浜名湖でボート転覆、中1女子死亡 野外活動中
18日午後3時30分ごろ、浜松市の浜名湖で野外活動訓練中だった愛知県豊橋市立章南中学校の1年生18人と教師2人が乗ったカッターボートが転覆した。静岡県警などによると、生徒らは全員湖面に投げ出された。計8人が病院に搬送され、このうち西野花菜さん(12)が死亡した。県警は詳しい事故原因を調べている。
浜松市南部は同日正午過ぎから大雨、強風、波浪注意報などが出ていた。県警は天候が悪化するなか、なぜ訓練を決行したかなどについて施設関係者や学校側から事情を聴くなど、業務上過失致死などの疑いで捜査している。運輸安全委員会は19日に船舶事故調査官2人を現地に派遣する。
県警などによると、ボートは全長約7メートル。訓練に参加した生徒92人を含む全員が救命胴衣を着用していたという。
生徒らは自然体験活動として、17日から2泊3日の予定で同市の「静岡県立三ケ日青年の家」に滞在。18日の昼食後に生徒と教師が4隻に分かれて、ボート訓練を開始。3隻には青年の家のインストラクターが乗船したが、転覆したボートには生徒と教師しか乗っていなかったという。
青年の家を所管する静岡県教委によると、ボートに乗った教師から「生徒がひどい船酔いでオールがこげなくなった」と無線連絡が入り、岸辺で待機していたインストラクターがモーターボートで急行、救助のためボートをえい航し始めた後に事故が起きたという。
転覆後、ボートから投げ出された生徒らはボートのふちにつかまって救助を待ったが、死亡した西野さんは転覆したボートの内側に取り残されたとみられる。
現場は東名高速三ケ日インターチェンジに近い浜名湖「佐久米海岸」から100~200メートルの地点。静岡地方気象台によると事故当時、浜松市南部は大雨、強風、波浪注意報などが出ており、同市で午後4時ごろ、最大瞬間風速13.4メートルを記録した。事故当時の浜名湖は断続的な雨と風で波が高く、うねりを伴う状態だったという。
青年の家によると、警報が出た場合は出航を中止するが、注意報では学校側と相談した上で出航するかどうか決めているという。
また、県教委が青年の家の職員に事情を聴いたところ、出航の最終的な判断は前例なども踏まえて男性所長(52)が行った。青年の家側は注意報発令は確認していたが、出発前に目視で風速が3~4メートルと判断。訓練終了までは天気が大幅に悪化することはないとみて、湖上に出たという。