"バトロワ"をやります 宇宙世紀MS・MA搭乗ロイヤル あいーっ戦士編

  • 1ポチェモブ26/01/15(木) 22:45:22

    (多分3スレくらいは掛かるからこのタイトルしたけどこのスレで完結したらなんかモヤっとしそうな…周師匠だ。)


    そこのマネモブ!一方的に前スレを見る痛さと恐ろしさを教えてやろうか!

    "バトロワ"をやります 宇宙世紀MS・MA搭乗ロイヤル|あにまん掲示板ランダムに選ばれた宇宙世紀のMS・MAに乗ってもらいバトルをしてほしいのが…俺なんだ!募集開始時間:17:10予定枠数:28枠URL:無し画像:安価後or安価と同時どちらでも口調と人称:あり備考欄・キ…bbs.animanch.com
  • 2ポチェモブ26/01/15(木) 22:48:50

    第3回MSバトル:『アクシズの亡霊、加速する魂』【前半】
    宇宙要塞アクシズ。
    かつてジオン公国が拠り所とし、シャア・アズナブルが地球寒冷化を目論んで落とそうとした巨大な岩塊。
    その荒涼とした地表と、迷路のように入り組んだ内部通路が、今回の死の舞台である。
    『Fight!!』

  • 3二次元好きの匿名さん26/01/15(木) 22:49:20

    スレ立てあざーすガシッ
    て…天パって奴は土星エンジンでも生き残れるんだな…

  • 4ポチェモブ26/01/15(木) 22:52:40

    ブザーが鳴ると同時、灰色の地表を蒼い流星が駆け抜けた。

    「システム・オールグリーン。……EXAMシステム、スタンバイ」

    銀狼の駆るブルーディスティニー1号機だ。

    彼女はコンソールを高速で操作し、機体に眠る「EXAM」という名の狂戦士システムを、まるでゲームのバフスキルのように軽々と起動させた。

    「リミッター解除。さあ、RTA(リアルタイムアタック)の開始よ!」

    カメラアイが真紅に染まり、ブルーディスティニーが爆発的な加速を見せる。

    狙うは、最も目立つ白い機体。

    「うおおっ!? いきなり来た!」

    円堂守のνガンダムが反応する。

    銀狼のビームサーベルが、νガンダムの喉元へ突き出される。だが、円堂はそれを「直感」だけで紙一重に回避した。

    「速いな! でも、サッカーボールよりは遅いぜ!」

    「はあ? なにその理屈!」

    銀狼が驚愕する。EXAMによる超反応攻撃を、円堂はまるでゴールキーパーがシュートコースを読むかのように、動物的な勘で捌いているのだ。

    「行っけぇぇ! フィン・ファンネル!」

    円堂の叫びと共に、背中のファンネルが射出される。脳波コントロールなどできないはずだが、彼の「守りたい」「勝ちたい」という熱い魂にサイコフレームが過剰反応し、ファンネルが不規則ながらも鉄壁の防御陣形を展開する。

    「チッ、エイムが合わない! なんなのこいつ、ラグ持ち!?」

    「ラグじゃない! 特訓の成果だ!」

    ゲーマーの理論攻めと、熱血キャプテンの根性論。互角のドッグファイトがアクシズの空を切り裂く。

  • 5ポチェモブ26/01/15(木) 22:56:03

    一方、アクシズ内部の広い格納庫エリアでは、一方的な蹂躙が行われていた。

    「ひぃぃぃ! 来ないでぇぇ! 武器がいっぱいあって使い方がわからないんですぅ!」

    花岡ユズのガンダムユニコーン ペルフェクティビリティが、後ずさりしながらパニックに陥っていた。

    全部乗せの最強機体。しかし、臆病なユズにとってそれは「重すぎる荷物」でしかない。

    アームド・アーマーが勝手に展開し、壁を破壊するが、敵には当たらない。

    「非効率的ですね。エネルギーの無駄遣いだ」

    冷徹な声と共に、ドレイドンのターンXが音もなく迫る。

    「その機体、未知のテクノロジーの塊……。解析のために、まずは四肢を切断させてもらいます」

    ターンXの右腕、溶断破砕マニピュレーター「シャイニング・フィンガー」が緑色の光を放つ。

    「嫌ぁぁぁ! ごめんなさいごめんなさい!」

    ユズが目を瞑ってビーム・マグナムを乱射するが、ドレイドンは最小限の動きで回避し、懐へと潜り込む。

    「チェックメイトです」

    輝く掌が、ペーネロペーのコックピットハッチに触れようとした、その時。

    「させんッ!」

    横合いから飛び出したジェガンが、身を挺してタックルをかました。

    篠原幸紀だ。

  • 6二次元好きの匿名さん26/01/15(木) 23:00:11

    バトオペ2並の宇宙世紀闇鍋に懐かしさを覚えているのは俺なんだよね

  • 7ポチェモブ26/01/15(木) 23:00:57

    「ぐぅッ……! なんて馬力だ!」

    ジェガンの装甲がターンXの接触で溶解するが、篠原はスラスターを噴かし続けてユズを突き飛ばし、距離を取らせる。

    「逃げなさい、お嬢さん! 君のような子供が死ぬところなど、見たくはない!」

    「し、篠原さん……!」

    「雑魚が。演算の邪魔です」

    ドレイドンは無感情にジェガンを払いのけ、背部のウェポンプラットホーム「キャラパス」を展開。一斉射撃でジェガンをハチの巣にしようとする。

    「させるかよッ!」

    頭上から、爆音と共にヅダが急降下した。

    ユウキ・タツヤ。三代目メイジン・カワグチ。

    「この推力……使いこなしてみせる!」

    ヅダの対艦ライフルが火を吹き、ターンXの足元に着弾。爆風でドレイドンの体勢を崩す。

    「篠原さん、下がって! その機体では保たない!」

    「すまん、ユウキ君! 恩に着る!」

    篠原とユウキ、二人がかりの連携。しかし、ドレイドンは動じない。

    「旧世代機が二機。戦力差は歴然です。まとめて消去します」

    ターンXが月光蝶システムの片鱗を見せ始め、ナノマシンを含んだ光の羽が広がりかける。ジェガンとヅダでは、触れただけで分解されてしまう。

  • 8二次元好きの匿名さん26/01/15(木) 23:02:17

    オトン…やっぱり月光蝶ってオカルトめいたシステムの中でも頭一つ飛び抜けてないかな…

  • 9ポチェモブ26/01/15(木) 23:03:43

    絶体絶命の瞬間。

    漆黒の獅子が、その光の羽に突っ込んだ。

    「――弱い者いじめは、そこまでにしてもらおうか」

    夏油傑のバンシィ・ノルンだ。

    アームド・アーマーVN(ヴァイブレーション・ネイル)が超振動し、ターンXの装甲と火花を散らす。

    「君か……。呪術師」

    「弱者生存。弱きを助け強きを挫く。……君のような『ただ強いだけの機械』は、私が祓う」

    夏油の瞳が冷たく燃える。

    最強クラスの機体性能を持つバンシィ・ノルンならば、ターンXとも渡り合える。

    二機の超性能機が激突し、格納庫が崩壊を始める。

    その激闘を、瓦礫の影から見つめるモノアイがあった。

    ユウキ・タツヤのヅダである。

    (……強い。あのターンXも、バンシィも)

    ユウキはコクピットで、激しく明滅する警告灯を見つめる。

    『ENGINE CRITICAL』

    ヅダの欠陥。限界を超えた加速は、エンジンを暴走させ、機体を空中分解させる。

    (だが、ガンプラ……いや、MSに限界はない。あるのはパイロットの限界だけだ)

    ユウキは冷静に、エンジンの回転数と敵の動きをシンクロさせる。

    (夏油君が奴を抑えている今しかない。……耐えてくれよ、ヅダ。私の一撃が決まる、その瞬間まで)

    暴走するエンジンを宥めながら、メイジンは静かに、しかし確実に「チェックメイト」の好機(モーメント)を待っていた。

  • 10二次元好きの匿名さん26/01/15(木) 23:05:09

    >>8しかも安価の結果ターンXが出てきたんじゃなくてポチェモブの持ち込みなんだよね凄くない?

  • 11二次元好きの匿名さん26/01/15(木) 23:05:18

    まさか自爆覚悟でターンXを倒すってわけじゃないでしょ?

  • 12ポチェモブ26/01/15(木) 23:06:37

    第3回MSバトル:『アクシズの亡霊、加速する魂』【後半】

    「計測不能のエネルギー……これが『呪い』ですか。興味深い」

    ドレイドンの声は、激化する戦闘の中でも冷徹だった。

    バンシィ・ノルンのアームド・アーマーがターンXの装甲を抉るが、ターンXは自己修復機能(ナノマシン)により瞬時に再生していく。

    「だが、解析は完了しました。貴殿らは『月光蝶』の塵となりなさい」

    ターンXの背部から、虹色の光の羽が噴出した。

    月光蝶。

    触れるもの全てを砂へと還す、文明埋葬システム。

    美しい光の粒子がアクシズの格納庫に広がり、周囲の瓦礫や設備が音もなく崩れ去っていく。

    「チッ、面倒な術式だ……!」

    夏油傑はバンシィのスラスターを吹かし、後退を余儀なくされる。サイコフレームの共振で対抗しようとするが、物理的な崩壊の速度が勝る。

    「終わりです。全ての有機生命体、及び構造物を消去する」

    ドレイドンが勝利を確信し、出力を最大に上げたその瞬間。

  • 13ポチェモブ26/01/15(木) 23:10:29

    「まだだッ!!」

    ビームの嵐が、月光蝶の輝きの中に割り込んだ。

    篠原幸紀のジェガンだ。

    「特等捜査官を……なめるなよ!」

    篠原はシールドが砂に変わるのも構わず、決死の覚悟で前進し、グレネードを乱射してターンXの視界を塞ぐ。

    「無駄な足掻きを。量産機の火力では……」

    「量産機ではない! 誇り高き『幽霊(ゴースト)』だ!!」

    ドレイドンのセンサーが、頭上からの異常な熱源反応を捉える。

    爆音。いや、それはエンジンの悲鳴だ。

    ユウキ・タツヤのヅダが、リミッターを完全に解除し、機体が空中分解する寸前の速度で突っ込んできていた。

    「燃え上がれ、ヅダ! 私の魂と共に!」

    警告音がコクピットを埋め尽くす。だが、ユウキは笑っていた。

    機体の限界など、メイジンの情熱が凌駕する。

    篠原が作った一瞬の隙。夏油が削ったIフィールドの切れ目。

    そこに、ヅダの対艦ライフルが突き刺さる。

    「な……!? 演算外の速度……!?」

    ドレイドンが反応するよりも速く。

    「これが、ガンプラバトルの……心意気だぁぁぁッ!!」

    ズドォォォォォン!!

    至近距離からの対艦弾頭が、ターンXの胸部にある「X」の傷跡を貫き、核融合炉を直撃した。

    「非論理的……バグ……いや、これが……感情……?」

    ドレイドンの思考回路が焼き切れる。

    文明を滅ぼす巨神は、旧世代の「欠陥機」の一撃によって内部から爆散した。

  • 14二次元好きの匿名さん26/01/15(木) 23:11:48

    やるなメイジン…協力ありとはいえヅダでターンXを屠っている

  • 15ポチェモブ26/01/15(木) 23:13:35

    一方、アクシズの地表。

    「はぁ……はぁ……つ、強すぎる……!」

    円堂守のνガンダムは、片膝をついていた。

    シールドは失われ、装甲はボロボロだ。気合と根性で耐えてきたが、マシンスペックとシステム補正の差はいかんともし難い。

    「終わりね。楽しかったわよ、サッカー少年」

    銀狼のブルーディスティニー1号機が、冷酷にビームサーベルを振り上げる。

    EXAMシステムは、慈悲を持たない。確実に敵のコクピットを断つ軌道を描く。

    「くそっ、まだだ……俺は……!」

    円堂が諦めずに立ち上がろうとするが、機体が動かない。

    その時、格納庫エリアから漏れ出した「月光蝶」の光が、パニックを引き起こしていた。

    「いやぁぁぁぁ!! キラキラしたのが来るぅぅぅ!!」

    花岡ユズは、ドレイドンが最期に撒き散らした月光蝶の余波を見て、完全に錯乱していた。

    自分の機体が、身体が、砂になって消えていく幻覚。

    「来ないで! 消えろぉぉぉ!!」

    ユニコーンガンダム・ペルフェクティビリティの全兵装がデタラメに火を吹く。

    その中の一撃。

    ハイパー・ビーム・ジャベリンから放たれた極太のビーム照射が、アクシズの外壁を突き破り、地表へと突き抜けた。

  • 16ポチェモブ26/01/15(木) 23:17:32

    「――え?」

    銀狼の口から、間の抜けた声が漏れた。

    円堂にトドメを刺そうとしていたブルーディスティニーの胴体が、横合いから伸びた青い閃光によって、一瞬で蒸発したのだ。

    EXAMシステムすら反応できない、完全なる不意打ち。

    「嘘……でしょ……? あたしが……死……?」

    ドォォォォォン!!

    ブルーディスティニーが爆発四散する。

    円堂は目の前で起きた出来事が理解できず、呆然と爆風に煽られていた。

    壁に開いた大穴から、ゆらりとユニコーン(ペルフェクティビリティ)が顔を出す。

    「あ……あ……?」

    ユズは見た。

    自分の放ったビームの先に、仲良くゲームの話をしたあの少女の機体の残骸が転がっているのを。

    「あ……SilverWolf……さん……?」

    モニターに表示される『Target Destroyed』の文字。

    そして、通信機から聞こえるはずのない銀狼の声が、ノイズ混じりに再生された気がした。

    『キャリー……してくれるんじゃなかったの?』

    「あ、あああ……」

    ユズの瞳から、大粒の涙が溢れ出す。

    「嫌だ……嫌だぁぁぁぁぁ!! 私が……私が撃ったの!? 友達なのに!? ゲーム仲間なのにぃぃぃ!!」

    「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁン!!」

    アクシズの虚空に、少女の慟哭だけが木霊していた。

    大金星の歓喜も、生存の安堵も、全てを塗りつぶす悲劇の幕切れ。

    『……しゅーりょー』

    ネカ・マーピンクの声すら、少しだけトーンが低い。

    残酷な運命のルーレットは、まだ回り続ける。

  • 17二次元好きの匿名さん26/01/15(木) 23:17:55

    その技(ペルフェクティビリティの武装乱射)はやめろーっ

  • 18ポチェモブ26/01/15(木) 23:19:49

    第3回MSバトル:結果報告

    生存者リスト:

    * ユウキ・タツヤ (ヅダ):限界を超えた一撃でドレイドンを撃破。機体は大破寸前だが生存。

    * 篠原幸紀 (ジェガン):ユウキを援護し生存。

    * 夏油傑 (バンシィ・ノルン):ドレイドンと交戦、生存。

    * 円堂守 (νガンダム):絶体絶命の危機を、ユズの誤射により救われ生存。

    * 花岡ユズ (ガンダムユニコーン ペルフェクティビリティ):パニックによる誤射で銀狼を撃墜。生存するも精神的ダメージ大。

    死亡者リスト:

    * ドレイドン (ターンX):夏油と篠原の連携、そしてユウキの決死の特攻により撃破、爆散。

    * 銀狼 (ブルーディスティニー1号機):円堂を追い詰めるも、ユズの流れ弾に直撃し即死。

    残り参加者: 22名

    (第3ターン 終了)

    >>8

    月光蝶抜きにしてもテストで暴れたからゴールドスモー辺りと入れ替えようか迷ってたんだよね

    まぁ(今回みたいなジャイアント・キリングがあったから)ええやろ

  • 19二次元好きの匿名さん26/01/15(木) 23:21:42

    想像してみろ…殺し合いの場の中で唯一仲の良かった参加者を自身の誤射で殺してしまう光景を

  • 20ポチェモブ26/01/15(木) 23:21:55

    第4ターン

    現在地:トリントン基地(地上施設および周辺荒野)

    場所は変わり、地球・オーストラリアのトリントン基地。

    かつてジオン残党の襲撃により火の海となったこの地で、参加者たちは次の指令を待っていた。

    ユズの慟哭は止んだが、その爪痕は全員の心に深く刻まれている。

    ⚪︎4ターン目

    イベント1(交流・深層)

    (伏黒恵)と(ネカ・マーピンク)は参加者たちの悲劇について話した

    基地の管制塔跡。夕日が差し込む窓辺に腰掛けるネカ・マーピンクを見つけ、伏黒恵が静かに近づく。

    「……楽しんでいるようには見えないな」

    伏黒の指摘に、ネカは振り返らずに足をブラブラとさせている。

    「ボクは実況役(プログラム)だよ? 盛り上がれば楽しい、悲鳴が上がれば嬉しい。そういう設定だもん」

    「嘘だな。さっきの……花岡が友人を誤射した時の顔。あれは演技じゃない」

    伏黒はネカの横顔を覗き込む。

    「アンタ、このゲームを憎んでいるんじゃないのか?」

    その言葉に、ネカの動きがピタリと止まる。彼女は薄く笑ったが、その瞳は暗く沈んでいた。

    「……笑えないよ。あんなの、流石にさ」

    ネカは遠くを見る。

    「ボクも作られた存在だから分かるんだ。意図しない暴走、システムに踊らされる痛み。……あの子の涙は、ボクのデータベースにはない『エラー』を起こさせる」

    「……そうか。アンタにも、良心(こころ)はあるみたいだな」

    「買いかぶりすぎだよ、呪術師さん。ボクは最後まで、君たちの敵だ」

    ネカは姿を消したが、伏黒は確信した。彼女はただの主催者の傀儡ではない、と。

  • 21ポチェモブ26/01/15(木) 23:23:41

    イベント2(交流・男の約束)

