4月11日シニアシティリーグで起こったことについて
今大きな話題になっている4月11日(土)、平塚のチェルモサードで行われたシニアシティリーグですが、息子が参加しており私も現地におりました。
シニアシティ今回も複垢と見られるアカウントが12名分ありました
— チェルモ3rd(サード) (@cardshop2024) April 11, 2026
ジャッジの方も忙しい中毎回4名来て頂いていて
そろそろご迷惑も限界となってます
何度も報告している株ポケ様でも解決が難しい場合
シニアシティに関しては
今後廃止も視野に入れております。
何卒ご容赦ください https://t.co/XHnw1v0Crr
不正を疑われている人たちについて、判断する立場にも裁く立場にもありません。なので彼らが実際に不正をしていたかどうかなどを追及するつもりも、推測や憶測に基づいたことを書くつもりもありません。
ただ自分が実際に見たこと、それを見て考えたことを記します。
当日の状況
当日は異様な雰囲気でした。
まずシティリーグは30分前から受付が開始されるため、30分前には来場している人が多くその頃にはかなりの数が席にいることが多いです。
しかしその日は30分前の時点で席に座っているのは息子を含め3〜4人程度だった気がします。32人定員にしては少なすぎです。
前回の同会場のシニアシティでも定員に対して人数が少なかったことを知っていたので
⚔️本日13時開催⚔️#ポケモンカードゲーム
— チェルモ3rd(サード) (@cardshop2024) March 20, 2026
『シティリーグ(シニアリーグ)』
ご参加された18名の皆様、お疲れ様でした‼️
✨1位🥇✨
「ゾロアーク」デッキを使用した「ゴーヤ」選手でした。
一言「255!」
🏆優勝おめでとうございます🎉
続く↓#チェルモサード pic.twitter.com/l3QQi7OoHo
「今回もか」と思いつつ様子を見ていると開始10分ぐらい前でしょうか。明らかにグループと思われる集団が入ってきて着席を始めました、その中には複アカを疑われている人物もいました。その時点から不穏な様子は感じていました。
大会自体は普通に運営されていたように思います。大会開始前にジャッジの方々が前回の同会場の大会の話もしていたのが聞こえてきたので、ジャッジも状況は認識しており、注意深く試合状況を見ておかしなことがないかコントロールしていてくれたように思えます。
ポケカ仲間とLINEで状況をやりとりしていたら、前回の3月20日の同会場での大会に子供が出場していた人がいて、会場に子供と一緒に来てくれました。
その子に聞くと、今回出場者の中に3月20日に出場していた人が複数人おり、中にはその子が対戦した人もいたとのことでした。
対戦の合間に、その子が「3月20日に対戦しましよね?」と聞いても「別人では?」と押し通されされました。断定するつもりはありませんが、地元で何度も顔を合わせているので見間違いは苦しいように思いました。
そのやり取りの後、そのグループからこちらにも聞こえるような大声で
「アカウントは1人1つしか作れなねーから!」
という声が聞こえてきました。
店舗とジャッジにはその状況はその親御さんから報告してもらっています。
しかし、明確な証拠がないと対応は難しい、とのことでした。
17人しかいない会場で、1人デッキ登録漏れだったようで1回戦は不戦敗になっていたので、8人の決勝トーナメントに残るには2勝でよく、息子は初戦から連勝してほぼトーナメントは確定しました。とりあえず一安心ということで仲間とフリー練習をして時間を潰していました。
予選は3勝1敗で無事5位通過して決勝トーナメントへ。
デッキチェックの間会場で仲間と話をしながら待っていると、
「デッキ不備だった」
「予定があるからドロップする」
という声が聞こえてきました。
再集合時間になっても決勝トーナメントが始まらずジャッジの方が話し合っているので何事か、と思っていたらトーナメントの片側の山が4人中3人いなくなってしまい、残った1人が自動的に決勝に行くようになってしまうためどうするか検討しているとのこと。
