脳が老ける原因がわかって、しかも「止める」方法も見えてきた
老化細胞を攻める、日本のサプリメント
海外での研究と並行して、日本でも老化へのアプローチが進んでいます。 サプリメントメーカーのファンケルは、2019年からキンミズヒキという植物に含まれる「アグリモール類」の研究を続けてきました。その結果、キンミズヒキ由来アグリモール類の摂取が、血液中の「老化細胞」の比率を減少させる可能性を示した、と発表しています。 私たちの体は、細胞の分裂によって維持されています。老化細胞はストレスや加齢によって分裂が止まってしまったもので、体内に蓄積し、周囲の正常な細胞の機能まで低下させると考えられています。 みかんをドサッと箱で買って、一つでも痛み始めると、そのまわりのみかんまですぐに痛んできちゃうような感じですかね。 ファンケルは、日本人の血液中の老化細胞量が年齢とともに増加することを定量的に確認。臨床試験をもとに、キンミズヒキ由来アグリモール類をサプリメントとして摂取できるような商品も開発しています。
「老化が治る」時代は来るのか
UCSFのFTL1研究もファンケルの老化細胞研究も、共通するメッセージがあります。「老化は不可避ではなく、介入できる対象だ」という考え方の台頭です。 もっと言い換えるなら、老化は病気と同じく治療可能かもしれない、ということです。 もちろん、FTL1を標的とした治療法が人間に使えるようになるまでには、まだ多くの道のりがあります。食品成分のアプローチも、効果の個人差や長期的な安全性の確認が続きます。 それでも「老化の正体」が一つひとつ解き明かされていく過程は、実に頼もしいものがあります。 「私なんてもう歳だから」という諦めの言葉が、未来では「何言ってんの!治せるじゃん!」という励ましの言葉で打ち返せるのかも。なんか世界がちょっと明るくなってそうだなぁ。 Source: ScienceDaily, ファンケル
長谷川賢人