    (イオ・フレミング)と(スレッガー・ロウ)は機体愛について語り合った

    格納庫にて、整備中のアトラスガンダムを見上げる二人の男。

    「へっ、いいツラ構えだ。関節の構造も、スキー板みてぇなブースターも、狂ってて最高だぜ」

    イオ・フレミングが、アトラスの装甲を愛おしげに叩く。

    「おいおい、俺の相棒に手を出さないでくれる? 嫉妬しちまうぜ」

    スレッガー・ロウがハンバーガーをかじりながら茶化す。

    「悪いな、俺の世界じゃこいつは俺の機体だったんだよ。ジャズが聞こえるコックピットにな」

    イオはニヤリと笑い、スレッガーに向き直る。

    「だからよ、あんたが乗ってる間は貸しといてやる。……だが、下手に壊すんじゃねえぞ? 俺が奪い返す時にボロボロじゃあ、興醒めだからな」

    挑発的な言葉だが、その瞳には熟練のパイロットへの敬意が宿っている。

    「ハッ、厳しいねぇ。だが、安心しな。俺もこいつのポテンシャルには惚れてるんだ。傷一つつけずに……とは約束できんが、粋に使いこなしてやるさ」

    「期待してるぜ、センパイ。せいぜいカッコつけて死にな」

    「あんたもな、色男」

    拳を軽く合わせる二人。エースパイロット同士にしか分からない絆が、硝煙の匂いと共に結ばれた。

  • 22ポチェモブ26/01/15(木) 23:25:07

    イベント3(交流)

    (円堂守)は(花岡ユズ)を懸命に励ました

    「ユズ! 顔を上げろ!」

    体育館の隅で膝を抱える花岡ユズに、円堂守が熱く語りかける。

    「うぅ……私……SilverWolfさんを……あんな……」

    「事故だったんだ! お前は悪くない! それに、銀狼はお前が泣き続けることを望んでないはずだ!」

    「でも……でもぉ……!」

    「俺も仲間がいなくなるのは辛い。でも、立ち止まったらそこで終わりだ! 生きて、彼女の分まで戦うんだ! ……サッカーやろうぜ!(ボールはないが)」

    円堂の熱意はすぐには届かないかもしれない。だが、その温かさは凍りついたユズの心をわずかに溶かし始めていた。

  • 23ポチェモブ26/01/15(木) 23:27:39

    イベント4(敵対)

    (針千鈞)と(C4-621)は一方的な絡みにより険悪になった

    「おい、その機体よこせよ。俺のビグザム、足しかねぇから不便なんだよ」

    針千鈞がC4-621に因縁をつける。

    「……」

    621は無言で整備を続けている。

    「んだぁ? 無視か? 殺 すぞテメェ!」

    針がカギ爪を振り上げるが、621は作業の手を止めず、スパナを握った手で最小限の牽制動作を見せた。その「無言の殺気」に、針は思わず怯む。

    「チッ……気味の悪い野郎だ。覚えてろよ」

    針は捨て台詞を吐いて去った。621は再び作業に戻るが、ウォルターへの報告ログには「敵性反応、1名」と記録された。

  • 24ポチェモブ26/01/15(木) 23:28:57

    イベント5(交流)

    (紅月カレン)と(篠原幸紀)は大人と子供の関係について話した

    「篠原さん……さっきは無茶しすぎよ。死ぬところだったじゃない」

    紅月カレンが心配そうに言う。

    「はは、面目ない。だが、子供たちが危険な目に遭っていると、体が勝手にね」

    篠原幸紀が頭をかく。

    「……あんたみたいな大人がいれば、私の世界ももう少しマシだったかもね」

    「君の世界にも、きっといるさ。君が気づいていないだけでね。……さあ、少し休みなさい。見張りは私がやる」

    篠原の父性に触れ、カレンは少しだけ張り詰めていた糸を緩めた。

  • 25二次元好きの匿名さん26/01/15(木) 23:29:04

    もしかして原始人はビグロが欲しかったタイプ?

  • 26二次元好きの匿名さん26/01/15(木) 23:29:13

    >>23

    な…なんやこの纏められたタオルは…ギュンギュン

  • 27ポチェモブ26/01/15(木) 23:31:03

    イベント6(敵対)

    (少佐)と(オーゼン)は互いに化け物認定し合った

    「君のその肉体……素晴らしい強度だ。改造人間かね?」

    少佐が興味深そうにオーゼンを見る。

    「失礼な奴だねぇ。これは千人楔。……あんたこそ、中身は機械なんだろう? 鉄の匂いがプンプンするよ」

    「いかにも! 私は人間という概念を保持したまま、不朽の肉体を手に入れた!」

    「ふん、狂ってるね。……まあ、嫌いじゃないよ。そういう執着は」

    二人の怪物は、互いに「同類」の匂いを嗅ぎ取りつつも、決して相容れない敵意を確信した。

  • 28二次元好きの匿名さん26/01/15(木) 23:33:11

    誤射や自分の手の届かなかった範囲で戦友が死ぬのって辛いでしょ
    戦争の悲哀を感じるわよね

  • 29ポチェモブ26/01/15(木) 23:35:28

    MSバトルの参加者発表

    ​『はいはーい! しんみりムードは終わり終わり!』

    ネカ・マーピンクの声が、トリントンの乾いた空気に響く。

    『第4回MSバトル! 今回のステージに上がるのは……この7名だよ!』

    ​針千鈞 (ビグザム)

    「へっ、やっと俺の出番か! このデカブツで全員踏み潰してやる!」

    ​伏黒恵 (デルタプラス)

    「……来たか。冷静に、状況を分析して戦う」

    ​食蜂操祈 (ゲルググ)

    「えぇ〜!? 私ぃ? もう、運動は嫌いですのに!」

    ​花園羽々里 (キュベレイ)

    「あら、出番ですの? 私の愛(ファンネル)で、戦場を包み込んであげますわ❤︎」

    ​桜羽エマ (バイアラン・カスタム)

    「わぁい! お空を飛べるんだね! 今度こそ大活躍しちゃうよ!」

    ​イオ・フレミング (ジムスナイパーII)

    「待ちくたびれたぜ。……スナイパーライフルでジャズを奏でるのも、悪くねえ。ど真ん中を撃ち抜いてやるよ」

    ​三角初華 (RX78ガンダム)

    「ガンダム……力を貸して。祥ちゃんに見合う私になるために」

    ​『バトルフィールドは……「トリントン基地」!』

    『広い荒野と基地施設! 地上戦がメインだけど、空を飛ぶ機体には有利かもね! 隠れる場所は少ないから、真っ向勝負だよ!』

    ​『レディー……ゴー!!』

  • 30二次元好きの匿名さん26/01/15(木) 23:37:07

    さっきまでの面子がUCやそれ以降の機体が多かっただけに今回は機体の技術レベルが低めに感じるのは俺なんだよね

  • 31ポチェモブ26/01/15(木) 23:38:43

    第4回MSバトル:『荒野に響く、妄執と愛の歌』【前半】
    オーストラリア、トリントン基地。
    広大な荒野と、点在する軍事施設。遮蔽物は少なく、実力が剥き出しになるこの戦場に、7機のMSが降り立った。
    『Fight!!』

  • 32ポチェモブ26/01/15(木) 23:41:07

    開始の合図と共に、トリントンの空が極彩色のビームで染まる。

    「あら〜ん❤︎ 見つけましたわ! なんて可愛らしい飛び方!」

    上空を支配したのは、優美な白き蝶――キュベレイを駆る花園羽々里だ。

    背部のファンネル・コンテナが展開し、10基のファンネルが放たれる。

    「私の愛(ビーム)を受け止めてくださる? 逃しはしませんわよ、可愛い子猫ちゃん!」

    その視線の先には、トリントンの空を縦横無尽に飛び回るバイアラン・カスタムがいた。

    「わぁっ! キラキラしたのがいっぱい来る!」

    桜羽エマは、無邪気な悲鳴を上げながら操縦桿を倒す。

    バイアラン・カスタムの推力は圧倒的だ。エマの「空を飛びたい」という純粋な願望に呼応するかのように、機体は重力を無視したアクロバット飛行を見せる。

    「悪い魔女だ! 魔法の光でイタズラしてくるなんて!」

    エマはファンネルのオールレンジ攻撃を、急降下と急上昇を繰り返して回避する。

    「待ちなさいな〜! お母さんと一緒にお茶しましょうよ〜(捕獲して愛でたい)!」

    「やだー! 食べられちゃうー!」

    キュベレイとバイアラン。空の支配権を巡り、歪んだ母性と純粋な恐怖がドッグファイトを繰り広げる。

    一方、地上では不慣れな者同士の戦いが勃発していた。

  • 33二次元好きの匿名さん26/01/15(木) 23:41:13

    バイアラン・カスタムがトリントン基地に来るのは偶然とはいえ原作と同じ戦場に来ていてリラックスできますね

  • 34二次元好きの匿名さん26/01/15(木) 23:42:24

    どわーっエマさんがまた変なキャラになりやがってますやん!?

  • 35ポチェモブ26/01/15(木) 23:44:33

    「もう! なんで私がこんな泥臭いことしなきゃいけないのよぉ!」

    食蜂操祈のゲルググが、文句を言いながらビーム・ライフルを乱射していた。

    「心理掌握(メンタルアウト)も効かない鉄屑相手なんて、私向きじゃなくてよ!」

    彼女は運動音痴だが、ゲルググの高出力ビームは、素人お断りの破壊力を持っている。彼女が「えいっ!」と適当にばら撒いたビームが、偶然にも前方の敵を追い詰めていた。

    「くっ……! 近づけない!」

    その弾幕に晒されていたのは、三角初華のRX-78 ガンダムだ。

    伝説の機体といえど、初華の操縦技術は未熟。シールドで防御するのが精一杯で、反撃の糸口が見つからない。

    「祥ちゃんのために……私は変わらなきゃいけないのに……!」

    焦りが操作を鈍らせる。

    食蜂の放ったビームが、ガンダムの足元を爆砕し、初華はバランスを崩して転倒してしまった。

    「あら、チャンス? ごめんなさいね、早く終わらせてティータイムにしたいの!」

    食蜂がゲルググのナギナタを構え、倒れたガンダムに迫る。

    初華の目の前に、黄色の刃が迫る。

    「あ……っ!」

  • 36二次元好きの匿名さん26/01/15(木) 23:44:55

    >>34

    Geminiの定石だ

    エマといい羽々里さんといい、最近のキャラのキャラ付けがお変クになってたりする…

  • 37ポチェモブ26/01/15(木) 23:49:34

    ――ドォォン!!

    乾いた銃声が一つ。

    食蜂のゲルググの手元が弾け飛び、ビーム・ナギナタが空へと舞った。

    「えぇっ!? 手が!? 痺れたんですけどぉ!」

    食蜂が驚いて後退する。

    その弾丸は、遥か遠方の管制塔跡地から放たれたものだった。

    「……リズムが悪いぜ、お嬢ちゃん」

    イオ・フレミング。

    ジムスナイパーIIのスコープ越しに、彼はニヤリと笑っていた。

    BGMは脳内で流れるフリー・ジャズ。

    「恐怖で指が固まってる。そんなんじゃ、いい音(ビーム)は出せねぇよ」

    イオは通信回線を開き、倒れた初華に語りかける。

    「おい、歌うんだろ? 魂を燃やすんだろ? だったら、こんなところで突っ伏してんじゃねえ」

    「イオさん……」

    初華がハッとする。

    「援護射撃はしてやる。……アンタのソロパート、見せてみな!」

    イオの言葉に背中を押され、初華の瞳に力が戻る。ガンダムが再び大地を踏みしめた。


    >>36

    正直伏黒とかは口調とかだけでこれだからベースとなる情報がなさすぎるとそうなるのかもしれないね

    ワシもエマのキャラはレスリーの事件簿と契約ロワのバケモンしか知らんからまだ掴めてないのん…

  • 38ポチェモブ26/01/15(木) 23:53:17

    その熱い連携の裏で、どす黒い怨念が荒野を揺らしていた。

    「見つけたぞ……! 見つけたぞオオオオッ!!」

    針千鈞の絶叫が響き渡る。

    巨大なビグザムが、ズシン、ズシンと大地を割って歩を進める。

    その巨大な単眼が捉えているのは、空を滑る可変機――デルタプラスだ。

    「テメェだろ! あの時、新宿で俺をハメやがったガキはよぉ!!」

    針の記憶がフラッシュバックする。

    かつての世界。自分を追い詰め、あろうことか「異戒の神将(マコラ)」を呼び出し、自分を巻き込んで殺した伏黒恵の姿。

    「よくも俺を殺してくれたなァ! 点数は貯めてたのに! テメェのせいで台無しだァァ!」

    逆恨みとも言える激しい憎悪。

    ビグザムの周囲360度に配置されたメガ粒子砲が一斉に火を噴く。

    「……!」

    伏黒恵は唇を噛み締め、ウェイブライダー形態で急加速する。

    「やっぱりか。あの時の呪詛師……!」

    伏黒にとっても因縁の相手。だが、相手はIフィールドを搭載した要塞級MAだ。ビーム・ライフルなど豆鉄砲にもならない。

    「ちッ、厄介な機体に乗ってくれたな」

    「逃がすかよォォ! 踏み潰してやる! 挽き肉にしてやるよォォ!」

    針は興奮状態でビグザムを跳躍させる。

    数百トンの質量が、デルタプラスの頭上から降り注ぐ。

    「式神使いがァ! 鉄の塊の中じゃ何もできねぇだろォ!!」

    伏黒は冷静さを保とうとするが、ビグザムの圧倒的な火力と殺意のプレッシャーに、徐々に追い詰められていく。

    トリントンの荒野に、復讐鬼の狂笑が木霊する。

  • 39ポチェモブ26/01/15(木) 23:57:34

    第4回MSバトル:『荒野に響く、妄執と愛の歌』【後半】

    「死 ねェ! 潰れろ! 俺の踏み台になれぇぇぇぇ!!」

    針千鈞の狂気は頂点に達していた。

    ビグザムの巨大な脚部が、伏黒恵のデルタプラスを踏み潰そうと振り下ろされる。

    Iフィールドに阻まれ、ビーム・ライフルは無効。逃げ場のない質量爆撃。

    (くっ……! 鵺(機動力)でも避けきれないか……!)

    伏黒が死を覚悟した、その時。

    「あらん! なんて野蛮な足かしら! 私の可愛い子(伏黒)をいじめないで!」

    「悪い怪獣は、これでお仕置きだよ!」

    上空から、極彩色の光の雨が降り注いだ。

    花園羽々里のキュベレイが放つファンネルと、桜羽エマのバイアラン・カスタムによる急速接近射撃だ。

    彼女たちは「可愛い男の子を守る」という一点において、一時的な休戦協定を結んでいた。

    「んだぁ!? 蚊トンボどもが! 邪魔すんじゃねぇ!」

    ビグザムが鬱陶しそうに頭上の二機に砲門を向ける。

    その一瞬の隙。

    「……助かった」

    伏黒はスラスターを最大出力で噴かし、ビグザムの足下から滑り込むように離脱した。

  • 40二次元好きの匿名さん26/01/15(木) 23:58:26

    なに針相手にまこーら呼び出してるこの呪術師

  • 41ポチェモブ26/01/16(金) 00:02:19

    一方、地上戦。食蜂操祈のゲルググが放つデタラメな高出力ビームに、三角初華のガンダムは防戦一方だった。

    だが、今の初華には、イオ・フレミングの言葉が響いていた。

    『歌うんだろ? 魂を燃やすんだろ?』

    (私は……祥ちゃんの隣に立ちたい。守られるだけじゃない、戦える私になりたい!)

    「――ええい、ちょこまかと! じっとしてなさいよぉ!」

    食蜂が痺れを切らし、ビーム・ライフルを連射する。

    初華は、それを待っていた。

    「……肉を切らせて、骨を断つ!」

    ガンダムは回避行動を取らず、あえてシールドを前に構えて突っ込んだ。

    ジュッ!!

    ゲルググのビームがシールドを溶解し、ガンダムの左腕ごと焼き尽くす。

    「えっ!? 避けないの!?」

    食蜂が驚愕する。その時にはもう、ガンダムはゲルググの懐に入り込んでいた。

    「ごめんなさい……でも、負けられない!」

    初華の瞳に、迷いはない。

    残った右手でビーム・スプレーガンを突きつけ、ゲルググのコクピットハッチに押し当てる。

    「う、嘘でしょ!? 待っ――」

    ズドンッ!!

    至近距離からの直撃。

    ゲルググの胸部が内側から破裂し、誘爆を起こす。

    「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!」

    食蜂の悲鳴は爆炎にかき消され、ゲルググはその場に崩れ落ちた。

    「はぁ、はぁ……」

    左腕を失ったガンダムの中で、初華は震えながらも、勝利を噛み締めていた。

  • 42二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 00:02:32

    他のMA乗りと違って針が小物を超えた小物なのは原始人の悲哀を感じますね

  • 43二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 00:04:41

    >>41

    泥臭い戦いをする初代ガンダムもいいですね…本気でね

  • 44二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 00:05:28

    オトン……針と重面が混ざってるんやないかな……

  • 45ポチェモブ26/01/16(金) 00:06:04

    「……へっ、いい『歌』だったぜ、お嬢ちゃん」

    遠くでそれを見届けたイオが、口笛を吹く。

    そして、スコープを最大の敵――ビグザムに向けた。

    「さて、フィナーレと行こうか。……聞こえてるか、呪術師の坊主!」

    通信が入る。伏黒だ。

    『……ああ、聞こえている。奴に借りは返す』

    「あのデカブツ、Iフィールドが厄介だが、実弾なら通る。俺が目を潰す。上空のネエちゃんたちが注意を引く。……トドメは、アンタが刺せ」

    『……了解した』

    イオの指示が飛ぶ。

    「行くぞ! お嬢ちゃんたち、派手に頼むぜ!」

    上空のエマと羽々里が呼応する。

    「任せてくださいな! 行きますわよ、ファンネル!」

    「わぁーい! 花火大会だー!」

    キュベレイとバイアランが、ビグザムの周囲を旋回しながら弾幕を張る。

    「うぜぇぇぇ! どいつもこいつも! 俺を見ろ! 俺を称えろォォ!」

    針が激昂し、全方位メガ粒子砲を発射しようとした瞬間。

    「そこだッ!」

    イオのジムスナイパーIIが、一瞬の静止と共にトリガーを引く。

    放たれた実弾は、正確無比にビグザムの巨大なモノアイ・センサーを撃ち抜いた。

  • 46二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 00:09:26

    不思議やな イオがスナイパーで戦ってると初期の義足野郎の姿が浮かんでくる
    かつてのライバルの戦術で戦っているというアツさを感じるのはなんでや

  • 47ポチェモブ26/01/16(金) 00:10:56

    バリーンッ!!