その残った1人は今回のシティの優勝者でした。
協議の結果としてトーナメントの再編成が行われ、片側の山が3人、片側の山が2人で行われることになりました。せっかくなら準決勝からのところに入ってくれないかと思いましたが、息子は1回戦からやるところになってしまいました。まあ3回勝たなければならないのは本来の姿なのでしょうがないということで決勝トーナメントへ。
結果はその1回戦で負けてベスト8で終了でした。
遠目から見ていましたが、ギリギリのいい勝負だったように見えました。
後で息子に聞いたら最後アンフェアスタンプで1ターン耐えれば勝ち、というところで必要札を引かれてしまい負けてしまったとのこと。
本人もまあ実力負けなのでしょうがない、と納得していました。
試合後の対戦相手の本気で嬉しそうなガッツポーズが印象的でした。
その後は会場の異様な雰囲気のところにいつまでもいるのも嫌だったのですぐに帰りました。息子はこんな中、最後まで平静に自分のプレイを続けていてよくやったと思います。
終わった後話していたら、1戦だけ両負け狙いを疑われるようなスロープレイがあったとのことですが、爆速でプレイしていたので全然時間が余ったとのことでした。
息子のシティに関して言えば、普通に出場し、普通にトーナメントまで勝ち上がり、普通に1回戦で負けた。それだけのことだと考えています。
誰にでも起こり得る事態
その後のチェルサードからの投稿、またトス行為の告発投稿を見て一番感じたことは、
「他人事ではないな」
ということです。
息子については、今回の件について関与している可能性は極めて低いと考えています。
大会前の息子のCSPはトレリ抜きで125ポイントで、世界大会を狙うには今回の大会、優勝が必須条件でした。シーズン3まではシニアシティの不透明な事件を嫌い、あえてオープンで出ていたのですが、今回は優勝以外は狙っていなかったので、少しでも人数の少ないシニアシティを選択したとのことです。
今回の優勝者もチェルモサードからの投稿を見ると全く同じポイントで、優勝が必須条件であったように見えます。トス疑惑が事実であるとするならば、息子と完全に競合するのそれに加担することは考えにくいです。
また、3月20日やそれ以前の不穏な状況は認識していたので、この会場に当たったというのを聞いた時に私からも、
「おかしなことや理不尽なことが起こる可能性があるぞ、そのまま突っ込むならそれを覚悟して出場しろよ、キャンセルして他の会場のキャンセル待ちをするという選択肢もあるぞ」
と言いましたが、息子は
「覚悟しているよ、何かあったって全員ぶっ倒せばいいんでしょ」
と言って出場を決めました。
最近は車での送迎が必要ない場合は私はついて行っていないのですが、今回は聞いたら来てほしいとのことだったので、ジムバトルに出場しがてら、会場に行くことにしました。
二日酔いジムバトル、初戦から後一でスボミーが焼かれて10秒で敗北
— wire (@harigale_luppy) April 11, 2026
(ジムバトルはいきなり後1負けしてウグップーン)
残念ながら全員はぶっ倒せなかったがこの選択は尊重したいです。
しかしその一方で、地元が同じで何かと顔を合わせる機会も多いので、息子が今回不正を疑われている人の一部と交流があり、一緒に行動する機会があったことも認識しています。
中学生後半~高校生になれば子供は勝手に自分の交流関係を築いていきますし、親はその全部を把握できるわけでもなく口を出せるものでもなく、また基本は口を出すべきではないと思っています。
我が家はたまたま親もプレイヤーであるため、
周囲にも親子プレイヤーが多く、制御の効いた交友関係が多いこと
カードやスリーブ、遠征費、大会参加費などの経費は親が負担し、活動資金には困っていないこと
(親が行きたいから)海外遠征にも行けること
不正なんかに加担したら活動を禁止され、上記のメリットも全部ぶっ飛ぶことを理解していること
ということがあり、不正行為に加担するメリットも少なくデメリットの方が大きいため、そういう状況は起こりにくいと思います。
