【JOPTの女王が去った日】エピローグ:フォールドか、オールインか
そして、彼女は決断した。「JOPT卒業」という名のカードを切ることを。
それは表向きには、長年の功労者としての勇退に見えたかもしれない。だが、事情を知る者たちには別の意味を持って響いた。
彼女は、JOPTとDMMという二つの巨塔の間に挟まり、圧死する前に自ら舞台を降りたのか。それとも、キムという男のビジネスを成功させるため、「信用できない」と言わせる原因(=JOPTの顔という立場)を自ら消し去ったのか。
「愛のためにキャリアを捨てた」と言えばロマンチックすぎるだろうか。
しかし、彼女がJOPTのアンバサダーという「最強のハンド」をマック(放棄)したことで、キムの『waitingList』は「敵のスパイの恋人の会社」というレッテルから解放されたのだ。
ポーカーにおいて、フォールドは決して敗北ではない。正確な計算のもとでチップを温存し、次の勝負に備える冷静な選択だ。JOPTという最強のハンドを手放した彼女が、この先どんな新しいゲームに加わるのかは、まだ見えない。ただ、その引き際が醸し出す静かな意志は、長年テーブルで磨かれた「プレイヤーの目」に他ならなかった。
卒業発表の夜、二人が暮らす部屋の灯りは、いつもより少しだけ暖かく見えたという。
それが、新たなゲームの始まりなのか、それとも敗北の慰めなのかは、まだ誰も知らない。


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