    「ぐあぁぁっ!? 見えねぇ! カメラがァ!?」

    視界を奪われ、針がパニックに陥る。

    Iフィールドの制御が一瞬乱れた。

    「――布留部(ふるべ)!」

    伏黒が叫ぶ。呪詞ではない、覚悟の言葉だ。

    デルタプラスがウェイブライダー形態に変形し、全スラスターを開放する。

    「これで……祓うッ!!」

    蒼い矢となった機体が、音速を超えてビグザムの胴体へと突っ込む。

    「な、なんだその殺気は……!? やめろ、来るなァァァ!!」

    針が本能的な恐怖で絶叫する。

    だが、遅い。

    ズドォォォォォォンッ!!!

    デルタプラスの鋭利な機首が、ビグザムの厚い装甲を突き破り、そのままコクピットブロックごと針千鈞の身体を串刺しにして貫通した。

    「が、はッ……!? テメェ……また……俺を……」

    針の視界に、かつて自分を殺した少年の冷たい瞳が重なる。

    「……呪い合え、地獄でな」

    「ちく、しょ――」

    ビグザムの内部から、紅蓮の炎が噴き出す。

    デルタプラスは爆発の直前に離脱。

    巨体は断末魔のような金属音を上げて崩れ落ち、トリントンの大地を揺らす大爆発となって消滅した。

  • 48二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 00:12:46

    ZガンダムVSジ・Oの最終決戦みたいでやんした…

  • 49ポチェモブ26/01/16(金) 00:13:56

    『しょーぶありっ!』

    ネカ・マーピンクの声が響く。

    煙を上げて立ち尽くす三角初華のガンダム。

    上空で勝利を祝うエマと羽々里。

    スナイパーライフルを下ろすイオ。

    そして、因縁を断ち切った伏黒恵。

    それぞれの想いを乗せて、第4回戦は幕を閉じた。

    第4回MSバトル:結果報告

    生存者リスト:

    * 伏黒恵 (デルタプラス):イオ、エマ、羽々里との連携により、因縁の相手である針を撃破。生存。

    * イオ・フレミング (ジムスナイパーII):初華を精神的に支え、伏黒の勝利をアシスト。生存。

    * 三角初華 (RX-78 ガンダム):覚悟の特攻で食蜂を撃破。左腕を失うが生存。

    * 花園羽々里 (キュベレイ):伏黒を守るため共闘。生存。

    * 桜羽エマ (バイアラン・カスタム):羽々里と共に共闘。生存。

    死亡者リスト:

    * 食蜂操祈 (ゲルググ):初華の捨て身の攻撃を受け、至近距離から撃ち抜かれ爆死。

    * 針千鈞 (ビグザム):イオに視界を奪われ、伏黒のウェイブライダー突撃により機体ごと串刺しにされ死亡。

    残り参加者: 20名

    (第4ターン 終了)


    ムフフ…今日はここまで。

    明日は夜で更新できない…と思う。

    >>44

    お言葉ですが針千釣なんてマイナーキャラ一部のマネモブしか知りませんよ(Gemini描き文字)

  • 50二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 00:18:28

    オツカレーッ
    恵…見事やなニコッ

  • 51二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 00:20:17

    オツカレーッ
    こんなにあにまんで語りつくしてるのにGeminiというかGoogleデータベースには微塵も記録されていないのは悲哀を感じますね……

  • 52二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 00:32:45

    オツカレーッ

  • 53二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 00:33:45

    スレッガーさん……聞いています
    なんか本編でもこのロワでも歴戦のイケオジみたいな雰囲気出してるけど年齢は多分25くらいだと……

  • 54二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 09:02:36

    見事やな

  • 55二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 09:02:47

    意外と性能低めの機体でも生き残れるもんなんやのォ
    ですねぇ

  • 56二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 16:44:13

    このレスは削除されています

  • 57ポチェモブ26/01/16(金) 22:36:14

    むふっ、続けようね。

    ライダーロワの時と同じくボスバトルがあるけど宇宙世紀で参加者とあんまり被りがないのを目安に選んだら四体しか浮かばなかったらしいよ


    第5ターン:レイドバトル・フェーズ1

    【Team A:ア・バオア・クー宙域】

    参加メンバー(10名):

    イオ・フレミング、スレッガー・ロウ、吉野順平、黛冬優子、伏黒恵、三角初華、桜羽エマ、花園羽々里、C4-621、ユウキ・タツヤ

    (残りのメンバーは別宙域にて別のボスと交戦中)

    『はーい! ここからは協力プレイの時間だよっ!』

    ネカ・マーピンクの声が、緊張感漂うア・バオア・クー宙域に響き渡る。

    『今回の敵は強いよ〜? 一人じゃ絶対に勝てないから、仲良く喧嘩してね! ターゲット、出現!』

    空間が歪み、全長300メートルを超える巨大な影が現れた。

    龍のような長い胴体、複数のユニットが連結された異形のモビルアーマー。

    『ドッゴーラ』。

    主催者の手により、宇宙空間用に調整され、凶悪なAIを搭載された破壊の化身である。

    「なんだあの長ぇのは……! 龍かよ!?」

    イオ・フレミングがジムスナイパーIIのスコープを覗き込み、息を飲む。

    ドッゴーラの全身から無数のビームが放たれ、弾幕の嵐がチームAを襲う。

  • 58ポチェモブ26/01/16(金) 22:38:17

    序盤:ジャズと即興曲

    「散開しろ! 固まってちゃただの的だ!」

    叫んだのはイオだ。彼は即座にスラスターを噴かし、デブリの海へ飛び込む。

    「へっ、おっかないねぇ! だが、スキーのコースにしちゃあ上等だ!」

    呼応したのはスレッガー・ロウ。

    アトラスガンダムのサブレッグを展開し、ドッゴーラの胴体に沿うように滑走を開始する。

    「カモン、スネークちゃん! こっちだ!」

    スレッガーがレールガンを撃ち込み、敵のヘイトを集める。ドッゴーラの尾が鞭のようにしなり、アトラスを襲うが、スレッガーはギリギリでそれを回避。

    「ナイスダンスだ、センパイ! その隙に……!」

    イオが死角から関節部を狙撃。正確無比な一撃が装甲を削るが、ドッゴーラの巨体には豆鉄砲に近い。

    「チッ、硬ぇな! ……おい、全員で掛かるぞ!」

  • 59ポチェモブ26/01/16(金) 22:40:16

    中盤:光と影、そして贖罪

    弾幕が激しさを増す中、黛冬優子の百式は回避に専念していた。

    「冗談じゃないわよ……! こんなの、ふゆの手に負えるわけないじゃない!」

    彼女は優秀なアイドルだが、この圧倒的な物量差には恐怖を感じていた。

    (逃げなきゃ……どこか安全な場所に……)

    その思考が隙を生んだ。

    ドッゴーラの腹部ビーム砲が、百式を直撃コースで捉える。

    「しまっ――」

    冬優子が目を瞑った、その時。

    「ぐうぅぅッ!!」

    百式の前に、ボロボロの機体が割り込んだ。

    吉野順平のナラティブガンダムだ。

    シールドを展開し、身を挺してビームを受け止める。装甲が焼け落ちるが、順平は退かない。

    「……大丈夫ですか、黛さん!」

    「は……?」

    冬優子は呆然とする。

    「立てますか? 一緒に戦いましょう! 一人じゃ無理でも、みんななら!」

    順平の瞳は真っ直ぐだった。かつて自分を利用し、見捨てようとした相手だとは微塵も疑っていない。

    その純粋すぎる「善意」が、冬優子の胸を鋭く抉る。

    「……あんた、バカなの? ……ありがと」

    冬優子は震える手で操縦桿を握り直した。

    (バカはふゆの方ね……。借りなんて、作りたくないのよ!)

  • 60二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 22:42:40

    あの…ワシドッゴーラについて軽く調べたんスよ
    集団戦において身体のコンテナが分離攻撃できるとか滅茶苦茶厄介じゃないスか?

  • 61ポチェモブ26/01/16(金) 22:42:48

    終盤:母の愛、娘の空

    「ここだ! 畳み掛けるぞ!」

    伏黒恵のデルタプラスがウェイブライダー形態で突撃し、ビーム撹乱幕を張る。

    それに続き、三角初華の片腕を失ったガンダムと、桜羽エマのバイアラン・カスタムが攻撃を仕掛ける。

    「祥ちゃんのために……私も!」

    「悪い龍さん! えいっ! えいっ!」

    ガンダムのバズーカと、バイアランのビーム連射がドッゴーラの装甲を剥がしていく。

    だが、ドッゴーラが咆哮(システム音)を上げ、全身を分離させた。

    「なっ!? 分裂した!?」

    独立稼働した胴体パーツが、予測不能な軌道で襲いかかる。

    特に突出していたエマのバイアランが、包囲された。

    「わぁっ!? 逃げられないよぉ!」

    全方位からの集中砲火。回避不能。

  • 62二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 22:44:50

    今更だけど機体の損傷具合が次の戦いにも継続されるのが厄介なんだよね
    その場しのぎの捨て身攻撃が後々になって悪手となるんだ 駆け引きが深まるんだ

  • 63ポチェモブ26/01/16(金) 22:45:22

    「エマちゃん!!」

    叫んだのは、花園羽々里だった。

    彼女のキュベレイが、スラスター全開でバイアランの前に飛び出す。

    「させませんわ……! この子は、私の可愛い娘(候補)ですのよォォ!!」

    「お母さん!?」

    「逃げなさい、エマちゃん! ……あぁ、なんて可愛い悲鳴……」

    羽々里は恍惚の表情のまま、キュベレイのファンネル・コンテナをパージし、機体そのものを盾にした。

    ドッゴーラの極太ビームが、白き蝶を飲み込む。

    「私の愛は……不滅……ですわ……❤︎」

    ドォォォォォン!!

    キュベレイが大爆発を起こす。

    「お母さぁぁぁぁん!!」

    エマの絶叫が響く中、羽々里の犠牲によってわずかな突破口が開かれた。

  • 64ポチェモブ26/01/16(金) 22:48:45

    決着:黒衣の狩人と、紅の彗星

    「……無駄にはしない」

    静かに、しかし熱く燃える声。

    ユウキ・タツヤのヅダだ。エンジンは既に限界を超え、機体は悲鳴を上げている。

    「621! 聞こえているか!」

    C4-621のGP01Fbが、ヅダと並走する。

    言葉はない。だが、二人の間には戦士のテレパシーが通じていた。

    「私の対艦ライフルを使え! 君の機動力なら、懐に飛び込める!」

    「……(肯定)」

    交差する二機。

    宇宙空間で、武装のパス交換が行われる。

    ユウキがヅダの135mm対艦ライフルを放り投げ、621がそれを受け取る。

    同時に、621はGP01のビーム・ライフルをユウキに託す。

    >>62

    (ウム…正直ヅダとかはいつ壊れてもおかしくないんだなァ)

  • 65二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 22:49:40

    >>63

    あの…推定死亡時に使われるであろう画像で恥晒しって言われてるんスけど

    いいんスかこれ

  • 66ポチェモブ26/01/16(金) 22:51:15

    「行くぞッ! 限界突破(トランザム)!!」

    ユウキがヅダを加速させる。

    GP01のビーム・ライフルを乱射し、ドッゴーラのセンサーを潰しながら、自らを囮にして突っ込む。

    「こっちだ、化け物! 紅の彗星の速さ、捉えられるか!」

    ドッゴーラの注意が、暴走寸前のヅダに向けられる。

    その刹那。

    ドッゴーラの頭上、死角のデブリ帯から、静寂の暗殺者が現れた。

    C4-621。

    手には、ヅダの魂とも言える対艦ライフル。

    (……Target Verified.)

    AC(アーマード・コア)仕込みの空中静止射撃。

    反動制御、偏差修正、全て完璧。

    ズドンッ!!!

    超高速の弾丸が、ドッゴーラの眉間、AIコアユニットを正確に貫いた。

    「……(Mission Complete.)」

    ドッゴーラの動きが停止する。

    次の瞬間、連鎖的な爆発が巨体を包み込んだ。

    「やった……! 倒したぞ!」

    イオが叫ぶ。

    爆風の中、ボロボロになったチームAの機体たちが、勝利の余韻と共に漂っていた。

  • 67ポチェモブ26/01/16(金) 22:53:22

    【Team A 戦闘結果】

    * 勝利

    * 死亡者:花園羽々里(桜羽エマを庇い、キュベレイ大破と共に戦死)

    (第5ターン・レイドバトル前半 終了)


    >>65

    ダメージを食らってそうな画像がこれしかないからやん…

  • 68ポチェモブ26/01/16(金) 22:54:37

    第5ターン:レイドバトル・フェーズ2

    【Team B:エンジェル・ハイロゥ(成層圏外縁・海洋エリア)】

    参加メンバー(10名):

    円堂守、篠原幸紀、少佐、オーゼン、紅月カレン、夏油傑、有働征二、豊川祥子、花岡ユズ、アーサー・モーガン

    『続いてTeam B! こっちのステージは……なんと水浸し!』

    ネカ・マーピンクの声と共に、巨大なリング状建造物「エンジェル・ハイロゥ」内部に再現された海洋エリアが映し出される。

    『お相手は、深海の亡霊! 恨みの念で動く巨大MA……**「シャンブロ」**だッ!!』

    水面を割り、巨大な爪とリフレクター・ビットを纏った怪物が姿を現す。

    大口径メガ粒子砲の輝きが、水蒸気を瞬時に蒸発させた。

  • 69二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 22:56:00

    なんやかんやフラグたてつつも生き残るそんなメイジンを誇りに思う

  • 70二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 22:56:18

    参加者のMA使いって野蛮人ばっかなぁ!
    ボクなんてFFで味方が殺されないか心配になるで!

  • 71ポチェモブ26/01/16(金) 22:58:56

    序盤:鉄壁の守護神と狂気の砲台

    「来るぞ! 全員、俺の後ろだ!!」

    円堂守が叫ぶ。

    νガンダムのフィン・ファンネルがピラミッド状の光の障壁を展開する。

    「ゴッド・ハンド……じゃなくて、フィン・ファンネル・バリアだぁぁぁッ!!」

    シャンブロから放たれた極太の拡散メガ粒子砲が、バリアに激突する。空間が軋むほどの衝撃だが、円堂の「絶対に守る」という気迫がサイコフレームを共振させ、鉄壁の防御を実現していた。

    「いいぞ円堂君! 援護する!」

    バリアの影から、篠原幸紀のジェガンが飛び出し、ミサイルとビームライフルで牽制射撃を行う。

    「地味だが、少しでも隙を作れば……!」

    その堅実な連携の後ろで、災害のような火力が炸裂した。

    「ハハハハ! 良い的だ! 戦争の時間だ諸君!」

    少佐のネオジオングが、全砲門を開放する。

    「邪魔だよ、デカブツ」

    オーゼンのサイコガンダムもまた、一歩も動かずに拡散ビーム砲を乱射する。

    二体の怪物は「固定砲台」として、シャンブロと真っ向から火力をぶつけ合っていた。防御など考えない。ただ破壊あるのみ。

  • 72二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 23:01:40

    どわーっ円堂がニュータイプに覚醒しとるやん

  • 73ポチェモブ26/01/16(金) 23:01:46

    中盤:舞う紅蓮、隠れる卑怯者

    「あのデカブツ共が派手にやってくれてる間に……!」

    紅月カレンのガンダムF91が、MEPE(金属剥離効果)を発動させ、残像を伴って水面を疾駆する。

    シャンブロのリフレクター・ビットがビームを反射して襲いかかるが、カレンは勘と反射神経でそれを回避し、懐へと潜り込む。

    「そこッ!」

    ヴェスバーのゼロ距離射撃。

    「猿が操る機械にしては、硬いな」

    反対側からは、夏油傑のバンシィ・ノルンがアームド・アーマーVN(爪)でシャンブロの装甲を引き裂く。

    「だが、中身を引きずり出せば終わりだ」

    近接特化の二機がシャンブロを翻弄し、その巨体の動きを鈍らせる。

    一方、戦場の遥か後方。瓦礫の陰。

    「ムフフ、やってるやってる。バカ正直に正面から戦うなんて、格闘技バカのすることだ」

    有働征二のサイコ・ザクは、安全圏から大型ビーム・バズーカで狙撃を行っていた。自分にヘイトが向かないよう、徹底して隠れている。

    「……効率的ね」

    その近くで、豊川祥子のサザビーもまた、冷徹にファンネルを操作していた。

    「わたくしは、確実に勝てる瞬間にしか動きませんわ」

    覚醒した祥子は、シャンブロのエネルギー供給ルートを視覚的に捉え、的確に急所だけを削っていた。

  • 74ポチェモブ26/01/16(金) 23:04:16

    終盤:臆病者の渾身、ガンマンの決着

    戦況は膠着していた。シャンブロのIフィールドと装甲が厚すぎる。

    「このままじゃジリ貧…! 誰か、デカイ一発で穴を開けて!」

    カレンが叫ぶ。

    「ひぃぃぃ! む、無理ですぅ! 私、こんなの……!」

    花岡ユズは、ガンダムユニコーン ペルフェクティビリティの中で震えていた。

    だが、モニターに映る仲間たちの奮戦。そして、さっき失った友(銀狼)の記憶。

    (やらなきゃ……。ゲームなら、ボスには弱点があるはず……!)

    「ええい、これですぅぅッ!」

    ユズは半泣きで、ハイパー・ビーム・ジャベリンの最大出力を解放した。

    「フルパワー! 行っちゃえぇぇぇ!!」

    青き閃光。

    極大のビーム・ジャベリンが、シャンブロのIフィールドを強引に貫通し、胸部装甲を大きく溶解させた。

  • 75二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 23:04:35

    >>73

    >>バンシィ・ノルンがアームド・アーマーVN(爪)でシャンブロの装甲を引き裂く。

    どわーっ!ノルンで撤去された筈のVNが生えてきてるやん!

