アペイロン
「おとなになってもずっといっしょな!」 ぼくたちはよくそう言っていた。 みんなで色んなところに遊びに行っていた。 実さいに、何年もそれはつづいていた。 受験が終わって数カ月が経った頃、そこに"ぼくたち"はいなかった。 しばらくしてまた友達ができた。 「大学に行っても定期的に会おうな」 俺達は笑い合っていた。 皆で遠くまで遊びに行ったし、家に集まって勉強もした。 笑い合っていたうちの数人は言った。 「ここを目指そうと思うんだ。」 広げた資料にはここからは通えない大学名が書かれていた。 「離れても友達だろ?」 受験が終わり、時が経ち、あの頃笑い合っていた皆はどこに行ったのだろうか。 皆と会う口実も、機会も今はない。 声、顔はもう思い出せない。 だがあの時の懐かしさは残っている。 昔よく聞いていた曲をスマホで流しながら眠りについた。