48日(水)
2026年

明治期の石組み水路取り壊しへ 国道143号青木峠バイパス整備事業で

2026/04/08
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 松本市四賀地区などを通る国道143号青木峠バイパスの整備事業で、明治期に建設された現道の下に沢水を流す「横断暗渠」が取り壊される方向となり、地元で惜しむ声が上がっている。規模は小さく、建設年ははっきりしないが、大きな石を組んだ堅固な造りだ。
 延長14.3メートル、高さ1.65メートル。半円形の上部や側面を、大きなもので長辺が数十センチある石で組んである。流れの底にも石を敷いてある。
 明治23(1890)年に国道143号(当初は県道)が全通し、近くの会吉トンネルも開通した。横断暗渠も同時期のものだとみる地元の堀内勉さん(69)は「明治時代に造られた貴重な構造物で、相当しっかりした造りだ」と話す。
 バイパス整備に当たる県松本建設事務所によると、横断暗渠の建設時期は不明で、会田川の支流に当たる無名の川の水を流している。青木峠バイパスを支える擁壁の用地にかかるため、取り壊さざるを得ないとしている。
 『四賀村史』は、国道143号の建設で地元住民が用地の提供で「大変な協力をした」と記す。堀内さんは横断暗渠について「何とか、記録だけでも残せないか」と願う。会吉町会長の穂高憲一さん(75)は「丁寧に造ってある。残せないのは理解できるが、惜しい」と話す。
 青木峠バイパスの工事は松本市内では未着手で、筑北村方面から掘る「1号トンネル」の貫通に合わせて行う。南西方面につながる会吉バイパス(延長1360メートル)は令和5年度に完成した。8年度は同村内で準備の工事を始める予定だ。

横断暗渠の下流川開口部に立つ穂高さん(左)と堀内さん