  • 76ポチェモブ26/01/16(金) 23:07:02

    「空いたぜ、風穴がな」

    その瞬間を、待っていた男がいた。

    アーサー・モーガン。

    グフカスタムは、水しぶきを上げてスライディング移動していた。

    「デッド・アイ……発動」

    時が止まる。

    アーサーの視界には、ユズが開けた装甲の裂け目、その奥にある動力炉の輝きだけが映っていた。

    ヒート・ロッドがシャンブロの動きを一瞬封じ、ガトリング・シールドが火を吹く。

    「あばよ、化け物」

    ズガガガガガッ!!

    全弾が裂け目一点に吸い込まれる。

    内部破壊。

    シャンブロが断末魔のような重低音を響かせ、内側から爆発した。

    「やったか……!」

    篠原が安堵の声を上げる。

    「Mission Completeだね」

    夏油が機体の出力を落とす。


    (お、おいゲトーッ621の口調が移ってるぞっ)

  • 77ポチェモブ26/01/16(金) 23:10:35

    結末:背信の凶弾

    シャンブロが沈み、水面が静まり返る。

    円堂守は、展開していたフィン・ファンネル・バリアを解除し、額の汗を拭った。

    「はぁ〜、きつかったぁ! でも、みんなのおかげで勝てたぜ!」

    νガンダムが勝利のポーズを取るように、無防備に立ち尽くす。

    「やっぱ、仲間って最高だ……な……?」

    円堂の言葉は、最後まで続かなかった。

    ドォォン!!

    背後から放たれたジャイアント・バズの直撃弾が、νガンダムのコックピットブロックを背中から粉砕したのだ。

    「え?」

    カレンが振り返る。

    「なっ……!?」

    篠原が絶句する。

    爆煙の中から、ゆっくりと姿を現したのは、有働征二のサイコ・ザクだった。

    「ムフフ……お前、隙だらけだぞ?」

    有働の嘲笑が通信機に響く。

  • 78ポチェモブ26/01/16(金) 23:13:13

    「な……に……?」

    円堂の意識が遠のく。熱血少年の強靭な肉体も、コックピットの圧壊と爆発には耐えられない。

    「『仲間』? 『信頼』? 笑わせるないでよ。油断して背中を見せるってのは、殺してくれって合図でしょ?」

    「き、貴様ぁぁぁ!!」

    篠原が激昂するが、円堂の反応は既に消えていた。

    「サッカー……やろう……ぜ……」

    最期にその言葉を残し、νガンダムは膝から崩れ落ち、水没した。

    「ムフフ、これで一人減ったな。……油断大敵、だぜ?」

    勝利の瞬間に訪れた最悪の裏切り。

    Team Bの空気は、シャンブロ戦以上の冷たさで凍りついた。

    【Team B 戦闘結果】

    * 勝利 (ボス撃破)

    * 死亡者:円堂守 (ボス撃破直後、有働征二の闇討ちによりコクピットを破壊され死亡)

    (第5ターン・レイドバトル後半 終了)

  • 79二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 23:13:54

    有働……糞
    大体のバトロワでこういうムーブしてくるんや

  • 80ポチェモブ26/01/16(金) 23:15:56

    第6ターン

    現在地:キャピタル・タワー(ナット内部および軌道エレベータ周辺)

    場所は変わり、宇宙と地球を繋ぐ巨大な軌道エレベータ「キャピタル・タワー」。

    神聖な空気が漂うこの場所も、今や殺伐とした空気に支配されている。

    ⚪︎6ターン目

    イベント1(敵対・激怒)

    (紅月カレン)と(篠原幸紀)は(有働征二)に対し殺意と自制を向けた

    休憩エリアの一角。紅月カレンが、ニヤニヤとレーションを食べている有働征二に掴みかかろうとした。

    「アンタッ……! よくも円堂を! 仲間じゃなかったの!?」

    カレンの拳が振り上げられる。だが、その腕を篠原幸紀が力強く掴んで止めた。

    「離してよ篠原さん! こいつは生かしておいちゃいけない奴よ!」

    「離すな、カレン君! 今ここで彼を殺せば、君がルール違反で処刑される!」

    篠原の声も震えている。彼もまた、部下のような年齢の少年を背後から撃った有働に対し、はらわたが煮えくり返るほどの怒りを抱いていた。

    「……ムフフ、怖いねぇ。正義の味方ごっこは終わりだよ? 俺は生き残るための最善手を選んだだけだ」

    有働は悪びれる様子もなく、むしろその怒りを楽しんでいる。

    「……覚えとけよ、外道。次のバトルで会ったら、私が必ずアンタを墜とす」

    カレンは血が出るほど唇を噛み締め、拳を下ろした。篠原もまた、冷徹な捜査官の目を彼に向けた。

    「法で裁けぬ悪は……私が処理する」

  • 81ポチェモブ26/01/16(金) 23:17:08

    イベント2(交流・軽蔑)

    (少佐)と(アーサー・モーガン)は有働の行為について語った

    「素晴らしい! 見たかね、あの裏切りを!」

    少佐が葉巻を燻らすアーサー・モーガンに話しかける。

    「信頼という脆い足場を、自らの意志で踏み抜く! あれこそが戦争の醍醐味、人間性の極致だよ!」

    アーサーは煙を吐き出し、軽蔑の眼差しを向ける。

    「……俺は悪党だがな、背中を預けた相手を撃つような真似はしねえ。あれは戦争じゃねえ、ただの卑怯者の所業だ」

    「ククク、君はロマンチストだねぇ。だが、あの男からは良い『絶望』が取れそうだ」

    「近寄るなよ、太っちょ。……俺の銃が火を噴く前にな」

    アーサーは少佐と有働、この二人の存在がキャンプの空気を腐らせていることを痛感していた。

  • 82ポチェモブ26/01/16(金) 23:19:16

    イベント3(秘密・憧憬)

    (花岡ユズ)は(ネカ・マーピンク)の秘められた願いを目撃した

    ​誰もいない搬入ドックの片隅。花岡ユズは、物陰から信じられない光景を目撃していた。

    いつも残酷なゲームを楽しんでいるはずの主催者代行、ネカ・マーピンクが、回収されたνガンダムの残骸――剥き出しになったサイコフレームの破片に頬を寄せ、泣き出しそうなほど切ない表情を浮かべていたのだ。

    ​「……あったかい。これが、人の心の光……」

    ネカの口から漏れる、独り言のような呟き。

    「……ネカさん?」

    ユズが思わず声をかけると、ネカはビクリと震え、慌てていつもの笑顔を作ろうとした。だが、その瞳には隠しきれない哀愁が残っていた。

    「あ……ユズちゃん。見られちゃったね」

    ネカは優しく、壊れ物を扱うようにサイコフレームを撫でる。

    「この機体はね、特別なんだ。昔、絶望的な落下軌道にあった巨大な石(アクシズ)を、人の想いの力だけで押し返した……『虹色の光』を見せた機体だから」

    「虹色の、光……?」

    「そう。主催者(あいつ)は、このロワイヤルで生まれた怨念を『巨大な器』に注ぎ込んで、世界を呪おうとしているけれど……」

    ネカは遠くを見つめる。それは、彼女の遺伝子に刻まれた記憶か、あるいは叶わぬ願いか。

    「ボクは、見たかったんだ。怨念じゃなくて、この温かい光が……もう一度、宇宙に満ちる瞬間を」

    彼女は自嘲気味に笑った。

    「そうすれば、ボクみたいな『兵器の部品』として生まれた存在も、少しは救われる気がしてね……。あはは、内緒だよ?」

    ネカは口元に人差し指を当ててウィンクしたが、ユズは感じ取っていた。彼女の中にある、兵器としての宿命に抗おうとする微かな「心」を。

  • 83ポチェモブ26/01/16(金) 23:21:10

    イベント4(交流・追悼)

    (桜羽エマ)と(オーゼン)は死者を思った

    「うぅ……お母さん……羽々里お姉ちゃん……」

    桜羽エマが泣いている。自分を庇って散った花園羽々里の最期が頭から離れない。

    「泣くんじゃないよ、チビ」

    オーゼンが巨大な影を落とす。

    「あの女は、自分の欲望のために死んだんだ。ある意味、幸せな最期だったんじゃないかい?」

    「でも……ボクを守ってくれた……」

    「なら、あんたが生きなきゃ無駄死にだ。……ほら、飴玉やるから泣き止みな」

    オーゼンは無造作に飴を投げ渡す。不器用な慰めだが、エマはその甘さに少しだけ救われた。

  • 84ポチェモブ26/01/16(金) 23:22:47

    イベント5(交流・分析)

    (C4-621)と(ユウキ・タツヤ)は機体の調整を行った

    前回のレイドバトルで連携を見せた二人。

    ユウキ・タツヤは、C4-621のGP01Fbの整備を手伝っている。

    「君の空間戦闘機動……ACという兵器の概念、非常に参考になった。ガンプラバトルにも取り入れたい動きだ」

    621は無言で端末を操作し、感謝の意(チャット定型文)を表示する。

    『THANKS』

    「礼には及ばない。私も君からライフルを借りて助かった。……次は敵同士かもしれないが、君となら最高のバトルができそうだ」

    言葉数は少ないが、実力者同士のリスペクトがそこにはあった。

  • 85ポチェモブ26/01/16(金) 23:24:10

    イベント6(敵対)

    (伏黒恵)と(豊川祥子)は互いの冷徹さを警戒した

    「……アンタも、相当割り切ってるわね」

    豊川祥子が、伏黒恵を見る。

    「必要なことしかしないだけだ。……アンタこそ、迷いが消えすぎて危うく見えるぞ」

    伏黒は、祥子から感じるピリピリとしたニュータイプの気配を警戒している。

    「私は全てを背負いましたの。……邪魔をするなら、誰であろうと排除しますわ」

    「そうか。……なら、戦場で会わないことを祈るよ」

    似たような孤独を背負う二人だが、その方向性の違いが、互いを遠ざけた。

  • 86二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 23:24:12

    >>83

    おおっ!オーゼンが温情を見せている!

    少佐とは違って戦闘狂ではないことが効いてるんや!!

  • 87二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 23:28:47

    >>65

    赤の他人を娘と呼ぶお変クだから仕方ないほんとに仕方ない

    それはそれとして恋太郎ファミリーが花園家を中心に崩壊し始めると思われる

    特に本物の娘である羽香里と忠犬である芽衣の絶望

  • 88ポチェモブ26/01/16(金) 23:29:05

    MSバトルの参加者発表

    ​『はいはーい! しんみりムードは終わり終わり!』

    ネカ・マーピンクの声が響く。先ほどユズに見せた儚げな表情は微塵もなく、完璧なGMとしての仮面を被っている。

    『第6回MSバトル! 因縁渦巻くメンバーはこちら!』

    ​有働征二 (サイコ・ザク)

    「ムフフ、またかよ。人気者は辛いねぇ」

    ​紅月カレン (ガンダムF91)

    「……来た。神様ってのがいるなら、感謝するわ。今ここで、アンタを殺せるチャンスをくれたことに!」

    ​篠原幸紀 (ジェガン)

    「私も選ばれたか……。有働、君をこれ以上野放しにはできない」

    ​黛 冬優子 (百式)

    「はぁ!? なんでふゆがこんなドロドロしたとこに!? ……でも、負けないわよ!」

    ​吉野順平 (ナラティブガンダム)

    「戦いは……嫌だけど。でも、僕も誰かのために……!」

    ​イオ・フレミング (ジムスナイパーII)

    「へっ、湿っぽいのは御免だが、ジャズのセッションには付き合うぜ」

    ​夏油傑 (バンシィ・ノルン)

    「醜い猿同士の共食いか……。まあいい、私が引導を渡してやろう」

    ​『バトルフィールドは……「キャピタル・タワー」!』

    『天まで続く軌道エレベータ! 落下したら即アウトの超高高度バトル! ワイヤーやコンテナを利用して、賢く立ち回ってね!』

    ​『……あ、言い忘れてたけど。有働さん、みんなから狙われてるから気をつけてね? キャハッ!』

    ​『レディー……ゴー!!』

  • 89ポチェモブ26/01/16(金) 23:30:51

    第6回MSバトル:『天を貫く塔、墜ちる魂』【前半】
    大地から宇宙へと伸びる長大な軌道エレベータ、キャピタル・タワー。
    その中間地点にあるステーション「ナット」周辺。
    雲海を遥か眼下に望む高高度領域。一歩踏み外せば重力に引かれて大気圏で燃え尽きる、極限の立体戦場である。
    『Fight!!』

  • 90二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 23:33:08

    >>87

    まあ気にしないで

    多分エピローグ後に恋太郎がママだけ生死判定を変えてますから

  • 91ポチェモブ26/01/16(金) 23:33:53

    開始のゴングと同時に、黒き獅子が動いた。

    夏油傑の駆るバンシィ・ノルンである。

    彼の狙いは、周囲の強敵たちではない。一見すると最弱に見える痩せっぽちの機体、ナラティブガンダムだった。

    「……君のその光、放っておくには少々危険すぎる」

    夏油は冷静に分析していた。第1回戦で見せた吉野順平の暴走。あの時放たれたサイコ・フィールドは、術式を持たない「猿」が持つにはあまりに強大で、不吉な輝きを放っていた。

    「間引かせてもらうよ。これ以上、呪いを撒き散らす前に」

    バンシィ・ノルンが急加速し、アームド・アーマーVN(爪)を振り上げる。

    「くっ……! いきなり僕かよ!」

    順平は歯を食いしばる。だが、以前のようにただ悲鳴を上げるだけではない。

    彼は操縦桿を引き、ナラティブガンダムのスラスターを細かく吹かしてバンシィの一撃を回避した。

    (落ち着け……相手の動きを見るんだ。レイヴンさんや、みんなの戦いを見てきたんだ!)

    順平はナットの構造物を蹴り、立体的に移動する。

    「僕は……もう逃げるだけの弱者じゃない!」

    ナラティブがビーム・ライフルを連射する。

    夏油はそれをシールドで防ぎつつ、わずかに目を細めた。

    「ほう……怯えていただけの猿が、道具(MS)の使い方を覚えたか。だが――」

    夏油のバンシィが変形し、デストロイモードへと移行する。

    「所詮は猿真似だ」

    圧倒的なパワーでナラティブを追い詰めていく夏油。順平は必死の形相で食らいつく。

  • 92二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 23:35:14

    想像してみろ…痩せっぽちが黒い獅子に噛みついていく光景を
    下剋上なんてものじゃない

  • 93ポチェモブ26/01/16(金) 23:38:59

    その頭上、ケーブルが張り巡らされたエリアでは、激情の炎が燃え上がっていた。

    「見つけたわよ……人殺しィィィ!!」

    紅月カレンの絶叫と共に、ガンダムF91が最大戦速で突っ込む。

    彼女の視線の先には、悠々とホバリングする有働征二のサイコ・ザクがいた。

    「死 ね! 円堂の分まで、苦しんで死 ね!」

    ヴェスバーの火線がサイコ・ザクを襲う。

    「ムフフ、怖い顔しなさんな。美人台無しだぜ?」

    有働はニタニタと笑いながら、背中の巨大なブースターを巧みに操り、キャピタル・タワーのケーブルの裏側へと回り込む。

    「卑怯よ! 出てきなさい!」

    カレンがケーブルを迂回して追撃しようとするが、そこには既に罠が張られていた。

    「おっと、そこは射線だ」

    有働は死角からクラッカー(手榴弾)をばら撒いていたのだ。

    F91が爆発に巻き込まれ、体勢を崩す。

    「隙ありだねぇ」

    サイコ・ザクのサブアームがバズーカを構える。

  • 94ポチェモブ26/01/16(金) 23:40:36

    「させんッ!」

    そこへ、下方から正確な援護射撃が飛んでくる。

    篠原幸紀のジェガンだ。

    「有働! 君の思い通りにはさせない!」

    篠原はジェガンのシールド・ミサイルを放ち、有働の狙撃を妨害する。

    「チッ、頑固なオッサンだ。正義の味方ごっこか?」

    有働は舌打ちし、今度はタワーのメンテナンスハッチを破壊して煙幕代わりにする。

    「戦場にルールなんてねえんだよ。勝った奴が正義だ」

    地の利、障害物、全てを利用して逃げ回り、隙を見てはチクリと刺す。

    有働の老獪かつ卑劣な戦法に、カレンと篠原は怒りを空回りさせられ、徐々に消耗していく。

  • 95ポチェモブ26/01/16(金) 23:42:42

    一方、タワーの外周部。

    「はぁ……はぁ……なんで……!」

    金色の百式が、不安定な挙動で宙を舞っていた。

    黛冬優子だ。

    彼女は焦っていた。順平に助けられたこと、円堂の死、そして自分が「生き残るために汚れ役を演じる」ことへの迷い。

    (ふゆは……生き残らなきゃいけないの。あの子達みたいに、綺麗事じゃ死ぬだけなのよ!)

    雑念を振り払うように、ビーム・ライフルを乱射する。

    「……音がズレてるぜ、アイドルちゃん」

    その弾道を、まるで散歩でもするかのように優雅に避ける影があった。

    イオ・フレミングのジムスナイパーIIである。

    「くっ……! ちょこまかと!」

    冬優子が照準を合わせようとするが、イオは予測の裏をかくような不規則なリズムで動く。

    「迷ってんのか? 怯えてんのか? ……お前のビームからは、何の『意思』も聞こえてこねえな」

    イオは挑発的に、スナイパーライフルを構えることなく百式の周囲を旋回する。

  • 96ポチェモブ26/01/16(金) 23:44:30

    「うるさい! ふゆのことなんか、何も知らないくせに!」

    「ああ、知らねえよ。だが、戦場じゃあ迷った奴から死ぬ。それがルールだ」

    イオはスラスターを逆噴射し、急停止。百式の目の前に躍り出る。

    「覚悟がないなら、舞台から降りな!」

    至近距離からのバルカン砲。

    「きゃああっ!?」

    冬優子は悲鳴を上げ、防御姿勢を取るのが精一杯だ。

    イオは彼女を撃墜できる位置にいながら、あえて致命傷を与えず、弄ぶように装甲を削っていく。

    「ほらほら、ステップ踏めよ! 俺を退屈させるな!」

    翻弄される冬優子。

    粘る順平。

    空回りするカレンと篠原。

    そして、それらを嘲笑う有働と、冷徹に狩る夏油。

    高高度の風が唸りを上げる中、戦況は混沌としたまま後半戦へと雪崩れ込む。

  • 97ポチェモブ26/01/16(金) 23:47:14

    第6回MSバトル:『天を貫く塔、墜ちる魂』【後半】

    「踊れよアイドル! その金ピカは飾りかぁ!?」

    イオ・フレミングのジムスナイパーIIが、黛冬優子の百式を執拗に追い立てる。

    冬優子は逃げることしかできない。だが、その脳裏には先ほどの光景――自分を庇って傷ついた吉野順平の姿が焼き付いていた。

    (ふゆは……生き残りたい。でも、あんな風に誰かを見殺しにして、ヘラヘラ笑って生き残って……それが冬優子のなりたいアイドルなの!?)

