6. 地方公共団体における留意事項
2026/02/12 公開
地方公共団体では、ガバメントクラウドを利用するにあたって特有の契約関係(ガバメントクラウド運用管理補助者、ASP等)や利用方式(単独利用方式、共同利用方式)がある。ここでは地方公共団体がFinOpsに取り組むにあたって留意すべき事項を記載する。
6.1 共同利用方式におけるコスト構造の把握(STEP 2)
6.1.1 制約事項
- 共同利用方式を採用する地方公共団体においては同じ環境に他団体のリソースを含むため、職員は環境ごとのクラウド管理画面(コスト情報)を参照できない。
- 地方公共団体向けGCASコストダッシュボードの「サービス別コスト」ビューは、単独利用方式および共同利用方式(アカウント分離)の環境でのみ利用でき、共同利用方式(ネットワーク分離)、共同利用方式(アプリケーション分離)では利用できない。
- 事業者は地方公共団体向けGCASコストダッシュボードを閲覧できない。
- 共用リソースの按分後コストは前月請求金額からでないと可視化できない。
6.1.2 対応方法
- システム利用状況や按分方式の詳細に関する情報提供をガバメントクラウド運用管理補助者に依頼する。
- 他団体と共有しないリソースについては、タグ付けなどを行うことでリソース単体の利用料を把握することができる。
- 他団体とリソースを共有する場合は、データ容量やアクセス回数等、費用按分の裏付けとなる指標を可視化する必要がある。
- システム利用状況の提供にはCSVファイルのエクスポートなどのほか、個別ダッシュボードの構築、利用が有効である。
図6-1 共同利用方式における情報提供依頼フロー
< 提供を依頼するコスト情報の例>
| カテゴリ | 情報 |
|---|---|
| サービス情報 | ・サービス名 ・サービス単価 ・課金対象利用量 |
| リソース情報 | ・リソースID ・リージョン、ゾーン ・タグ |
| コスト情報 | ・月次コスト ・日次コスト ・対象期間 |
6.2 共同利用方式におけるコスト最適化計画の検討(STEP 3)
6.2.1 制約事項
- 共同利用方式を採用する地方公共団体においては同じ環境に他団体のリソースを含むため、職員は環境ごとのクラウド管理画面(コスト削減レコメンデーションサービスの推奨事項)を参照できない。
6.2.2 対応方法
- コスト削減レコメンデーションサービスの推奨事項の情報提供をガバメントクラウド運用管理補助者に依頼する。
- ガバメントクラウド運用管理補助者にコスト改善提案の提示と費用対効果の説明を求める。
なお、共有リソースの変更にあたっては、他団体影響など包括的な視点が必要となるため、占有リソースを中心とした改善提案を優先されたい。
図6-2 共同利用方式における推奨事項提供依頼のフロー