しかし、今回の場合も、例えば息子が優勝ではなく準決勝まで進めば世界大会権利を獲得できるラインにおり、
「準決勝までは行かせるから優勝は譲ってくれ」
という持ちかけをされたらそれを断ることができただろうか?と考えると絶対ない、とは言い切れないです。
息子にも「親の理解も援助もなく、自分のポケカに関する交友関係は彼らしかない状況だとして、そういう誘いがあったら断ることができるか?」と聞いたら「自信はない」と答えました。
大事なのは当然ながら不正行為、イカサマは絶対やってはいけないことだ、と伝え続ける一方で、これはちょっとした環境の違いや変化で誰にでも起こり得ることだということだと認識しておくこと、
また勝利を絶対とするのではなく、何のために挑戦するのか、挑戦の先に何が得られるのか、ということを継続して一緒に考え続けることが必要だと思います。
TCGはどこまでいっても運要素が発生するため、勝利を絶対にした瞬間にどこかに歪みが生じます。
物事はグラデーションで成り立っている
私自身も名前が挙がっている何人かとは会話をしたり、大会で対戦したこともあります。対戦したり直接やり取りしている分には普通の子たちですし、ちゃんとコミュニケーションも取れます。
(対戦していて「こいつ態度わりーな」と思うのは親同行のジュニアプレイヤーだったりすることも)
息子に「こいつら知ってるの?」と聞いても「話したり対戦している分には普通だしそんな変な感じでもない」と答えました。
人の評価は「こいつは悪人」「こいつは善人」という白と黒で分けられるものではなく、その間のグラデーションで成り立っていますし、ある面では白だがある側面では黒といった多面性もあれば、環境の変化で容易に変化もします。
物事も同様に、今回の件が事実だとしたら極めて黒に近いところに位置しますが、完全に白と黒に分けられるものではないと思います。
自分だって、相手が引く枚数を間違えて少なく引いたり、相手の手札が丸見えだったり、ダメカン計算を間違えるなどして、自分に有利となる行動をした際に気付いていながら黙っていたことぐらいはありますし、
ジムバトルだからという理由でマークドと言われても仕方ないレベルの使い古したスリーブを使ったり、判断を「やっぱなし」で巻き戻してしまったりしたことはあります。相手がそれをやっても許容したりしています。
そういうのが完全に白かというとそうは言えません。
責任の所在
(ここまでは個人に関わることでもあるため推測は極力控えましたが、ここからは推測も含みます)
今回に限らず、このような事件について、一番の責任は運営元、今回でいえば株式会社ポケモンにあると一貫して考えています。
理由は、前述の通り物事は白黒はっきりつけられるものではなくグラデーションで成り立っていますが、物事を運営するためにはそのグラデーションをどこかで線引きをして、それを超えた時の対応方針を明確にし、問題が起きたときは再発防止策を打ち出さなければなりません。
それができるのは運営主体者、株ポケしかありません。
曖昧性が残り、一概に決められないのであれば現場、この場合は店舗やジャッジに裁量権を委譲し、どこまでならば現場の判断で行動していいか決めなければなりません。
そして委譲して現場が判断を行った結果の責任は、最終的には運営元が負わなければなりません。
これはイベント運営に限らず組織運営すべてに共通しています。
会社であれば判断基準をどこに置くか、どこまで部下に権限を委譲するかは上司、最終的には経営者が決めなければならないし、結果責任はその人たちが負います。
チェーン店のオペレーションにおいてもそうでしょう。各店のオペレーションの基準や各店の裁量権は本部が決めるし、最終責任は本部が負います。
現場で問題が起こっているにも関わらず、その有効な対応方針と再発防止策を明確にせず、現場に混乱をきたしている今の状況は、組織運営の怠慢と言わざるを得ません。
不正行為を行う人たちに責任がないとは言いません、彼らはそれに応じたペナルティを受けるべきです。問題はそのペナルティの基準、内容が明確でない、それが正しく履行されていないことです。