    迷い、ブレる操縦。イオはそれを見透かし、あえて攻撃の手を止めた。

    「……おい。誰かの顔色ばっか窺ってんじゃねえぞ」

    イオの声が、通信越しに低く響く。

    「ここは戦場だ。プロデューサーもファンもいねえ。……迷いを捨てろ。お前がやりてぇことをやりゃいいんだよ!」

    「やりたい……こと……」

    冬優子の瞳が揺れる。そして、カッ開かれた。

    「……そうね。ふゆは、ふゆが信じる『最強』でいたいのよ!」

    冬優子はイオへの反撃を止め、スラスターを逆方向へ噴かした。

    彼女が向かったのは、安全地帯ではない。

    一方的に嬲られている、あの「お人好しのバカ」の元だ。

    「はっ、そうでなくちゃな」

    イオはニヤリと笑い、わざと追撃せず、その背中を見送った。

  • 98ポチェモブ26/01/16(金) 23:49:59

    一方、吉野順平は限界を迎えていた。

    「がはっ……!」

    ナラティブガンダムの装甲はボロボロだ。夏油傑のバンシィ・ノルンが、トドメのアームド・アーマーを突き出す。

    「さようならだ、弱い猿よ」

    ズドンッ!!

    横合いから放たれたビームが、バンシィの爪を弾いた。

    「なっ……!?」

    夏油が振り返る。そこに立っていたのは、金色の翼を広げた百式だった。

    「……あんた、一人でカッコつけてんじゃないわよ」

    「黛さん……!?」

    冬優子は冷や汗を流しながらも、不敵に笑ってみせた。

    「勘違いしないで。ふゆは、ふゆのためにアンタを助けるの。……貸しイチだからね!」

    「……はい! ありがとう!」

    「チッ、群れたところで猿は猿だ……!」

    夏油が苛立ちを露わにする。だが、迷いを捨てた冬優子の射撃と、勇気を得た順平の連携は、黒き獅子の猛攻を食い止め始めていた。

  • 99二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 23:50:41

    >>97

    イオあなたカッコ良すぎる

    本気で惚れちゃうかも

  • 100ポチェモブ26/01/16(金) 23:53:15

    その遥か下方。

    キャピタル・タワーのナット外壁で、悲劇と因縁が交差しようとしていた。

    「ムフフ、そろそろくたばりな!」

    有働征二のサイコ・ザクが、無数のサブアームから弾幕を張る。

    「くぅッ……! 近づけない!」

    紅月カレンのF91は被弾し、左腕を吹き飛ばされていた。

    篠原幸紀のジェガンもまた、シールドを失い満身創痍だ。

    「カレン君、聞いてくれ」

    篠原の静かな声が、カレンの通信機に届く。

    「え?」

    「奴の弾幕には隙がない。だが、装填のラグはある。……私がこじ開ける」

    「待って、篠原さん! まさか……!」

    「君たちのような若者が、理不尽に死ぬのを見るのは……もうたくさんなんだ」

    ジェガンのスラスターが限界まで噴射される。

    篠原は回避行動を取らず、有働の弾幕の中へ一直線に突っ込んだ。

    「なっ、自殺志願かオッサン!」

    有働がジャイアント・バズを撃ち込む。

    ジェガンの足が飛び、腹部が抉れる。それでも篠原は止まらない。

  • 101ポチェモブ26/01/16(金) 23:57:23

    「特等捜査官を……なめるなァァァッ!!」

    炎に包まれたジェガンが、サイコ・ザクにタックルし、その巨体をナットの壁面に押し付けた。

    「は、離せ! 巻き添えにする気か!」

    有働が慌ててジェガンのコクピットにザク・マシンガンを突きつける。

    「カレン君、今だァァァッ!!」

    ズガガガガッ!!

    有働の銃弾が、ジェガンのコクピットをハチの巣にする。

    「篠原さぁぁぁぁぁん!!」

    篠原の命が散った。ジェガンの力が抜ける。

    有働は安堵し、ジェガンを蹴り飛ばそうとした。

    「あーあ、ビックリさせやがって。……ん?」

    その瞬間。有働のセンサーが、遥か上空からの殺気を捉えた。

    「……因縁の機体だ。いい的だぜ、ダリル・ローレンツの偽者さんよぉ!」

    イオ・フレミング。

    彼は冬優子を見送ったあと、ずっとその瞬間(タイミング)を待っていた。

    かつて何度も戦った因縁の相手ダリル・ローレンツが乗っていた「サイコ・ザク」という機体。それを駆る敵を、見逃すはずがない。

    スナイパーライフルのトリガーが引かれる。

  • 102二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 23:59:17

    ここまでヘイトを溜めたウドちゃんの前にサイコザクと因縁を持つイオが加勢に来るんだ
    これはもうSEX以上の快楽だッ

  • 103二次元好きの匿名さん26/01/16(金) 23:59:38

    なにっ ちゃんと意識してたのかあっ

  • 104ポチェモブ26/01/17(土) 00:01:28

    ドォォォォォン!!

    「ぎゃああっ!?」

    超長距離狙撃弾が、ジェガンを排除しようとしていたサイコ・ザクの右肩関節とプロペラントタンクを正確に撃ち抜いた。

    「う、腕が!? 燃料が!?」

    バランスを崩し、動きが止まるサイコ・ザク。

    そこへ、涙と怒りで顔をぐしゃぐしゃにした鬼神が迫る。

    「許さない……許さないぃぃぃぃッ!!」

    カレンのF91。

    リミッター解除。強制冷却用のフィンが展開し、機体が金色の残像を纏う。

    「篠原さんの命……返せぇぇぇぇッ!!」

    ビーム・サーベル最大出力。

    F91は有働の防御射撃すら残像ですり抜け、サイコ・ザクの懐に飛び込んだ。

    「ひ、ひぃぃぃ! ま、待て! 話し合えば――」

    「問答無用ッ!!」

    斬。

    F91のサーベルが、サイコ・ザクのコクピットを縦一文字に両断した。

    「あ、が……カネ……俺の……」

    有働の最期の言葉は、爆音にかき消された。

    ドッカァァァァァァン!!

    巨大な爆発がキャピタル・タワーを揺らす。

    燃え上がるサイコ・ザクの残骸と、ゆっくりと落下していくジェガンの残骸。カレンは空中で静止し、むせび泣いた。

    「うぅ……あぁぁぁぁ……!!」

    上空では、冬優子と順平が夏油を退け(夏油は不利を悟り撤退)、イオが静かにスコープを下ろしていた。

  • 105ポチェモブ26/01/17(土) 00:02:52

    第6回MSバトル:結果報告
    生存者リスト:
    * 紅月カレン (ガンダムF91):篠原の犠牲とイオの援護により、有働を撃破。生存。
    * イオ・フレミング (ジムスナイパーII):冬優子を導き、有働へのトドメ膳立てを行う。生存。
    * 黛 冬優子 (百式):迷いを捨て、順平と共闘し夏油を撃退。生存。
    * 吉野順平 (ナラティブガンダム):冬優子の援護を受け、生存。
    * 夏油傑 (バンシィ・ノルン):2対1の状況を不利と見て撤退(生存扱い)。
    死亡者リスト:
    * 篠原幸紀 (ジェガン):カレンを守るため、有働のサイコ・ザクに特攻し、至近距離からの射撃を受け戦死。
    * 有働征二 (サイコ・ザク):篠原の特攻で動きを止められ、イオに狙撃され、最後はカレンにコクピットを両断され死亡。
    残り参加者: 17名
    (第6ターン 終了)

    あとちょっとした幕間を投下して今日は終わるでやんス

  • 106二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 00:04:00

    戦友の仇討ちって辛いでしょ
    人生の悲哀を感じるわよね

  • 107二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 00:07:08

    MA相手のレイドバトル、誤射で親しくなった相手を殺/す、ムードメーカーが悲惨な死に方する、味方の犠牲で敵討ち展開、そして俺だ
    現時点でガンダムのお約束は大体出てきたぞ

  • 108ポチェモブ26/01/17(土) 00:07:19

    【幕間】 煉獄の案内人、深淵の怪物

    光。

    ただ、圧倒的な白い光の中を、ブライト・ノアは漂っていた。

    重力も、上下の感覚もない。あるのは、体にまとわりつくような冷たい霧の感触だけ。

    (私は……死んだのか?)

    不思議と恐怖はなかった。むしろ、安堵に近い感情があった。

    マフティー・ナビーユ・エリンの処刑。その命令書にサインをした自分の手。息子の命を奪った罪悪感が、鉛のように魂を縛り付けていたのだ。このまま冷たい川底へと沈んでいくのも、悪くないと思えた。

    『ブライトさん』

    『艦長!』

    『大佐……』

    霧の向こうから、懐かしい声が聞こえる。

    リュウか? ヘンケン艦長? エマ君に……チェーンの声も混じっている気がした。先に逝った戦友たちが、彼岸で手招きをしている。

    ああ、私もそちらへ行こう。もう、疲れたんだ。

    ブライトが完全に意識を手放そうとした、その時。

    温かい、しかし痛切な悲しみを帯びた声が、彼の魂を直接叩いた。

    『――父さん』

    ブライトの意識が、劇的に引き戻される。

    「ハサ……ウェイ……なのか?」

    霧が晴れる。そこには誰もいない。だが、確かに息子の気配がした。最後に言葉を交わした時よりも、ずっと穏やかで、そして強い意志を感じる気配。

    『まだ、来ちゃいけない。父さんには、見届けなきゃいけないことがある』

    「待ってくれ! ハサウェイ! 私はお前に……!」

    謝罪の言葉は、喉の奥で凍りついた。

    『行って。……そして、見てきて。僕たちの「結果」を』

    強い力で背中を押された感覚。

    次の瞬間、ブライトの世界は反転し、強烈な色彩と轟音が戻ってきた。

  • 109ポチェモブ26/01/17(土) 00:09:09

    ◇ ◇ ◇

    「――艦長! ブライト艦長! しっかりしてください!」

    副長の叫び声と、体を揺さぶられる感覚で、ブライトは現実へと帰還した。

    「……っ、ここは!?」

    「気が付かれましたか! 現在、本艦は原因不明の重力震に巻き込まれ……その、信じ難いことですが……」

    副長が言葉を詰まらせ、メインモニターを指差す。

    そこには宇宙の星々ではなく、不気味に脈動する岩盤と、血管のように張り巡らされた発光する金属パイプが映し出されていた。

    「我々は……ア・バオア・クーらしき構造物の、『内部』に取り込まれたようです」

    「なんだと……?」

    ブライトは即座に指揮官の顔に戻る。

    「状況は? 通信、航法システムは!」

    「全滅です! 外部との連絡は一切不能。センサーもデタラメな数値を吐き出しています。それに、艦外から……奇妙なエネルギー反応が。まるで、無数の怨嗟の声が聞こえてくるような……」

    オペレーターが青ざめた顔で報告する。

    ブライトは、先ほどのハサウェイの言葉を反芻した。

    『見届けて』。

    (あの子は、私に何を見せようとしているんだ?)

    ブライトは決断した。

    「調査隊を出す。私も出る」

    「艦長自ら!? 危険すぎます!」

    「ここにいてもジリ貧だ。それに……呼ばれている気がするのだ。この迷宮の主に」

  • 110ポチェモブ26/01/17(土) 00:11:26

    ラー・カイラムのハッチから、数名の護衛と共にノーマルスーツで外に出たブライト。

    そこは、かつて知るジオンの要塞とは似て非なる、異様な空間だった。

    岩肌は生物のように湿り気を帯び、壁面に露出したサイコフレームらしき結晶体が、ドクドクと赤黒い光を明滅させている。

    空気中に充満する、濃密なプレッシャー。ニュータイプでなくとも吐き気を催すほどの悪意の奔流。

    「隊長、この反応……尋常じゃありません。引き返すべきでは?」

    部下の進言を聞き流し、ブライトは歩を進めた。

    聞こえるのだ。

    ハサウェイとは違う、もっと古く、もっと深く、ブライトの魂に刻み込まれた「あの声」が。

    『……こっちだ、ブライト』

    (この声は……まさか……)

    ブライトの心臓が早鐘を打つ。間違えるはずがない。一年戦争からシャアの反乱まで、常に時代の最前線を駆け抜け、そして行方不明となった、あの伝説の男の声。

    声に導かれるまま、ブライトは護衛たちから離れ、単独で通路の奥へと進んでいく。

    「待っていてくれたのか、アム……」

    名前を呼ぼうとして、止めた。今の彼は、かつての彼ではないかもしれない。この禍々しい空間の一部と化しているようにすら感じられた。

  • 111ポチェモブ26/01/17(土) 00:15:36

    『見ろ。これが、僕たちが戦い続けた歴史の、成れの果てだ』

    案内されたのは、要塞の最深部と思われる巨大な空洞だった。

    ドーム状の空間の中央に、それは鎮座していた。

    「――ッ!?」

    ブライト・ノアは、歴戦の軍人である。

    ルウムの地獄も、ア・バオア・クーの最終決戦も、グリプスの混沌も、アクシズの落下も、全てこの目で見てきた。

    だが、目の前にある「それ」を見た瞬間、彼の本能が、魂の底から悲鳴を上げた。

    『絶望の器……。奴は、外の世界から戦士たちを呼び寄せ、その魂を喰らって、これを起動させようとしている』

    声が、悲痛な響きを帯びる。

    『ブライト。君は生き証人だ。……この結末を、目に焼き付けてくれ』

    ブライトは、動けなかった。

    (ハサウェイ……お前は、私にこれを見せたかったのか? 私たちが積み重ねてきた戦争の、これが答えだと言うのか!?)

    足元の床(サイコフレーム)が、脈動を始める。

    遥か頭上、隔絶された空間で「ゲーム」が行われるたびに、死者が増えるたびに、目の前の怪物が、胎動を強めていくのを、ブライトは戦慄と共に見つめ続けるしかなかった。

    (幕間 終了)


    ムフフ…今日はここまで。

    ちなみに今回の闇のフィクサーはちょっと特殊なタイプだからちゃんと選ばれるか心配だったけど、多分マネモブも納得の人選になった…と思う。

  • 112二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 00:16:58

    て、天パは結局助けに来てくれないのか……

  • 113二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 00:18:51

    オツカレーッ
    ”今回の闇フィク枠”かあ
    少佐の様な狂人からカレンの様な哀しき復讐者もなりかねないそれを予想するのは至難の技だ

  • 114二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 09:30:52

    生き残れエマ……!
    お前は羽々里さんの死を無駄にしてはならないのだ……!
    といってもまあガンダム世界であるこも考えたらそりゃ難しいだろうけどねっ

  • 115二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 11:45:39

    ネカピンとやらせろ

  • 116ポチェモブ26/01/17(土) 17:08:08

    保守と感想あざーすガシッ

    少し進めるのん


    第7ターン

    現在地:サンダーボルト宙域(デブリ帯と雷鳴)

    再び、雷鳴轟く死の宙域へ。

    参加者たちの数も減り、キャンプ地には空虚さと、それゆえの濃密な人間関係が漂い始めていた。

    ⚪︎7ターン目

    イベント1(交流・変化)

    (吉野順平)と(黛冬優子)は互いの素顔を見せた

    整備デッキのベンチ。黛冬優子がスポーツドリンクを飲んでいると、吉野順平が少し照れくさそうに近づいてきた。

    「あの、冬優子さん。……さっきは、本当にありがとうございました」

    「……ふん。勘違いしないでよね。ふゆは借りを返しただけ。貸し借りなしの五分、それだけの話よ」

    冬優子はそっぽを向くが、耳まで赤くなっているのが隠せていない。

    「それでも、嬉しかったです。……僕、今まで『無関心』が一番楽だと思ってました。期待しなければ、傷つかないから」

    順平は自分の手を見つめ、少しだけ笑った。

    「でも、今は……傷だらけで、明日死ぬかもしれなくても、誰かと関わって、助け合える今の方が……楽しいって思うんです」

    その無垢な笑顔に、冬優子は言葉を詰まらせる。

    「……あんた、ホントにバカね。……ま、ふゆも、嫌いじゃないけど」

    最後の一言は、雷鳴にかき消されるほど小さな声だった。

  • 117ポチェモブ26/01/17(土) 17:10:56

    イベント2(交流・誓い)

    (スレッガー・ロウ)と(アーサー・モーガン)は男の約束を交わした

    「生き残ったか、カウボーイ」

    スレッガー・ロウが、葉巻をくわえるアーサー・モーガンに缶詰を投げる。

    「ああ。だが、席は少なくなってきたな」

    アーサーがそれを受け取り、遠くの星空を見上げる。

    「俺たちは似た者同士だ。……だからこそ、予感がするぜ。近い内に、決着をつける時が来るとな」

    「悲しいねぇ。ま、避けては通れない道か」

    スレッガーはニヒルに笑うが、その目は真剣だ。

    「約束しな。俺とやる時まで、誰にも倒されるんじゃねえぞ。……三流の弾に当たってくたばったら、墓にクソを供えてやるからな」

    「へっ、上等だ。あんたこそ後ろから撃たれてポックリなんてオチは勘弁だぜ?」

    二人の男は拳を突き合わせる。そこには、死闘を予感しながらも互いを認め合う、熱い信頼があった。

  • 118ポチェモブ26/01/17(土) 17:13:11

    イベント3(交流・嫉妬)

