中日移籍の杉浦だけではない 他球団が「いい選手だらけ」と日本ハムのファームに熱視線
日本ハムの杉浦稔大が中日へ金銭トレードで移籍することが4月12日に発表された。190センチの長身から角度のある直球、フォーク、カーブを武器に活躍し、2021年には守護神として28セーブを挙げたが、昨年は18試合登板にとどまり2勝2敗1ホールド、防御率4.96。今年は開幕からファームで調整していた。 【写真】年俸900万円台から3年で1億円突破、日本ハム移籍で大ブレークしたのはこの人 「日本ハムは選手のキャリアを考えたトレード移籍をしています。杉浦は34歳と若くない。救援陣に故障者が続出している中日なら1軍の戦力として必要とされるでしょう。日本ハムから中日に23年のシーズン途中にトレード移籍した齋藤綱記は左のリリーバーとして重宝されていますし、杉浦にとってもこの移籍は大きなチャンスでしょう」(日本ハムの元編成担当) 新庄剛志監督が就任した22年以降に投打で選手層が厚くなり、投手は北山亘基、達孝太、細野晴希、柳川大晟など剛速球を武器に三振奪取能力の高い投手が育ち、野手も清宮幸太郎、野村佑希、万波中正、田宮裕涼と生え抜きの選手たちがチームの核に成長した。他球団で1軍に定着できなかった田中正義、郡司裕也、水谷瞬や、来日3年目を迎えたレイエスもチームに不可欠な存在になっている。各ポジションで熾烈な競争が繰り広げられ、他球団のスコアラーは「日本ハムのファームには他球団なら1軍で活躍できる可能性を秘めた選手がゴロゴロいる」と育成能力に舌を巻く。 「外野手の今川優馬、浅間大基はその代表格と言えます。日本ハムの外野陣は万波、水谷、矢澤宏太、五十幡亮汰に加えて、内野手登録ですが外野も守れる野村、5年ぶりに復帰した西川遥輝と能力の高い選手がそろっているので出場機会に恵まれませんが、今川はパンチ力、浅間は野球センスの高さが際立っている。ファームのレベルの選手ではないですね。貧打が課題の球団、外野手が手薄な球団は欲しいでしょう」
■ファームで格の違いを見せる今川、浅間 今川は北海道で生まれ育ち、幼少期から大の日本ハムファン。新庄監督が就任1年目の22年に自己最多の94試合出場で打率.227、10本塁打、39打点をマークし、期待の若手として飛躍が期待された。だが、その後は度重なる故障や若手の台頭により、24年は6試合、昨年は18試合出場にとどまり、今季は1軍出場がない。とはいえ、ファームでは格の違いを見せている。昨年は51試合出場で打率.403、7本塁打、28打点。今年も12試合出場で打率.366、3本塁打、11打点の好成績を残している。 プロ12年目を迎えた浅間は天才的な野球センスを持つが、今川と同様に故障の多さが定位置獲りのネックになっている。昨年9月20日のロッテ戦では9回二死から代打で出場して自身10年ぶりのサヨナラ打を放ったが、好調が維持できず、39試合出場で打率.185、2本塁打、7打点。一方、ファームでは昨年48試合に出場して打率.333、5本塁打、24打点、今季も13試合で打率.436、2本塁打、11打点と圧倒している。 日本ハムでかつて浅間と共にプレーした選手は「浅間を入団当時に見たときは、間違いなくスーパースターになると思いました。ミート能力が高く、難しい球をいとも簡単にヒットゾーンに飛ばせる。外野の守備範囲も広くて肩が強い。なかなか殻を破り切れていないのがもどかしいですね」と期待を込める。29歳という年齢を考えると、浅間にとって今年が重要なシーズンになることは間違いない。 ■タイトルホルダーの堀瑞輝 在京球団のスカウトは、内外野を守る細川凌平と、21年に最優秀中継ぎ投手を獲得したセットアッパーの堀瑞輝を高く評価する。 「細川は智弁和歌山のときからいい選手だなと思って見ていました。足が速く、打撃は柔らかくて広角にはじき返せる。日本ハムに入団後も1、2軍で実戦経験を積み重ねていますが、二遊間の層が厚いのでなかなか1軍に定着できない。堀は近年ファームで過ごす時間が長くなっていますが、投げている球を見れば間違いなく一級品です。1軍で活躍できていないのが不思議に感じますね」