組織にそれを実行するケイパビリティがないのであればそこまで強く主張しません。
しかし以下の決算公告を見てください。
営業利益1,000億円、純利益700億円という化け物企業です。
これで対策するケイパビリティがないとは言えません。恐らく現在の稼ぎ頭はカード部門だと思います。その分野に対して営業利益の1%分、10億でもシステム、オペレーション改善に振り向けることができれば多くの問題は解決します。
先日の池袋での痛ましい事件もあり、内部では人的リソースが不足しているのかも知れません。ただそれなら運営自体を外部委託すればいいだけの話です、こういう運営ノウハウを持った企業は多くあります。
CLなどの大型大会には一般社員がスタッフとしてかりだされるという話も聞きますが、規模としてそんな段階でもないでしょう。専門チームを組む段階です。
今回は未成年に対し悪事の成功体験を与えてしまった、という点でも大きな責任があると考えています。前述の通り善悪は白と黒で判断できるものでなく、グラデーションで成り立っています。
それに対して、若いうちにどこまでのグレーであったら許容される、謝ったら済まされる、どうにもならない事態になる、といった線引きやバランス感覚を、自ら過ちを犯し時には罰も受けながら身に着けていくものです。自分もそうでした。
それを今回限りなく黒に近い領域まで踏み込み、それが許容されてしまうという体験を未成年に与えてしまったことは、子供にコンテンツを提供している事業者として大きな問題であると捉えなければなりません。
このような悪時の成功体験は後に身体的、金銭的な被害を与えるようなもっと悪質な行為につながり他人に被害を与えたり、逆に基準が明確化された他のフィールドで同様のことを行い、自身の人生に大きな影響を与えるような罰を受けるリスクを確実に高めています。
今回の問題はチェルモサードが自身のSNSで問題提起をしたこと、インフルエンサーが暴露記事を投稿したことにより大きな話題になりました。
店舗が勇気をもって問題提起をしたことは称賛されるべきことですし、インフルエンサーも自身の収益獲得という目的はもちろんあったと思いますが、情報をしっかりと収集して発信し、その後の名前を挙げられた人物からと思われる反論等にも対応していることには敬意を表します。
しかし、これらのことが生むのは最終的にはルールメイクをする権限がない人が裁く「私刑」しかありません。そして、私刑が常態化した組織、コミュニティはほぼ確実に崩壊します。古今東西、大小に関わらずその例は枚挙にいとまがありません。
企業が本気で対策を行わない原因について、シティリーグ、CLといった大会を
ポケモンカードという”競技”の場
ではなく
ポケモンカードという”商品”のプロモーションの場
として捉えていると考えると納得がいきます。
不正行為や問題が起こってもカードは売れるし、イベントには人がいっぱい集まるし、その限りにおいては本気で対策するインセンティブがありません。
彼らが管理するKPIは売上であり、イベントへの参加者、応募者などの定量的な数値であって、競技としての公平、健全な運営や満足度は劣後されているのでしょう。
この状況が続くと、起こるのは多くの静かなユーザー「サイレントマジョリティ」の離脱です。そして残るのは「先鋭的な攻撃者」のみとなり、コンテンツは静かに崩壊していきます。
今年の最初に今年起こりそうなこととして「離脱者の増加」ということを挙げましたが、そのように考えたのはこういうことも理由としてあります。
企業が方針を変更するには
①彼らが管理するKPIが達成されなくなる
②もっと重大な問題が起きる
③多くの顧客の声が届く
ということがあります。
①が起き始めたらもう手遅れのことが多いですし、②は起こせないし起きてほしくもありません。
やはり、ひとりひとりの効果は微々たるものですが、③の要望、意見を行っていくしかないのでしょう。


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