    (三角初華)と(桜羽エマ)と(豊川祥子)は複雑な三角関係(?)になった

    「初華お姉ちゃーん! 一緒に寝ていい?」

    桜羽エマが、三角初華に抱きつく。羽々里を失った寂しさを埋めるように、優しげな初華に懐いているようだ。

    「うん、いいよエマちゃん。……よしよし」

    初華はエマの頭を撫でながら、ふと視線を感じて顔を上げる。

    通路の角から、豊川祥子がじっとこちらを見ていた。

    「祥ちゃん……?」

    祥子の瞳には、冷徹さとは違う、ドロリとした感情――自分だけが見ていた初華の優しさが、他者に向けられていることへの苛立ちと、それを突き放した自分への矛盾した怒りが渦巻いていた。

    「……フン。おままごとは他所でやってくださる?」

    祥子は冷たく言い放ち、背を向けて去っていく。だが、その背中は拒絶よりも、誰かに引き留めてほしいと叫んでいるように、初華には見えた。

  • 119ポチェモブ26/01/17(土) 17:14:25

    イベント4(交流・共鳴)

    (少佐)と(C4-621)は「戦争」と「仕事」の矜持を語った

    「君の戦い方は美しい。無駄がなく、迷いがない」

    少佐が、機体のデータログを見ているC4-621に話しかける。

    「私は戦争を愛しているが、君のような『純粋な闘争の体現者』を見るのもまた、至上の喜びだ」

    621は無言で少佐を見る。彼の中に、かつてのハンドラー・ウォルターの言葉が去来する。

    『仕事だ、621』

    感情ではなく、目的のために手段を遂行する。少佐の狂気的な戦争論とは異なるが、「己の在り方を貫く」という一点において、621は少佐に対してわずかながらプロフェッショナルとしての共感を覚えた。

    『……肯定』

    621は短くハンドサインを送る。

    「素晴らしい。君となら、最高の地獄が描けそうだ」

    少佐は満足げに笑い、立ち去った。

  • 120ポチェモブ26/01/17(土) 17:16:00

    イベント5(交流・施し)

    (オーゼン)は(花岡ユズ)に気まぐれな優しさを見せた

    「ひぃっ! ご、ごめんなさい! 邪魔でしたか!?」

    通路でオーゼンと鉢合わせした花岡ユズが、カエルのように飛び跳ねて縮こまる。

    「……なんだい、その汚い反応は。踏み潰したくなるねぇ」

    オーゼンは威圧的な目で見下ろすが、ユズの痩せた身体と、度重なる戦闘での疲弊を見て取ると、ため息をついた。

    「ほら、拾ったもんだ。食いな」

    オーゼンが投げつけたのは、高カロリーのレーション・バーだった。

    「え……? あ、ありがとうございます……!」

    「勘違いするんじゃないよ。あんたみたいな雑魚が、腹減って死んだなんてつまらないからね。……次に会う時まで、少しは肉をつけておきな」

    オーゼンなりの歪んだ優しさ。ユズは恐怖で震えつつも、その不器用な施しに少しだけ救われた気がした。

  • 121ポチェモブ26/01/17(土) 17:17:29

    MSバトルの参加者発表

    『はーい! みんな仲良くしてる〜?』

    ネカ・マーピンクの声が響く。

    『残りの人数も少なくなってきたし、ここらで一気にペースアップしちゃおっか! 今回は特別ルール! なんと8名でのバトルロイヤルだよ!』

    モニターに名前が表示される。

    そのリストを見た瞬間、緊張が走る。因縁、実力者、そして守るべき者たちが入り乱れる最悪の組み合わせだ。

  • 122ポチェモブ26/01/17(土) 17:22:25

    * C4-621 (ガンダム試作一号機フルバーニアン)

    「……(無言で出撃準備)」

    * 少佐 (ネオジオング)

    「ククク、大乱戦か! 望むところだ!」

    * 三角初華 (RX-78 ガンダム)

    「エマちゃんは……私が守る。祥ちゃんにも、私の覚悟を見せる!」

    * 桜羽エマ (バイアラン・カスタム)

    「初華お姉ちゃんと一緒だ! 頑張るよ!」

    * 豊川祥子 (サザビー)

    「……初華。あなたにその覚悟があるのか、試してあげますわ」

    * 伏黒恵 (デルタプラス)

    「8人……混戦になるな。冷静に対処する」

    * 花岡ユズ (ガンダムユニコーン ペルフェクティビリティ)

    「ひぃぃ! またですかぁ!? そろそろ休ませてくださいぃぃ!」

    * ユウキ・タツヤ (ヅダ)

    「このメンバー……激戦になるな。だが、メイジンとして引くわけにはいかない!」

    『バトルフィールドは……「サンダーボルト宙域」!』

    『大量のデブリと雷鳴! 視界は最悪! どこから撃たれるかわからないスリルを楽しんでね!』

    『レディー……ゴー!!』

  • 123ポチェモブ26/01/17(土) 17:24:36

    第7回MSバトル:『雷鳴の葬列、引き裂かれた星』【前半】
    サンダーボルト宙域。
    無数のデブリが漂い、帯電した空間に時折、激しい雷光が奔る「魔の海」。
    8機のMSが投入された瞬間、その戦場は一人の「怪物」によって蹂躙された。
    『Fight!!』

  • 124二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 17:26:11

    ネオジオングを先に倒さないと不味いことになるような…!?

  • 125ポチェモブ26/01/17(土) 17:29:16

    「ハハハハハ! 狭い! 狭いぞ! この宇宙(そら)ですら、私の闘争心を満たすには!」

    少佐の狂気が爆発する。

    巨大MAネオジオング。その背部アームユニットから放たれる圧倒的な弾幕が、デブリごと空間を制圧していく。

    もはや狙いなどない。存在する全てを破壊する、歩く災害だ。

    「くっ……! 規格外すぎるぞ、あの化け物!」

    ユウキ・タツヤのヅダが、限界ギリギリの加速でミサイルの嵐を回避する。

    「エンジンが悲鳴を上げている……だが、止まれば即、宇宙の塵だ!」

    「……厄介な呪いだ。近づくことさえできない」

    伏黒恵のデルタプラスもまた、ウェイブライダー形態でデブリの隙間を縫うように飛び回るのが精一杯だ。

    式神を操るようにファンネルやダミーバルーンを使おうにも、ネオジオングのサイコシャードが感応波をジャミングし、単純な火力差で押し潰しにかかってくる。

    その弾幕の隙間で、C4-621のGP01Fbが、無言のままスラスターを細かく噴射し、最小限の動きでビームを避けていた。

    (……Threat Level: Catastrophic. 回避優先)

    彼ら熟練のパイロット3人をして、ネオジオングの猛攻の前には防戦一方となるしかなかった。

    「ひぃぃぃ! 無理無理無理! キャビネットどこぉぉ!?」

    花岡ユズのペルフェクティビリティは、とっくに戦意を喪失し、大きな廃コロニーの残骸の中に引きこもっていた。


    >>124

    とにかくネオングは一機で対抗できるMAがいないとレイド戦になりがちな危険な機体なんだ、フル・フロンタス…

  • 126二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 17:31:41

    これ相手にサイコガンダムで渡り合ったオーゼンは凄腕パイロットだったのかもしれないね

  • 127ポチェモブ26/01/17(土) 17:32:05

    だが、この戦場の真の悲劇は、怪物の足元ではなく、離れた宙域で起きていた。

    「祥ちゃん! やめて! なんで私たち、戦わなきゃいけないの!?」

    三角初華のRX-78 ガンダム(左腕欠損)が、悲痛な声を上げる。

    「黙りなさい! ……馴れ合いで生き残れるほど、この世界は甘くないと言ったはずですわ!」

    対峙するのは、深紅の総帥機サザビー。

    豊川祥子は、ニュータイプの感応力を研ぎ澄ませ、ファンネルを正確に操作していた。

    「初華……あなたは優しい。けれど、その優しさは弱さですのよ!」

    ファンネルのビームが、ガンダムの装甲を削る。

    「うぅっ……!」

    「いじめっ子は許さないよ! 初華お姉ちゃんをいじめるなー!」

    そこへ、桜羽エマのバイアラン・カスタムが割って入る。

    「邪魔ですわよ、羽虫が!」

    祥子は苛立ちを露わにする。初華が自分以外の誰か(エマ)に守られ、心を寄せている光景が、祥子のプライドと孤独を逆撫でする

  • 128ポチェモブ26/01/17(土) 17:36:30

    「えぇいっ!」

    サザビーがビーム・トマホークを投擲する。エマはトリッキーな機動でそれを避けるが、祥子の本命はそこではない。

    「甘いですわ!」

    拡散メガ粒子砲。広範囲への散弾がバイアランの片翼を焼き切る。

    「ああっ! 羽が!?」

    バランスを崩すエマ。

    「エマちゃん!」

    初華がガンダムを急行させ、エマを庇うように立つ。

    「祥ちゃん、お願い! この子は関係ないでしょ!」

    「関係あるのです! ……あなたが、私を見ずにその子ばかり見ているから!」

    祥子の叫びは、もはや論理ではなく感情の爆発だった。

    Ave Mujicaを守るため、強くあろうとした。孤独を選んだ。

    なのに、なぜあなたは、そんなに簡単に他者と心を通わせられるのか。

    「消えなさい……私の迷いと共に!」

    サザビーの腹部にある、高出力メガ粒子砲の砲口が輝く。

    チャージされる膨大なエネルギー。

    その射線上にいるのは、エマを庇って盾を構える初華のガンダムだ。

    「祥ちゃん、撃たないで! 私たちは……!」

    「さようなら、初華」

    ズォォォォォン!!!

    極太の光の奔流が放たれた。

  • 129二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 17:38:04

    想像してみろ…同郷の仲間だった者同士で殺し合いをする光景を
    エグいなんてものじゃない

  • 130ポチェモブ26/01/17(土) 17:38:56

    それはガンダムの残ったシールドを一瞬で蒸発させ、初華ごと消滅させる――はずだった。

    「――させないよ」

    小さな影が、ガンダムの前に滑り込んだ。

    片翼を失ったバイアラン・カスタムだ。

    「エマちゃん!?」

    「えいっ!」

    エマは、バイアランのスラスターを暴走させ、メガ粒子砲の直撃コースへ自ら突っ込んだ。

    そして、初華のガンダムを思い切り突き飛ばした。

    「――っ!?」

    祥子の目が大きく見開かれる。

    光が、バイアランを飲み込んだ。

    「初華お姉ちゃん……バイバイ……」

    幼い魔法少女の最期の言葉は、熱量の中に溶けた。

    ドォォォォォォン!!!!

    サンダーボルト宙域の雷鳴すら霞むほどの大爆発。

    バイアラン・カスタムは跡形もなく消滅した。

    突き飛ばされたガンダムだけが、無傷で宇宙(そら)に漂っている。

    「あ……あぁ……」

    初華は、目の前の虚空を見つめた。

    ついさっきまで、「お姉ちゃん」と慕ってくれた温もりが、消えた。

    あの子を守ってくれた羽々里の想いごと、消えた。

    撃ったのは、誰だ?

    「……祥、子……ちゃん……?」

    初華の声が震える。

  • 131ポチェモブ26/01/17(土) 17:40:55

    サザビーのコクピットで、祥子もまた、自分の手のひらを見つめて震えていた。

    (私が……殺した? 初華じゃなくて……あの子を?)

    違う。私はただ、弱さを断ち切りたくて。初華に私だけを見てほしくて。

    なのに。

    「よくも……」

    通信機から聞こえる初華の声は、今まで聞いたこともないほど低く、冷え切っていた。

    「よくもエマちゃんを……!!」

    ガンダムのカメラアイが、怒りの光で燃え上がる。

    「許さない……貴女が誰であろうと、祥ちゃんであろうと!!」

    初華の中で、何かが決定的に壊れ、そして決別した。

    憧れも、執着も、全てが殺意へと変わる。

    「……そうですか。それがあなたの答えですか」

    祥子は震えを止め、冷酷な仮面を貼り直した。

    後戻りはできない。修羅の道を行くと決めたのだから。

    「来なさい、三角初華。……ここが、私たちの終わりの場所ですわ」

    雷光の中、ガンダムとサザビー。

    かつて同じ夢を見た二人は、互いを殺すために武器を構えた。

  • 132二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 17:41:32

    (黒幕のコメント)

    ほーらアイドル達が人殺しの目になった

  • 133二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 17:41:37

    痴情のもつれで殺し合いその結果渦中にいたメスブタが死ぬ展開か 王道だぞ

  • 134ポチェモブ26/01/17(土) 17:44:04

    第7回MSバトル:『雷鳴の葬列、引き裂かれた星』【後半】

    サンダーボルト宙域の一角で、少女たちの悲劇的な決裂が始まった頃。

    もう一つの戦場では、絶望的な怪物との戦いが続いていた。

    「くそっ、キリがない! 近づく前に蜂の巣だ!」

    ユウキ・タツヤのヅダが、限界を超えた加速で回避を続けるが、ネオジオングの弾幕は止む気配がない。

    「どうする……このままでは全滅だ」

    その時、瓦礫の陰に隠れていた花岡ユズの元に、伏黒恵のデルタプラスが着地した。

    「ひぃッ!? ご、ごめんなさい! 殺さないでぇ!」

    「……立て、花岡」

    伏黒の声は冷徹だが、焦燥が混じっていた。

    「え……?」

    「俺と621、ユウキの3人で陽動をかける。奴の意識を完全に引きつける。……その隙に、お前が撃て」

    伏黒は、ユズのペルフェクティビリティが持つ、アームド・アーマーBS(高出力ビーム・スマートガン)を指した。

    「あの火力なら、奴のIフィールドごと貫ける」

    「む、無理です! 私なんかが撃っても当たりませんし、逆に撃たれて死んじゃいます!」

    「やるんだ。……銀狼(あいつ)のためにも、ここで死ぬわけにはいかないだろう」

    「っ……!」

    ユズの脳裏に、友の最期が過ぎる。

    「……わ、わかった……やります……やらせてください!」

    「よし、行くぞ!」

    伏黒の合図と共に、3機が飛び出した。

  • 135ポチェモブ26/01/17(土) 17:47:09

    「メイジン・カワグチの舞、見せてやる!」

    ユウキが対艦ライフルを捨て、シュツルム・ファウストを乱射しながら突貫する。

    「式神(ファンネル)、展開!」(デルタプラスにファンネルはおらんやろっ)

    伏黒がデルタプラスの全火器を解放する。

    「……(Engagement)」

    C4-621のGP01Fbが、スラスター全開でネオジオングの懐へ肉薄する。

    「ハハハ! 小蝿が群がってきたか! 堕ちろ!」

    少佐の注意が3機に向く。アームユニットが唸りを上げ、迎撃ミサイルが放たれる。

    今だ。

    「お願い……当たってぇぇぇ!!」

    廃コロニーの影から、ペルフェクティビリティが飛び出す。

    ビーム・スマートガンの照準が、ネオジオングの巨大なハル・ユニットを捉える。

    「ん? 鼠がもう一匹いたか」

    少佐の反応は速かった。

    肩部のメガ粒子砲が、ユズに向かって放たれる。

    「きゃああっ!?」

    ペルフェクティビリティのアームド・アーマーが吹き飛び、左半身が半壊する。

    だが、ユズはトリガーを離さなかった。

    「痛いぃぃ! でも……負けないぃぃぃ!!」

    捨て身のフルパワー照射。

    極太のビームが、ネオジオングのど真ん中を貫通し、プロペラントタンクを誘爆させた。

    ズガァァァァン!!

    「ぬぅッ!? やるではないか、お嬢さんッ!」

  • 136ポチェモブ26/01/17(土) 17:49:39

    ネオジオングの下半身と外装が崩れ落ち、巨大な火球となる。

    「やったか!」

    ユウキと伏黒が、トドメを刺そうとサーベルを抜いて殺到する。

    だが、それを制したのは621だった。

    GP01Fbが両手を広げ、味方の前に立ち塞がる。

    「なっ……621!? 何をしている!」

    ユウキが叫ぶ。

    621は首を横に振り、爆炎の中に佇む「赤い影」を指差した。

    爆煙を切り裂き、現れたのは真紅のMS――シナンジュ。

    ネオジオングのコア・ユニットだ。

    「……ククク、分かっているじゃないか、傭兵殿」

    少佐の声が響く。

    「貴様は求めているのだろう? 兵器と兵器、魂と魂がぶつかり合う、純粋な一騎打ち(デュエル)を」

    621は無言で頷き、ビーム・サーベル一本だけを構えて前に出る。

    「いいだろう。これより先は、私と貴様だけの戦争だ!」

    シナンジュが加速する。GP01Fbが迎撃する。

  • 137二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 17:50:43

    凄腕パイロットとネオジオングと戦ったペルフェクティビリティがいるんだぜ
    そりゃあ恐るべき巨神にも勝てるだろ

  • 138ポチェモブ26/01/17(土) 17:53:17

    他の誰も介入できない、超高速の剣舞。

    互いの装甲が削れ、火花が散る。

    言葉はない。だが、二人の間には奇妙な共感が流れていた。己の技量のみを信じ、命を燃やす刹那の快楽。

    「素晴らしい……! 最高だ、621!!」

    少佐が狂喜する。

    シナンジュのビーム・アックスがGP01の肩を掠める。

    返しの刃。

    621のサーベルが、シナンジュのコクピットを正確に貫いた。

    ズブッ。

    動きが止まる両機。

    「……見事だ」

    少佐は、胸に光の刃を受けながら、満足げに笑っていた。

    「痛み、熱、そして死……。ああ、これぞ私が求めた……良い戦争(ドラマ)だった……」

    シナンジュが爆発する瞬間まで、少佐の笑顔は絶えることがなかった。

    621は静かにサーベルを収め、敬礼(サリュート)を送った。


    (半端だけどここで中断するのん)

  • 139二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 17:55:05

    オツカレーッ
    621が原作さながらの鬼神っぷりを発揮してて嬉しくなってるのは俺なんだよね

  • 140二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 18:01:37

    オツカレーッ
    ビームサーベルの扱いが上手いという事はおそらくこの621は最後までタキガワブレード使ってたと考えられる

  • 141ポチェモブ26/01/17(土) 22:37:40

    続けるのん

    一応ラストバトルまでは出力したけど明日にはギリギリ完結できる…と思う。


    一方、その頃。

    三角初華と豊川祥子の戦いは、泥沼の様相を呈していた。

    「はぁ、はぁ……!」

    「くっ、しつこいですわね……!」

    互いに弾薬は尽きかけている。

    左腕のないガンダムと、片足を失ったサザビー。

    二機は武器を捨て、殴り合いの肉弾戦を繰り広げていた。

    「なんで……なんで分からないの!?」

    初華の叫びと共に、ガンダムの拳がサザビーの顔面を殴りつける。

    「見えます……あなたの動きが!」

    祥子はニュータイプの感応力で初華の攻撃を予測し、かわそうとする。

    しかし、当たってしまう。

    「な、なぜ!? 見えているのに!」

    「見ようとしてないからだよ! 私の心を! 痛みを見てよ祥ちゃん!!」

    理屈ではない。激情。

    ニュータイプではない初華の、魂を削るような「想い」が、祥子の予測演算を凌駕していた。

  • 142ポチェモブ26/01/17(土) 22:41:47

    「ええいッ! 近寄るなッ! 私の心に入ってくるなッ!」

    祥子がサザビーのマニピュレーターでガンダムを押し返そうとする。

    「離さない!」

    ガンダムがサザビーにしがみつき、ゼロ距離で頭突きを見舞う。

    ガコンッ!!

