしています」
そう語る彼女は、以前よりもずっと穏やかな顔をしていました。
彼女が壊れてしまった原因は、「弱さ」ではなく、「強さ」だったのだと思います。
周囲を気遣える優しさ。
期待に応えようとする責任感。
何とかやり遂げようとする粘り強さ。
でも、それは“方向”を間違えると、自分自身をすり減らす「刃」になってしまう。
だからこそ、私たちはときどき立ち止まって、自分に問いかけてあげる必要があります。
「最近、ちゃんと自分の気持ちを聞いてる?」
と。
最後に。
我慢は、美徳ではありません。
強さの証でもありません。
本当に強い人というのは、「ちゃんとゆるめることができる人」です。
・ときには休む
・弱音を吐く
・頼る
・断る
・泣く
そういう行動ができる人ほど、長く、健康的に、人と関わり続けられます。
あなたが「我慢しすぎて壊れそう」だと感じているなら、まずは「自分の本音にOKを出す」ところから、始めてみてください。
そして、「こんなことで弱っていいのかな」と思ったときは、こう言ってあげてください。
「いいよ、我慢してきた分、今はゆるんでいいよ」
って。
あなたが、自分を壊す前に。
あなたが、大切な誰かを壊してしまう前に。
このコラムが、ヒントになれば幸いです。
それでは、今回はこの辺で。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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