「県民アンケは差別」 三重県内在住の在日朝鮮人3世が申し立て
三重県が外国籍職員の採用取りやめを検討している問題で、県が判断材料とするため実施した「みえ県民1万人アンケート」で不当な差別を受けたとして、県内在住の在日朝鮮人3世の男性が8日、「差別を解消し、人権が尊重される三重をつくる条例」に基づく申し立てをした。一見勝之知事に対し、差別解決のために「助言」をするよう求めている。 県は2022年、ヘイトスピーチなどあらゆる差別や人権問題の解消を目指し同条例を制定。男性側は、アンケートは国籍を理由にした不当な差別に当たり、条例に違反すると主張。アンケートの外国籍職員採用に関する設問文を不特定多数が見られないようにすることや、アンケート結果を公表しないことを求めている。 男性の代理人の金銘愛(キム・ミョンエ)弁護士は会見で、アンケートは日本国籍を有する人だけが載っている選挙人名簿から抽出された人を対象としており、外国籍住民の県政への参画の機会が奪われたと指摘。また「アンケートの設問自体が外国人を犯罪者、スパイ扱いするような内容で、差別を助長している」と訴えた。 男性は記者会見で、SNSなどで外国人への差別的な投稿を見て心が痛んだと話し「外国籍住民である前に、この地域で生活し、働き、税金を納めている県民だ。それなのに意見を求める対象ではないと扱われるのは排除以外の何物でもない」と力を込め、「差別を地方自治体から発信されているのはいじめに近い」と訴えた。 男性側によると、3月に県人権課などに相談に行った際、県側は「アンケートの公表をやめることは考えていない」と話していたという。金弁護士は「今回の申し立てによって第三者委員会が開かれると思う。条例違反の不当な差別として認められることを信じている」と話した。【長谷山寧音】