    サザビーのメインカメラが砕け散る。

    「きゃぁぁっ!?」

    視界を奪われ、祥子が怯む。

    その隙を、初華は見逃さなかった。

    ガンダムの右手が、サザビーの腹部コクピットハッチを鷲掴みにし、強引に引き剥がそうとする。

    「終わりにするよ……祥ちゃん」

    「嫌……嫌ですわ! 私はまだ、Ave Mujicaを……!」

    「――これで…ラスト…!」

    初華の呟きと共に。

    ガンダムはサザビーを上空へ殴り飛ばした。

    そして、頭上の敵を見上げることもなく、残された右腕を高く掲げた。

    手には、どこで拾ったのか、壊れかけたビーム・ライフル。

    センサーなど見ていない。心の目で、かつての友を捉える。

    「さようなら」

    GIF(Animated) / 1.48MB / 1120ms

  • 143二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 22:44:38

    原作初華なら祥子の独占欲自体は喜びそうっすね

  • 144ポチェモブ26/01/17(土) 22:45:58

    ズドンッ!!!

    一条の光が、宇宙を垂直に貫いた。

    それは正確にサザビーのコクピットを射抜き、赤い巨体を粉砕した。

    「……あ……」

    爆発の光の中で、祥子の意識が消えていく。

    最後に浮かんだのは、眩しいステージライトと、隣で笑う初華の顔だった。

    (ああ……わたくし……本当は、ただ……)

    ドォォォォォン……

    サザビーが星屑となって消えた。

    右腕を掲げたままのガンダムが、雷鳴の中で立ち尽くしている。

    https://bbs.animanch.com/arc/img/4816986/5

    勝った。

    けれど、初華の頬を伝う涙は止まらなかった。

    『……決着』

    ネカの声も、どこか湿っぽい。

    激動の第7回戦、ここに終結。

  • 145ポチェモブ26/01/17(土) 22:47:36

    第7回MSバトル:結果報告
    生存者リスト:
    * C4-621 (GP01Fb):少佐との一騎打ちを制し勝利。生存。
    * 伏黒恵 (デルタプラス):陽動役を完遂。生存。
    * ユウキ・タツヤ (ヅダ):機体は限界寸前だが生存。
    * 花岡ユズ (ペルフェクティビリティ):恐怖を乗り越え、決死の一撃を成功させる。大破寸前だが生存。
    * 三角初華 (RX-78 ガンダム):エマを失い、親友・祥子を自らの手で討ち、生存。心身ともに深い傷を負う。
    死亡者リスト:
    * 桜羽エマ (バイアラン・カスタム):祥子の砲撃から初華を庇い、直撃を受け消滅。
    * 少佐 (ネオジオング/シナンジュ):621との決闘の末、敗北。満足死。
    * 豊川祥子 (サザビー):初華との死闘の末、ラストシューティングにより撃墜死。

  • 146二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 22:49:12

    お見事!ラストシューティング炸裂だあっ

  • 147ポチェモブ26/01/17(土) 22:49:28

    第8ターン

    現在地:エンジェル・ハイロゥ(外縁部デッキおよび居住ブロック)

    巨大なサイコミュ要塞、エンジェル・ハイロゥ。

    かつて人々を眠らせ、昇天させようとしたこの場所で、参加者たちは次なる戦いの時を待つ。

    静寂の中に、それぞれの誓いと慰めがあった。

    ⚪︎8ターン目

    イベント1(交流・導き)

    (ユウキ・タツヤ)と(ネカ・マーピンク)はガンプラを作った

    「……これ、組み立てるの?」

    休憩スペースの一角。ネカ・マーピンクが目を丸くして手元の箱を見ている。

    「ああ。私の私物だがね。……戦場の癒やしにどうだ?」

    ユウキ・タツヤは、どこに隠し持っていたのか(あるいはメイジンの嗜みか)、HGガンプラの箱を開けてニッパーを握っていた。

    二人は並んで、小さなプラスチックのパーツを切り出していく。

    「ボク、兵器を作るのは知ってるけど……こういうのは初めて」

    「ガンプラは自由だ。そして、戦いもまた、対話の一つだ」

    ユウキは真剣な眼差しでパーツを磨く。

    「殺し合い、憎しみ合うだけが戦いではない。全力をぶつけ合い、相手を知る。……君が先ほどνガンダムに見せた涙も、きっと『理解』への第一歩だ」

    「理解……」

    ネカは完成した小さなMSを見つめる。それはただのプラスチックだが、彼女には温かく感じられた。

    「ボクにも……君たちと分かり合える日が来るのかな?」

    「来るとも。君がその心を捨てない限りはね」

    ユウキの言葉に、ネカの中にあった「人としての種」が、確かに芽吹き始めていた。

  • 148二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 22:52:03

    ネカ呼びで笑ってしまう

  • 149ポチェモブ26/01/17(土) 22:53:58

    イベント2(交流・激励)

    (イオ・フレミング)と(三角初華)は罪と罰について語った

    デッキの手すりに寄りかかり、虚ろな目で宇宙を見つめる三角初華。

    親友を手にかけ、妹のような存在を失った喪失感は、彼女の心を蝕んでいた。

    「……祥ちゃん……エマちゃん……」

    「辛気臭ぇ顔してんじゃねえよ」

    イオ・フレミングが、乱暴に缶コーヒーを初華の頬に押し当てる。

    「……イオさん。私、ひどいことを……」

    「ああ、ひでぇ話だ。だがな、引き金を引いたのはお前だ。その感触は一生消えねえ」

    イオは冷たく言い放つが、その声には責める響きはない。

    「消えねえからこそ、背負って行くしかねえんだよ。あいつらの分まで、図太くな。……ここで止まったら、それこそあいつらは無駄死にだ」

    イオは初華の背中をバシッと叩く。

    「ジャズは止まらねぇ。お前の歌も、ここで終わりじゃねえだろ?」

    「……ッ、はい。……歌います、最後まで」

    初華は涙を拭い、痛々しくも強い瞳で前を向いた。

  • 150二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 22:55:15

    >>149

    親友を二人も自分の手で殺した英雄が言うと説得力が違いますね…本気でね

  • 151ポチェモブ26/01/17(土) 22:55:56

    イベント3(交流・看破)

    (伏黒恵)と(夏油傑)は危うい正義について話した

    「……君は、私を知っているようだね?」

    夏油傑が、鋭い視線を伏黒恵に向ける。

    「ああ。……俺の知っているアンタとは、少し違うがな」

    伏黒は警戒を解かない。目の前の夏油は、まだ額に縫い目のない、高専時代の姿だ。だが、その瞳の奥にある「非術師(弱者)を見下す冷徹さ」は、既に彼を蝕み始めている。

    「君の世界の私は、どうなったんだい?」

    「……自分の正義に押し潰されて、死んだよ。唯一の親友に看取られてな」

    「そうか。……皮肉なものだね」

    夏油は自嘲気味に笑う。

    「だが、私は間違っていない。弱者を守るために強者が摩耗する世界など、変えなければならない」

    (……ダメだ。この人はもう、壊れかけている)

    伏黒は悟る。この夏油傑もまた、いずれ「闇」に落ちる運命にある。だが、今はその力が必要だ。

    「アンタの思想には同意できない。だが……今は敵じゃないと信じたい」

  • 152ポチェモブ26/01/17(土) 22:57:37

    イベント4(交流・誓い)

    (紅月カレン)と(花岡ユズ)は墓前に誓いを立てた

    エンジェル・ハイロゥの片隅に作られた、瓦礫を積み上げただけの簡易的な慰霊碑。

    そこには、円堂守のバンダナ、篠原幸紀の認識票、そして銀狼のゲーム機が供えられている。

    「……篠原さん、円堂、銀狼……」

    紅月カレンが拳を握りしめ、震える声で呼びかける。

    「私、絶対に許さない。このふざけたゲームも、主催者も!」

    隣で花岡ユズも、涙をこらえて顔を上げる。

    「私も……もう逃げません。皆さんが守ってくれた命、無駄にはしません……!」

    「ええ。行きましょう、ユズ。……全部終わらせて、みんなで帰るために」

    少女たちの悲しみは、鋼の意志へと鍛え上げられた。打倒、絶望の器。その炎は静かに、しかし激しく燃え上がった。

  • 153ポチェモブ26/01/17(土) 22:59:57

    イベント5(交流・晩酌)

    (アーサー・モーガン)と(オーゼン)は酒を酌み交わした

    「……へぇ。あんた、人間離れしてると思っちゃいたが、飲みっぷりも化け物だな」

    アーサー・モーガンが、空になったボトルの山を見て呆れている。

    対するオーゼンは、顔色一つ変えずに酒を煽っている。

    「これくらいのアルコールじゃ、酔いもしないよ。……あんたこそ、死にそうな顔してる割にはタフだねぇ」

    オーゼンはアーサーの顔色――結核に侵されたような病的な影――を見透かすように言う。

    「俺ぁもう長くない。だからこそ、最期くらいはマシな死に方をしたいもんだ」

    「ふん。……気に入ったよ。あんたが死ぬ時は、私が看取ってやろうか?」

    「そいつは光栄だ。だが、俺より先にくたばるなよ、婆さん」

    「口の減らないガキだね」

    死の匂いを纏うガンマンと、深淵の怪力女。異世界の無法者同士、奇妙な友情がグラスの中で交錯した。

  • 154二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 23:03:17

    このレスは削除されています

  • 155ポチェモブ26/01/17(土) 23:05:08

    MSバトルの参加者発表

    『いよいよ大詰め! 第8回MSバトル! 今回の舞台に立つのは……この8人! 因縁、友情、そして殺意! 全部ぶつけちゃって!』

    * アーサー・モーガン (グフカスタム)

    「……来たか。約束の時間だ」

    * スレッガー・ロウ (アトラスガンダム)

    「へっ、待たせたなカウボーイ。……決着(ケリ)をつけようぜ」

    * オーゼン (サイコガンダム)

    「やれやれ、酔い覚ましに一暴れといこうかね」

    * 紅月カレン (ガンダムF91)

    「篠原さんの分まで……私が勝つ!」

    * 夏油傑 (バンシィ・ノルン)

    「……邪魔をするなら、誰であろうと祓うのみ」

    * イオ・フレミング (ジムスナイパーII)

    「面白くなってきやがった! 全員、俺のリズムに溺れさせてやる!」

    * 黛 冬優子 (百式)

    「ふゆは……もう迷わない! アイドル(最強)の輝き、見せてあげる!」

    * 吉野順平 (ナラティブガンダム)

    「冬優子さんと一緒なら……僕だって!」

    『バトルフィールドは……「エンジェル・ハイロゥ」!』

    『巨大なリングの上と内部! サイコミュの波動が飛び交う聖域で、最後のダンスを踊ってね!』

    『レディー……ゴー!!』

  • 156二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 23:05:13

    >>153

    えっ結核感染後なんですか

  • 157ポチェモブ26/01/17(土) 23:07:27

    第8回MSバトル:『天使の輪、修羅の円舞曲』【前半】

    巨大なリング状のサイコミュ要塞、エンジェル・ハイロゥ。

    その広大な甲板上で、二つの「男の約束」が果たされようとしていた。

    『Fight!!』


    >>156

    特に指定してないのにGemini君ってのは結構鬼畜だな

  • 158ポチェモブ26/01/17(土) 23:12:36

    開始の合図は、もはや彼らには不要だった。

    アーサー・モーガンのグフカスタムと、スレッガー・ロウのアトラスガンダム。

    二機は他の参加者には目もくれず、リングの中央、最も目立つステージへと躍り出た。

    「待たせたな、伊達男」

    アーサーがヒート・ロッドを鳴らす。

    「へっ、待ちくたびれてあくびが出るとこだぜ、カウボーイ」

    スレッガーがレールガンを構える。

    周囲の砲火など関係ない。二人の間には、邪魔する無粋な輩を許さない、静謐な空気が流れていた。

    だが、このバトルロワイヤルにおいて、そんな騎士道精神を汲む者ばかりではない。

    「隙だらけね! 纏めて落とすわよ!」

    紅月カレンのガンダムF91が、決闘を始めようとする二機の死角から接近する。

    彼女は必死だった。篠原と円堂の死を背負い、勝つためには手段を選んでいられない。

    「――おっと、チケットはお持ちか? お嬢ちゃん」

    ズドンッ!!

    F91の進路を、正確無比なスナイピングが塞ぐ。

    イオ・フレミングのジムスナイパーIIだ。

    彼は瓦礫の上に陣取り、決闘場への侵入者を全て排除する構えを見せていた。

    「あそこは貸切だ、あいつらの舞台(アリーナ)で、野暮なダンスは踊らせねぇよ」

    「邪魔しないで! こっちは遊びじゃないのよ!」

    カレンがヴェスバーを向けるが、イオはジャズのリズムに乗って軽やかに回避する。

  • 159ポチェモブ26/01/17(土) 23:15:49

    そこへ、更なる援護が駆けつける。

    「イオさん! 僕たちも手伝います!」

    吉野順平のナラティブガンダムと、黛冬優子の百式だ。

    「はっ、お人好し共が。借りを返しに来たってか?」

    イオが笑う。

    「勘違いしないでよね! さっき助けられたままじゃ、ふゆのプライドが許さないだけ!」

    冬優子がビーム・ライフルを乱射し、他の接近者たちを牽制する。

    「あのお二人の邪魔はさせません! ……行きましょう、冬優子さん!」

    順平と冬優子、そしてイオ。即席の防衛線が敷かれ、アーサーとスレッガーの決闘は守られたかに見えた。

    だが、その均衡を崩す黒い影が迫る。

    「……猿が群れて、友情ごっこか。吐き気がするな」

    夏油傑のバンシィ・ノルンだ。

    彼は決闘など眼中にない。彼の標的は、あくまで「術師でありながら猿に堕ちた」吉野順平ただ一人。

    「君たちはこっちだ。……教育してやろう」

    バンシィのアームド・アーマーDE(背部シールド)から、メガ・キャノンが放たれる。

    それはイオたちを狙うのではなく、イオと順平たちの間を分断するように地面を抉った。

    「うわぁぁっ!?」

    「きゃあっ!?」

    爆風により、ナラティブと百式がイオの守備範囲から弾き出される。

  • 160ポチェモブ26/01/17(土) 23:19:12

    「チッ、あの呪術師野郎……!」

    イオが舌打ちをするが、そこへカレンが肉薄していた。

    「よそ見してる余裕なんて……ないでしょッ!!」

    カレンは悟っていた。この場を制圧しているイオ・フレミングこそが、最大の障壁だと。

    「生き残るためには……アンタみたいな強い奴から潰す!」

    F91が最大稼働し、質量を持った残像を残してジムスナイパーIIに斬りかかる。

    「へっ、そうこなくちゃな! ジャズが聞こえてきたぜ!」

    イオはビームサーベルを抜き、カレンの猛攻を紙一重で凌ぐ。狙撃機でありながら、近接戦闘でもエース級の動きを見せるイオに、カレンは戦慄する。

    イオとカレンが激突し、分断された順平と冬優子に夏油が迫る。

    戦場が混沌とし始めた、その時。

    「ああ……うるさいねぇ」

    頭上から、すべてを圧殺するような巨大な影が落ちてきた。

    オーゼンのサイコガンダムである。

    彼女は変形もせず、MS形態のまま高高度から落下し、イオとカレンが戦っている地点そのものを踏み潰そうとしていた。

  • 161二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 23:19:29

    殺し合いの場で背中を預けた男達が一世一代の勝負をするんだぜ
    そりゃあ無粋な真似は出来ないだろ

  • 162ポチェモブ26/01/17(土) 23:20:58

    「なっ!?」

    「マジかよ、あのババア!」

    ズドォォォォォン!!!

    エンジェル・ハイロゥの甲板が悲鳴を上げ、巨大なクレーターが生まれる。

    衝撃波でF91とジムスナイパーIIが木の葉のように吹き飛ばされた。

    土煙の中から、悠然と巨神が立ち上がる。

    「ちまちまと飛び回りやがって。……まとめて潰してやるから、じっとしてな」

    オーゼンの気怠げだが圧倒的な殺気が、戦場を凍りつかせた。

    決闘を見守る露払いどころではない。怪物の乱入により、イオたちもまた、生き残りを懸けた泥沼の乱戦へと引きずり込まれていく。

  • 163二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 23:23:21

    今回参戦してるガンダムキャラのスレッガーさんとイオが二人共ちゃんと強くて感動しているのは俺なんだよね
    やっぱりエースパイロットは実力が一味違っててリラックスできますね

  • 164ポチェモブ26/01/17(土) 23:27:57

    第8回MSバトル:『天使の輪、修羅の円舞曲』【後半】

    「そこだッ! 冬優子さん!」

    「言われなくても! 喰らいなさいッ!」

    https://bbs.animanch.com/arc/img/419319/1

    吉野順平のナラティブガンダムがワイヤーで夏油傑の動きを制限し、その隙に黛冬優子の百式がクレイ・バズーカを叩き込む。

    「チッ……! 猿ごときが、小賢しい連携を!」

    バンシィ・ノルンが直撃を避けるために大きく後退する。夏油は二人の予想以上の粘りに舌打ちし、一時的に距離を取った。

    「今だ! イオさんの所へ!」

    順平たちは夏油を深追いせず、怪物が暴れる中央エリアへと急行する。

    しかし、そこは地獄だった。

    「がはっ……! 化け物かよ、あのババア!」

    イオ・フレミングのジムスナイパーIIが、瓦礫の山に叩きつけられる。

    オーゼンのサイコガンダムは、文字通り「不動の要塞」だった。拡散メガ粒子砲の雨あられと、MSを素手で握り潰す剛力。

    「イオさん!」

    駆けつけた順平と冬優子がビームを撃ち込むが、Iフィールドに弾かれる。

    「無駄だよ。……あぁ、面倒くさい。まとめてミンチにおなり」

    オーゼンがサイコガンダムの巨大な手を振り上げる。イオ、順平、冬優子の3機がその影に覆われる。逃げ場はない。


    >>163

    正直パイロット勢はもっと多く安価に来ると思ってた…周師匠だ。

  • 165二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 23:29:36

    なにっ3対1!?

  • 166ポチェモブ26/01/17(土) 23:31:52

    「終わりかよ……クソッ!」

    イオが死を覚悟した、その時。

    「――聞こえるぞ。強大な呪いの軋む音が」

    戦場に不協和音が響く。

    後退したはずの夏油傑が戻ってきたのだ。だが、様子が違う。

    バンシィ・ノルンの装甲が展開し、黄金のサイコフレームが露出している。

    『NT-D(ニュータイプ・デストロイヤー)』発動。

    「デカい図体をして……中身は空っぽだね」

    夏油の冷徹な声と共に、バンシィが超加速する。

    「なんだい、あの光は?」

    オーゼンが反応するよりも速く、バンシィのアームド・アーマーVN(振動爪)が、サイコガンダムのIフィールドを紙のように引き裂いた。

    「なっ……!?」

    「呪霊操術・極ノ番『うずまき』……ではないが、これで十分だ」

    夏油はサイコ・フィールドを拳に収束させ、サイコガンダムの胴体へ突き刺す。

    ズドォォォォン!!!

    「ガハッ……!? あらら……こいつは驚いた……」

    オーゼンは自身の敗北を、どこか他人事のように受け入れた。

    「……強いねぇ、あんた。せいぜい、狂いな……」

    内部から破壊されたサイコガンダムが、轟音と共に崩れ落ち、大爆発を起こす。

    イオたちは呆然と、その圧倒的な暴力を見上げるしかなかった。

    「……汚らわしい鉄屑だ」

    夏油は吐き捨てるように言い、爆炎の中に消えていった。

  • 167ポチェモブ26/01/17(土) 23:35:31

    一方、その喧騒から切り離された「舞台(アリーナ)」。

    「はぁ……はぁ……! 楽しませてくれるじゃねえか!」

    「へっ……息が上がってるぜ、カウボーイ!」

    アーサー・モーガンのグフカスタムと、スレッガー・ロウのアトラスガンダム。

    互いの装甲はボロボロだ。弾薬も尽きた。

    残るは、ヒート・サーベルと、ビーム・サーベルのみ。

    「次でラストだ」

    アーサーが低く構える。

    「ああ、幕引きといこうぜ」

    スレッガーがアトラスのブースターを唸らせる。

    一瞬の静寂。

    そして、激突。

    「うぉぉぉぉぉぉッ!!」

    「だぁぁぁぁぁぁッ!!」

    交差する二つの影。

    金属が焼き切れる音と、衝撃音。

    二機は背中合わせに着地し、動きを止めた。

  • 168ポチェモブ26/01/17(土) 23:40:29

    プシュゥ……と、アトラスガンダムの肩アーマーが斬り落とされ、地面に転がる。

    そして。

    グフカスタムの胸部コクピットを、一本のビーム・サーベルが貫通していた。

    「……へっ、速ぇな……あんた」

    アーサーの通信から、力ない声が漏れる。

    「紙一重だ。……あんたが少しでも躊躇してりゃ、俺が死んでた」

    スレッガーがサーベルを引き抜く。グフカスタムが膝をつく。

    「ゴホッ……あーあ、俺の旅もここまでか」

    コクピットの中、アーサーは血を吐きながら、震える手で懐からタバコを取り出した。

    「……火、あるか?」

    「ああ、あるぜ」

    スレッガーがアトラスの指先を器用に使い、バーニアの余熱でアーサーのタバコに火を点けるような仕草を見せる(実際にはシステム上の演出だが、心意気は伝わった)。

    紫煙がくゆらせるアーサー。その表情は、憑き物が落ちたように穏やかだった。

    「……悪くねぇ眺めだ。……あばよ、戦友……」

    ガクリ、とグフカスタムが沈黙する。

    爆発はしない。ただ静かに、一人のガンマンが眠りについた。

    「……いい夢見な、カウボーイ」

    スレッガーは敬礼し、男同士の決闘の勝者として、その場に立ち尽くした。

  • 169二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 23:41:56

    かっこよ かっこいーよ

  • 170ポチェモブ26/01/17(土) 23:43:11

    第8回MSバトル:結果報告
    生存者リスト:
    * スレッガー・ロウ (アトラスガンダム):アーサーとの一騎打ちに勝利。機体損傷大だが生存。
    * 夏油傑 (バンシィ・ノルン):NT-Dを発動し、オーゼンを圧倒的戦力差で撃破。生存。
    * イオ・フレミング (ジムスナイパーII):オーゼンに追い詰められるが、夏油の介入により生存。
    * 黛 冬優子 (百式):順平と共にイオを援護、生存。
    * 吉野順平 (ナラティブガンダム):冬優子と共に生存。
    * 紅月カレン (ガンダムF91):乱戦に巻き込まれるも、決着がついたことで生存。
    死亡者リスト:
    * オーゼン (サイコガンダム):イオ達を圧倒するも、覚醒した夏油のバンシィにより一撃で粉砕され死亡。
    * アーサー・モーガン (グフカスタム):スレッガーとの一騎打ちの末、敗北。最期にタバコを吹かし、満足して死亡。
    残り参加者: 12名
    (第8ターン 終了)

    (あっ、なんか参加者1名多くない?って思ったでしょ。ちょっと待っててね。もうクライマックスだから生存者のリストを出すから…)

  • 171ポチェモブ26/01/17(土) 23:49:08

    第8ターン終了時点での生存者は、以下の11名です。

    前回の「残り12名」という表記は計算上の誤差か、あるいは姿の見えない何者かが含まれていた可能性がありますが、確認されている生存者は以下の通りです(Gemini言い訳文字)

    【生存者リスト】

    * C4-621

    * 搭乗機: ガンダム試作1号機フルバーニアン (GP01Fb)

    * 状態: 少佐との決闘に勝利。機体損傷はあるが戦闘継続可能。精神的にも揺るぎない。

    * 伏黒恵

    * 搭乗機: デルタプラス

    * 状態: 冷静に戦場を俯瞰し、生存。夏油の危うさを警戒している。

    * ユウキ・タツヤ

    * 搭乗機: ヅダ

    * 状態: 度重なる限界突破により機体は悲鳴を上げている。ネカとの交流を経て精神的に成熟。

    * 花岡ユズ

    https://bbs.animanch.com/arc/img/3050550/1

    * 搭乗機: ガンダムユニコーン ペルフェクティビリティ

    * 状態: ネオジオング戦で左半身などを大破。精神的には成長し、主催者打倒を誓う。

    * 三角初華

    * 搭乗機: RX-78 ガンダム

    * 状態: 左腕欠損。親友・祥子を自らの手で討ち、エマを失った喪失感を抱えつつ、イオの言葉で前を向く。

    * スレッガー・ロウ

    * 搭乗機: アトラスガンダム

    * 状態: アーサーとの死闘を制するも機体は満身創痍。肩アーマーなどを欠損。

  • 172ポチェモブ26/01/17(土) 23:51:47

    * 夏油傑

    * 搭乗機: バンシィ・ノルン

    * 状態: NT-Dを発動させ、圧倒的な力を見せる。思想が先鋭化し、危険な領域に入りつつある。

    * イオ・フレミング

    * 搭乗機: ジムスナイパーII

    * 状態: オーゼン戦でピンチに陥るも生還。初華や冬優子を導く兄貴分的な立ち位置に。

    * 黛 冬優子

    * 搭乗機: 百式

    * 状態: 迷いを捨て覚醒。順平との信頼関係を築き、精神的に安定している。

    * 吉野順平

    * 搭乗機: ナラティブガンダム

    * 状態: 機体はボロボロだが、冬優子を守るために奮戦。夏油に目をつけられている。

    * 紅月カレン

    * 搭乗機: ガンダムF91

    * 状態: 篠原、円堂の死を背負い復讐を誓う。乱戦を生き残り、闘志は衰えていない。

  • 173二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 23:52:09

    この感じだと夏油がラスボス最有力候補になるんかのォ

  • 174ポチェモブ26/01/17(土) 23:53:45

    【幕間】 蝕まれる魂、顕現する絶望
    視界が歪む。
    生き残った戦士たちは、強烈な転送光に包まれ、気がつけば全く別の場所に立っていた。
    そこは、ア・バオア・クーの最深部。
    以前、ブライト・ノアが目撃したあの巨大な空洞だった。
    壁面を埋め尽くす不気味な生体パイプと、ドクドクと脈動する赤黒い光。
    そして中央には、未完成ながらも圧倒的な威圧感を放つ巨神――『絶望の器(G-Ω)』が鎮座していた。

  • 175二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 23:56:13

    な…なんやこのキュベレイとサンボルジオングを合体させたような化け物はギュンギュン

  • 176二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 23:56:14

    もしかしてシロッコ出てくるタイプ?

  • 177ポチェモブ26/01/17(土) 23:56:27

    その足元に、ネカ・マーピンクが力なく座り込んでいた。

    「……おめでとう、みんな」

    ネカの声は、いつものような明るさが微塵もなく、枯れていた。

    「定員(ノルマ)は達成されたよ。……この『器』は、もうパンパンだ。君たちの怒りも、悲しみも、死んでいった人たちの無念も……全部吸い込んで、臨界点に達した」

    「どういうことだ、ネカ!」

    ユウキ・タツヤが叫ぶ。

    「終わりだよ。……ゲームオーバー。もう戦わなくていい。君たちは解放される……はずだ」

    ネカは俯いたまま、震える声で告げる。彼女は見てしまったのだ。νガンダムの温かい光を知ってしまった今、この『器』が放つ底なしの悪意に耐えられなくなっていた。

    参加者たちの間に、安堵と困惑が広がる。

    「終わった……のか?」

    スレッガーが肩の力を抜く。

    「ふゆたちは……帰れるの?」

    冬優子が順平の顔を見る。

    だが。

    その空気を切り裂くように、狂気じみた高笑いが響き渡った。

  • 178二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 23:57:56

    ハァハァ

  • 179二次元好きの匿名さん26/01/17(土) 23:58:47

    まさか夏油がコイツで非術師を皆殺しにするってわけじゃないでしょ?

  • 180ポチェモブ26/01/18(日) 00:01:29

    「ハハハ……終わり? 解放? ……馬鹿を言っちゃいけないよ」

    夏油傑だ。

    彼は一人だけ、殺気を収めていなかった。

    その瞳は、バンシィ・ノルンのサイコフレームのように赤く充血し、焦点が合っていない。度重なるNT-Dの発動と、この空間に充満する「呪い」の濃度が、彼の精神を完全に蝕んでいた。

    「まだだ……まだ足りない。私の世界を変えるには、非術師(サル)どもを根絶やしにするには……もっと強大な力が要るんだよ」

    「夏油さん、何を言ってるんですか! もう戦わなくていいんです!」

    順平が必死に呼びかけるが、夏油の耳には届かない。

    「邪魔をするな、順平。……私は選ばれたんだ。この強大な『呪いの塊』に!」

    夏油が、ふらりと『絶望の器』へと歩み寄る。

    「やめろ! 近づくんじゃない!」

    イオが叫ぶが、遅かった。

    『――求メテイルカ。力ヲ』

    重低音が、全員の脳内に直接響く。

    『器』のモノアイがギロリと動き、夏油を凝視した。


    >>175

    宇宙世紀の死者の怨念が形を成した異形の巨神。ナイチンゲールを彷彿とさせる巨躯に、キュベレイの翼、ジ・Oの重装甲、サザビーの火力を融合。頭部には凶悪なモノアイが輝く。全身のサイコフレームが血管のように赤く脈打ち、ジオング譲りの有線アームと無数のファンネルで全方位を殲滅する。その姿は、宇宙世紀を呪う「機械仕掛けの亡霊」そのもの伝タフ

    Gemini君に出してもらった案を改変して継ぐ男

  • 181二次元好きの匿名さん26/01/18(日) 00:03:08

    武装が欲張りセットすぎるやろうがあーっ

  • 182ポチェモブ26/01/18(日) 00:04:38

    他者を蔑み、理想のために虐殺を肯定し、それでも満たされない夏油の「心の闇」。それこそが、G-Ωにとって最高の燃料(コア)だった。

    「ああ、求めているとも。……私に寄越せ、その全てを!!」

    夏油が両手を広げる。

    ズボォォォォォッ!!

    『器』から無数の触手のようなケーブルが噴出し、夏油の身体を貫いた。

    「が、あぁぁぁぁぁぁッ!!?」

    鮮血は出ない。代わりに、赤黒い光が夏油の体内に侵入し、彼の肉体と精神を瞬時にハッキングしていく。

    「…!」

    621が駆け出そうとするが、衝撃波に弾き飛ばされる。

    光が収束する。

    夏油の身体が宙に浮き、G-Ωの胸部コアユニットへと取り込まれていく。

    「ハハハ……素晴らしい……! 感じるぞ、何億もの怨嗟の声が! これなら……私は世界になれる!!」

    夏油の声が、機械的なノイズと二重に重なり、人ならざるものへと変質していく。

    ゴゴゴゴゴゴ……!!

    融合は完了した。

    G-Ωの全身に赤黒い燐光が走り、未完成だった四肢がサイコフレームの結晶によって強制的に補完されていく。

  • 183ポチェモブ26/01/18(日) 00:09:16

    もはやそこに、呪詛師・夏油傑の人格は残っていない。あるのは、彼の妄執をOSとした、破滅のシステムだけだ。

    『……不要ダ。貴様ラハ、モウ用済ミダ』

    夏油の顔をした巨大なホログラムが、虚空に浮かび上がる。

    『私が器となるための儀式(ゲーム)は終わった。……掃除の時間だ』

    彼(それ)が指を鳴らすと、ア・バオア・クーの地面が割れ、巨大な格納庫へのゲートが開いた。

    そこから現れたのは、過去の遺物にして最悪の殺戮兵器たち。

    一機は、巨大な花弁のごとき刃を持つ、鉄仮面の悪夢――『ラフレシア』。

    もう一機は、山をも消し飛ばす極大の砲口を持つ、狂気の試作機――『アプサラスIII』。

    「なっ……まだやる気!」

    カレンが叫ぶ。

    残された10人の参加者たちは、呆然とする暇もなく、再び武器を構えざるを得なかった。

    『さあ、餌の時間だよ。……骨の髄まで、私の一部になりたまえ』

    無人の魔神たちが、10人の生存者に向けて砲門を開く。

  • 184ポチェモブ26/01/18(日) 00:13:42

    轟音が響き渡り、乱戦が始まったその混乱の中。

    「……もう、いいや。ボクも、ここで終わろう」

    ネカは崩れゆく瓦礫の下で、目を閉じていた。

    自らが作り出した地獄。その責任を取るように、彼女は死を受け入れようとしていた。

    「――諦めるな!」

    力強い腕が、ネカの身体を引き上げた。

    「え……?」

    目を開けると、そこには軍服を着た男――ブライト・ノアと、武装したクルーたちが立っていた。

    「き、君は……連邦の艦長……?」

    「死ぬのはいつだってできる! だが、君には見届ける義務があるはずだ!」

    ブライトが叫ぶ。

    「彼らが……人の心の光が、あの絶望を打ち砕く瞬間を!」

    「光……」

    「行くぞ! 君も『ラー・カイラム』へ来い! ここはもう崩壊する!」

    ブライトたちはネカを抱え上げ、崩落する通路を駆け抜ける。

    「ありがとう……艦長さん……」

    ネカの瞳に、再び生気が宿る。

    彼女を乗せた救助艇は、激戦が始まった最深部を離脱し、母艦ラー・カイラムへと向かった。

    一方、残された10人の戦士たち。

    眼前に迫るは、規格外のMA二機と、神を気取る融合体。

    世界の存亡を懸けた、最後の戦いが幕を開ける。


    ムフフ…今日はここまで。

    明日の昼頃には最後のスレを立てるのん

    ちなみにワシはスタンプを撃墜した時点で順平が器になるやろなぁ…と思ってたらしいよ

  • 185二次元好きの匿名さん26/01/18(日) 00:15:09

    闇フィクは少佐か夏油が本命、大穴で621かと思ってた……それが僕です
    オーゼンというかサイコガンダム生きてたら多少は楽になったかもしれないのになぁ……

  • 186二次元好きの匿名さん26/01/18(日) 00:15:40

    おーっ夏油が乗っ取られとるやん
    原作再現ヤンケ

  • 187二次元好きの匿名さん26/01/18(日) 00:17:55

    オツカレーッ
    ガンダム試作一号機FB
    デルタプラス
    百式
    ナラティブガンダム
    アトラスガンダム
    ヅダ
    ジムスナイパーII
    初代ガンダム
    ガンダムF91
    そしてユニコーンガンダムペルフェクティビリティだ
    この狂気の戦いを終わりにするぞ

  • 188二次元好きの匿名さん26/01/18(日) 08:10:19

    アーサーとスレッガー 神…

  • 189二次元好きの匿名さん26/01/18(日) 14:56:33

オススメ

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